マルチプレイ型オープンワールド「七つの大罪:Origin」先行体験レポート【TGS2025】(GAME Watch)
2026年1月にサービス開始予定のマルチプレイ型オープンワールド「七つの大罪:Origin」(ナナオリ)が、その全貌を現しつつある。PS5、PC(Steam)、iOS、Androidのマルチプラットフォーム展開を予定している本作は、9月25日から28日まで開催される東京ゲームショウ2025で初プレイアブル出展される。 【この記事に関する別の画像を見る】 本作の主人公はメリオダスとエリザベスの息子で、リオネス王国の王子であるトリスタン。「七つの大罪」とその続編である「黙示録の四騎士」の間を埋める完全オリジナルストーリーを楽しめる。本作の魅力は、原作の世界観を再現した圧倒的なスケール感のオープンワールドを自由に探索できることだ。本作は基本無料タイトル(アイテム課金制)となっている。 今回、この出展に先立って試遊する機会を得たので、そのインプレッションをお届けしたい。 ■ メリオダスの息子が紡ぐ、シリーズを繋ぐ新たな物語 本作の物語は「七つの大罪」と「黙示録の四騎士」の間を埋める完全オリジナルストーリーで、「星の書」をめぐる時空の乱れを正す壮大な冒険が展開される。 ストーリーにあわせてメインクエストが用意されており、そのメインクエストの中にチュートリアルが組み込まれている。メインクエストを進めていけばストーリーも楽しめるし、ゲームへの理解が深まっていくというわけだ。 今回プレイできたストーリー序盤では、主人公のトリスタンに加え、ティオレー、そして原作おなじみのキャラクターであるホークが登場し、共に行動する姿を確認できた。なお、キングとディアンヌの7番目の娘であるティオレーは、もともとは本作のオリジナルキャラクター。原作者の鈴木央氏が直接デザインしている。 今回は環境の都合で30分のプレイしかできなかったが、序盤から主人公のトリスタンに加え、ティオレーが登場し冒険の始まり部分が描かれていた。そして、プレイの終わりには豚のマスコットキャラクター、ホークが登場した。この世界の謎を解くべく、これから冒険が始まる……というところであえなく時間切れになってしまった。 原作ファンにとっては馴染み深いホークの存在は、原作の世界に足を踏み入れているという感覚をプレーヤーに与えてくれる。ほかにどうようなキャラクターが登場するのか。そもそもこの広大な舞台でどのような物語が展開されるのか。正式サービス後にじっくりと楽しみたい。 またアイコン上ではあるものの、戦闘で共に戦えるキャラクターとして、メリオダス、ディアンヌ、キング、エレイン、ハウザー、ギルサンダーといったシリーズファンにはお馴染みの顔ぶれを確認できた。彼らがどのような3Dモデルで動くのかは今回見られていないが、今後の情報公開が楽しみだ。 なお本作には、原作にはいないオリジナルキャラクターが登場し、「七つの大罪」の世界の空白を埋めたり、新たな視点を提示する役割を担っているという。開発チームは鈴木央氏と緊密なコミュニケーションを取り、鈴木氏はオリジナルキャラクターの設定や原画を描いたほか、メインストーリーの展開についてのアドバイスを行なっている。そのため「七つの大罪」らしさを守りながら、「ゲームだけの独創的な解釈」を加える形に仕上がっているそうだ。 ■ 圧倒的スケールのオープンワールド探索 本作のベースは戦闘システムなども含めて正統派なオープンワールドRPGとなっている。キャラクターは壁や木をよじ登り、高所からの滑空で地形を縦横に行き来することができる。今回の試遊では、王都リオネス周辺の大きな島と、近接する離島の一部を30分ほど探索した。 探索したエリアの中でも城下町、草原、湖や湿地帯、海辺など多彩な景観が連続し、まったく飽きることがなかった。さらに、遠方には妖精王の森や未開放エリアも確認でき、それらが開放されたあとの最終的なマップ規模は相当な広さになりそうでワクワクする。 そして、オープンワールド特有のサブクエストや、マップ上にアイコンが表示されない突発クエストも発生するため、ワールドを探索すると多くの発見がある。さらに、フィールドには強敵やボスらしき個体が徘徊しており、探索と戦闘が有機的につながっていることも確認できた。 