話題株ピックアップ【昼刊】:レーザーテク、ダイナマップ、ABEJA

レーザーテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■レーザーテック <6920>  18,140円  +1,940 円 (+12.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ  レーザーテック<6920>がマドを開けて急伸し、年初来高値を更新した。トランプ米大統領が日本時間24日朝、自身のSNSにおいてイスラエルとイランが完全な停戦で合意したと投稿した。これを受けて投資家のリスク選好姿勢が強まり、景気敏感株を中心に買い戻しの流れが鮮明となっている。半導体関連も総じて堅調に推移しているが、レーザーテクを巡っては国内証券会社が23日に投資判断と目標株価を引き上げている効果も相まって、資金流入が顕著となった。同社株は200日移動平均線を上抜けして推移している。

■ダイナマップ <336A>  1,297円  +136 円 (+11.7%)  11:30現在

 ダイナミックマッププラットフォーム<336A>が続急伸している。この日の寄り前、高精度3次元地図データ生成におけるAI技術の導入加速に向けて、日本マイクロソフト(東京都港区)との連携を開始したと発表しており、これを好感した買いが流入している。ダイナマップではこれまで、高精度3次元地図データ生成でAIを活用する「AI for Data」、並びにAIの学習・推論を目的に自社のデータを活用する「Data for AI」の2つの方向から、AIに関する取り組みを進めてきたが、日本マイクロソフトと連携し「Azure Databricks」を利用することで、「AI for Data」の取り組みを加速する。これにより物体の特定・抽出や図化作業などの自動化率を向上し、整備プロセスの効率化を通してコストの大幅削減を目指すとしている。

■ABEJA <5574>  4,000円  +260 円 (+7.0%)  11:30現在

 ABEJA<5574>が上値追いを加速、一時340円高の4080円と戻り相場の要衝となっていた4000円大台ラインを再び突破し年初来高値を更新した。米国株市場に追随して東京市場でも生成AI関連株への物色人気が再燃している。そのなか、独自開発のAIプラットフォームで、顧客企業のDX支援ビジネスを展開する同社株への投資資金の攻勢が再燃している。生成AIの一つであるLLM(大規模言語モデル)の研究開発で先行し、LLM関連の大型案件獲得が業績に寄与しているほか、スマートフォン次世代モデルや自動運転分野で注目されるエッジAI分野でも活躍が目立つ。直近では、同社のプラットフォームを通じ「GPT―4」を上回る性能の32Bの小型化モデルをエッジ環境で利用可能にしたことを開示するなど展開が急だ。

■壱番屋 <7630>  946円  +59 円 (+6.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位

 壱番屋<7630>が大幅反発している。23日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高157億5000万円(前年同期比10.5%増)、営業利益12億6600万円(同17.2%増)、純利益9億2200万円(同8.8%増)と2ケタ営業増益で着地したことが好感されている。直営店とフランチャイズ加盟店(FC店)を合計したグループ全体の店舗売上高が全店ベースで224億900万円(前年同期比4.0%増)と伸長するなか、FC店向けの卸売価格を改定した効果や、国内子会社の事業拡大などが売上高を押し上げた。コメをはじめとする食材の仕入れ価格や本部経費などのコスト増はあったものの、増収効果で吸収した。なお、26年2月期通期業績予想は、売上高673億円(前期比10.3%増)、営業利益54億円(同9.6%増)、純利益33億円(同4.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■サン電子 <6736>  6,220円  +350 円 (+6.0%)  11:30現在

 23日に発表した「名古屋電機と戦略的共同検討を開始」が買い材料。

 名古屋電機工業 <6797> とスマート交通・ファクトリーの創出に向けた戦略的共同検討を開始。

■トヨコー <341A>  2,778円  +50 円 (+1.8%)  11:30現在

 トヨコー<341A>が3日続伸している。東京証券取引所が23日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を24日売買分から解除すると発表。また、日本証券金融も24日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買いが流入しているようだ。

■UNEXT <9418>  2,225円  +38 円 (+1.7%)  11:30現在

 U-NEXT HOLDINGS<9418>はしっかり。23日取引終了後、子会社でコンテンツ配信サービスを展開するU-NEXTが、楽天グループ<4755>傘下の楽天モバイルと業務提携に向けた基本合意書を締結したと発表した。コンテンツ配信サービスと「Rakuten最強プラン」がセットになった新パック「Rakuten最強U-NEXT」を開始するという。

■しまむら <8227>  9,845円  +27 円 (+0.3%)  11:30現在

 しまむら<8227>が続伸している。23日の取引終了後に発表した6月度(5月21日~6月20日)の月次売上速報で、主力のしまむら業態の既存店売上高が前年同月比2.6%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。月度を通じて気温が低く推移したものの、最終週に気温が上昇したことで、婦人のアウター衣料、肌着、インテリア、寝具が売り上げを伸ばした。アウター衣料では、JBの「SEASON REASON」が売り上げを牽引。また、気温の上昇に伴い「FIBER DRY」シリーズの肌着やスリッパ、「超COOL」シリーズのラグや敷きパッドなどの冷感商品も好調だった。なお、全店売上高は同2.2%増だった。

