岡山市長選、現職の大森氏が新顔3人下し4選 「3本柱」推進訴え

小沢邦男

 岡山市長選は5日投開票され、無所属現職の大森雅夫氏(71)=立憲民主、国民民主、自民県連、公明県本部推薦=が、新日本婦人の会岡山支部長の向谷千鳥氏(67)=共産推薦=、元警察官の神崎政人氏(37)、元市議会議長の浦上雅彦氏(60)の無所属新顔の3人を破り、4回目の当選を果たした。当日有権者数は56万8961人。投票率は36.66%(前回34.01%)だった。

 大森氏は6月議会で4選を目指すと表明。政令指定市で上位クラスの財政状況の健全性を維持していること、認可保育施設の待機児童を2年連続でゼロにしたといった取り組みを挙げ、「ふるさと岡山の役に立てていると自負している。さらに力を尽くしたい」と意欲を見せていた。

支援盤石

 前回は浦上氏との一騎打ち。自民や立憲民主は自主投票、市議たちも支持が割れるといった構図だった。今回は市議会(定数46)の36人から立候補の要請を受けたほか、連合岡山や各種団体からの支援も加わり盤石な態勢で臨んだ。

 選挙戦では3期12年一貫してきたという「力強さ」「住みやすさ」「安全・安心」の3本柱に磨きをかけると強調。公設民営のバス運行などによる公共交通の充実、物価高騰への対応、歴史や文化、スポーツをいかしたまちづくりを進めるなどと訴え、着実に支持を広げた。

 岡山にもう少し「ワクワク感」が欲しいと感じる。4期目は全市民が感じられるようにしたいという。その大きな担い手と期待するのが構想中の新アリーナで、「反対の立場の人たちの理解も得られるようにしたい」とする。

 浦上氏は前回に続く挑戦。市民税減税や防災庁の誘致などを訴えた。神崎氏はデジタル技術を活用した市政運営などを公約に戦った。向谷氏は水道料金値上げの中止や子ども医療費の完全無料化を訴えた。

開票結果

当 89,183 大森 雅夫 71 無現 (4)

74,494 浦上 雅彦 60 無新

27,780 神崎 政人 37 無新

14,917 向谷 千鳥 67 無新

(確定得票)

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この記事を書いた人

小沢邦男
岡山総局
専門・関心分野
被災地再生

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