クエスト以外にも、釣り、採掘、製作、宝箱回収、図鑑埋めといった寄り道要素も豊富に用意されており、遊びの幅は非常に広い。 今回のプレイでは宝箱探しに挑戦したのだが、わかりやすく置いてある宝箱もあれば、岩石の中に隠されていて近くで爆発を起こさないと開けられない宝箱もあった。宝箱からしか入手できないアイテムがあるかまでは確認できなかったが、同じ宝箱は2回以上開けることができないので、貴重なアイテムが入っている可能性が高い。 マップ全体は広かったが、移動を快適にするファストトラベルも各所に設置されており、移動は非常に快適だった。 ■ セルアニメ演出が映える本格アクション戦闘とキャラクター育成 戦闘はエフェクトがセルアニメ調に演出される軽快なアクションだ。ストーリーの主人公はトリスタンだが、入手したキャラクターであれば好きにパーティーに編成でき、プレイ中はいつでも切り替えられる。事前に編成した4人のキャラクターをリアルタイムに切り替えながら、 通常攻撃、スキル、特殊攻撃、必殺技をつなぐコンボが戦闘の鍵となる。また、ダッシュによる回避も用意されており、特にボス戦では適切なタイミングでの回避が重要だった。 スキルや特殊攻撃は派手なエフェクトが表示される。例えばティオレ―は火の攻撃がメインで、スキルでは遠隔から攻撃できるファイヤーボールのような攻撃もあった。ほかのキャラクターもそれぞれ異なる効果を持っており、中には自分のパラメーターを向上させるスキルもあった。 基本的に、通常攻撃だけでは与えられるダメージが少ないので、特殊攻撃を組み合わせながら戦うのが重要だ。一方で、特殊攻撃はクールタイムがあるので、連続して使い続けることは難しい。回避やキャラクターチェンジも含めて、アクション性の高さが魅力であり、上手くダメージを出すことはやりこみ要素の一つになるだろう。 今回は高難度の“ボスチャレンジ”も体験することができたのだが、各種攻撃技のクールタイムを管理した戦い方と、回避、そしてキャラクターの切り替えも重要で、アクション要素はかなり高めに設定されている。それらのアクションを駆使してもボスを倒すのは容易ではなく、他のプレーヤーと協力して戦うのも攻略方法の一つになりそうだ。 キャラクターのカスタマイズ要素としては武器、防具、マスタリーの概念が存在する。 武器は各キャラクターに3種類用意されている。例えば、主人公の場合は双剣、大剣、長剣を選ぶことができ、強化に応じてスキル構成が変化する仕組みになっている。防具は部位別に分かれており、それぞれの部位にあわせた防具を装備する形となっていた。 武器や防具のそれぞれに強化要素があるようで、装備の強化も重要な要素となりそうだ。マスタリーはツリー形式になっており、どの要素を強化するかなどを選択する形になっている。どの装備を使うかで戦い方も変わってくるだろう。 ■ 東京ゲームショウ2025でぜひプレイしたい1作 「七つの大罪:Origin」は、王道のオープンワールドRPGの基盤に、原作の魅力的なキャラクターたちとプレイヤーが操作する主人公が織りなすオリジナル物語、そして原作の世界観を忠実に再現した広大なワールドを見事に融合させた作品だ。特に「七つの大罪」ファンには、原作では描かれなかった物語を、お馴染みのキャラクターたちと共に冒険し、実際に操作して体験できる点で大きな魅力を感じた。 そこにセルアニメ演出の心地よさを見事に重ねた作品で、「七つの大罪」のファンはもちろん、広大なワールドを探索する楽しさと、アクション性の高い戦闘システムは原作を知らない多くのゲーマーに刺さりそうな仕上がりだった。 また、オープンワールドRPGという視点で見ても、マップの広大さと探索要素の豊富さに圧倒され、時間を忘れて夢中になってしまった。アクション性の高い戦闘システムも含めて原作を知らない多くのゲーマーにも刺さるだろう。 東京ゲームショウ2025では実際に手に取ってプレイできる貴重な機会となる。シリーズファンはもちろん、オープンワールドRPGが好きなゲーマーなら要チェックの一作といえるだろう。正式サービス開始に向けた続報に大いに注目したい。 (C)NS,K/TSDSRP,M (C)NS,K/TSDSDJP,TX ⒸNS,K/TSDSFKAP (C) Netmarble Corp. & Netmarble F&C Inc.
GAME Watch,咲文でんこ