【村瀬智一が斬る!深層マーケット】AI・半導体関連株のリバウンド機運が高まる

RAKAN RICERCA 取締役 会長 村瀬智一
「AI・半導体関連株のリバウンド機運が高まる」 ●世界的なAI・半導体関連株の調整に一巡感も

 日経平均株価は世界的なAI(人工知能) 半導体関連株の下落が続くなか、7月29日には6万0448円まで売り込まれたが、26週移動平均線までの調整を経て、いったんは下げ止まりが意識されてきそうだ。29日に発表されたマイクロソフト<MSFT>の好決算を受けて、AI投資の回収を巡る過度な懸念が後退した。同社株は翌30日に15%超と急騰を演じ、他の半導体・AI関連株に買い戻しが波及した。

 この影響は週末31日の東京市場でも顕著に表れており、キオクシアホールディングス <285A> [東証P]などがストップ高で取引を終えている。6月下旬以降の調整によりAI・半導体関連の多くが半値以下の水準まで大きく売り込まれており、需給調整は一巡した可能性もあろう。引き続き荒い値動きには注意が必要だが、目先的には半値戻し辺りを想定したリバウンド狙いのスタンスに向かわせよう。

●活躍が期待される「注目5銘柄」

◆コシダカホールディングス <2157> [東証P]

カラオケチェーン「カラオケまねきねこ」を中核とする余暇サービス大手。近年は地方のロードサイドにとどまらず、都市部の一等地や駅前ビルへの集中出店(ドミナント戦略)を強化している。7月10日に発表した2026年8月期第3四半期累計(25年9月-26年5月)の連結決算は、過去最高の売上高を記録。営業利益は減益となったものの、投資が先行した影響が大きかった。新POSシステム・無人受付精算機(E-bo)の導入といったDX(デジタルトランスフォーメーション)投資が主な要因であり、通期では最終的に増益を確保する見通しである。株価は25年9月に付けた上場来高値1484円をピークに調整が続いたが、足もとのリバウンドで上値抵抗の26週移動平均線を支持線に変えており、トレンド転換による一段の上昇が期待される。

◆村田製作所 <6981> [東証P]

電子部品大手。電子機器内で電気の蓄積・放出やノイズ吸収などを担う最重要部品「積層セラミックコンデンサ(MLCC)」で世界シェア約4割を握る。 生成AI向けの高性能サーバーでは、通常のサーバーの十数倍(1基あたり最大2万個以上)のMLCCが必要とされる。株価は6月22日につけた上場来高値1万2895円をピークに調整を継続していたが、マイクロソフトの決算を好感した米AI・半導体関連株の上昇が支援材料となり、7月31日は1000円ストップ高の7416円で取引を終えた。荒い値動きには注意を要するが、リバウンド狙いのスタンスとなろう。

◆KOKUSAI ELECTRIC <6525> [東証P]

半導体製造の「前工程」における成膜技術に特化した世界的なニッチトップメーカー。数十以上のウェハに原子層レベルの極薄の膜を定着させる「バッチ式ALD(原子層堆積)装置」を強みとする。AIデータセンターで不可欠なHBM(高帯域メモリー)や最先端DRAMの製造工程において、同社のバッチ式ALD装置は必須のインフラとなっている。2027年3月期は生成AI向け先端投資の恩恵をフルに享受し、大幅な増収増益(V字回復)を見込む。株価は7月1日の上場来高値1万2220円をピークに調整し、29日には5936円まで下落。31日は1000円ストップ高の7422円で取引を終えている。200日線水準までの調整を経ての切り返しにより、今後リバウンド基調が強まる流れが期待される。

◆SHIFT <3697> [東証P]

ソフトウェアの「品質保証・テスト事業」を展開。従来のテスト事業からAIモダナイゼーション(システムのAI最適化)や、AIを活用した業務効率化(AI BPaaS)領域へ大きくシフト。直近では、AI関連の売上高が全体の約18%を占め、粗利益率は43%と収益性は非常に高い。株価は600円処での底固めを経て、足もとで13週・26週線を支持線に変え、52週線(31日時点:916円)を捉えてきた。同線突破からの一段高が期待されそうだ。

◆日本ゼオン <4205> [東証P]

大手化学メーカー。自動車のタイミングベルトなどに使われる、耐熱性・耐油性に優れた「水素化ニトリルゴム(HNBR)」などで世界トップシェアを誇る。また、スマートフォン(スマホ)の高画質カメラレンズや医療用の注射シリンジ、バイオ検査容器などの領域で独占・寡占的な地位にある。足もとでは「エラストマー素材(ゴム)」が、円安や値上げの浸透が寄与し堅調を維持。さらにスマホ向けカメラレンズ用樹脂(COP)やEV(電気自動車)向け電池材料、半導体用高純度化学品の旺盛な需要を背景に、「高機能材料」が出荷を伸ばしている。株価は6月25日に付けた上場来高値2455円をピークに調整していたが、上向きで推移する13週線が支持線として意識されて押し目狙いのスタンスとなりそうだ。 2026年7月31日 記 (次回は8月15日に更新予定) 株探ニュース

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