■リズム <7769>  4,130円  +700 円 (+20.4%) ストップ高買い気配   11:30現在

 リズム<7769>はストップ高カイ気配。23日の取引終了後、未定としていた26年3月期の連結業績予想について、売上高335億円(前期比2.6%増)、営業利益15億5000万円(同89.7%増)、純利益17億円(同2.2倍)を見込むとし、同じく未定としていた配当予想を前期比78円75銭増の151円75銭にすると発表したことが好感されている。精密部品事業で空調関連部品が引き続き好調に推移していることに加えて、工作機械関連部品の受注が回復傾向にあることや自動車関連部品で安定した受注が継続していることなどが牽引する。また、生活用品事業でモバイルファンの販売が好調に推移していることも寄与。更に前期までに実施した構造改革の成果により採算性が大きく向上していることも利益増に貢献する。同時に、26年3月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表しており、これも好材料視されている。毎年3月末日時点で1単元(100株)を保有する株主を対象に、一律で1万5000円相当の電子マネーまたは電子ギフトを贈呈する。

■INPEX <1605>  2,027.5円  -121.5 円 (-5.7%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位

 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が急反落。株価はともに前日に比べ5%超の下落となった。ENEOSホールディングス<5020>やコスモエネルギーホールディングス<5021>も安い。23日にイランがカタールの米軍基地を報復攻撃したと伝わったが、米国には事前通知があり人的被害もなかったと報道された。更に、トランプ米大統領は日本時間の24日朝にイスラエルとイランが「完全な停戦で合意した」とSNSに投稿した。これを受け、中東情勢の緊張緩和期待が膨らみ、この日の時間外取引で米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が1バレル=64ドル台まで急落。22日の78ドル台からの大幅安となった。この原油急落を受けINPEXなどに売りが膨らんでいる。

■日本鋳造 <5609>  975円  +150 円 (+18.2%) ストップ高   11:30現在

 日本鋳造<5609>がストップ高の水準となる前営業日比150円高の975円に買われ、年初来高値を更新した。24日付の日本経済新聞朝刊が「JFEスチールグループの日本鋳造は、純度の高い鉄を材料に3D(3次元)プリンターで積層造形する技術を開発した」と報じた。これを材料視した買いが株価を押し上げたようだ。記事によると、最大99%の純度で機械向け部品などを製造できる技術で、2025年にも量産を始める方針。高価なアルミやチタンを代替でき、製造コストも3割程度下がるという。

■倉元製作所 <5216>  239円  +33 円 (+16.0%)  11:30現在

 倉元製作所<5216>に物色人気が集中。主力事業の液晶ガラス基板の加工からロボットや半導体など新規事業に重心をシフトして業績立て直しを図っている。そうしたなか、23日取引終了後に、同社の100%子会社が販売する販促機能を搭載した室内業務用清掃ロボットについて、ファミリーマートへの導入台数が累計1100店舗となる見込みとなったことを発表した。これが株価を強く刺激した格好となった。株価が200円近辺で値ごろ感があるうえ、急騰習性に期待する短期筋の買いを呼びこんでいる。同社株は昨年2月下旬から6月中旬にかけて約4カ月で株価を8倍化させる大化け相場を展開した経緯があるだけに思惑も高まりやすい。

■学びエイド <184A>  749円  +100 円 (+15.4%) ストップ高   11:30現在

 学びエイド<184A>がストップ高の水準となる前営業日比100円高の749円に買われた。東京証券取引所が23日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を24日売買分から解除すると発表。取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買いが流入しているようだ。日本証券金融も24日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表している。

■マイクロアド <9553>  585円  +70 円 (+13.6%)  11:30現在

 マイクロアド<9553>が大幅に4日続伸し、新値追いとなっている。同社はきょう、ANAホールディングス<9202>傘下の全日本空輸と提携したことを明らかにしており、これが材料視されているようだ。このほど、マイクロアド台湾が多言語で運営する日本情報発信メディア「Japaholic」とANAマレーシアが連携し、「Japaholic」内に訪日観光客向けのクーポンサイトを開設。同社は日本企業の店舗や施設への誘客を目的とする訪日観光客向けのインバウンドプロモーションサービスを一層強化するとしている。

■TDSE <7046>  1,579円  +117 円 (+8.0%)  11:30現在

 TDSE<7046>は高い。23日取引終了後、ジーデップ・アドバンス<5885>と協業し、生成AI開発サービス「GX CLOUD×Dify」を提供開始すると発表した。TDSEの生成AIアプリ開発プラットフォーム「Dify」を用いた生成AIの開発をNVIDIA DGX B200のプライベートクラウド上で利用するサービスとして提供する。これが材料視されている。 ●ストップ高銘柄

 バンクオブイ <4393>  11,480円  +1,500 円 (+15.0%) ストップ高   11:30現在

 デリバリコン <9240>  526円  +80 円 (+17.9%) ストップ高買い気配   11:30現在  など、5銘柄 ●ストップ安銘柄  なし 株探ニュース

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