【村瀬智一が斬る!深層マーケット】リバランスを意識した物色変化を想定
RAKAN RICERCA 取締役 会長 村瀬智一
日経平均株価は6月22日につけた史上最高値7万2831円をピークに調整を続けているが、上向きで推移する25日移動平均線が支持線として意識されている。世界的に株式市場を牽引してきたAI(人工知能)・半導体関連株に利益確定の売りが目立ち始めており、物色の圏外に置かれていた景気敏感株や内需系にシフトする動きがみられている。
東京市場では、指数インパクトの大きいキオクシアホールディングス <285A> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]などが再びリバウンド基調を強めてくるようだと、AI・半導体関連を中心とした物色へと回帰する可能性はあろう。一方、NT倍率(日経平均株価÷TOPIX:東証株価指数)は6月25日につけた18.01倍をピークに低下し、7月3日には一時16.86倍まで下げる場面もみられた。AI・半導体関連次第ではあるが、リバランスを意識した物色対象の変化も想定しておきたい。
●活躍が期待される「注目5銘柄」◆AeroEdge <7409> [東証G]
次世代航空機エンジン(LEAP)に搭載されるチタンアルミ合金製ブレードが主力。軽量耐熱材料として開発されたTiAl(チタンアルミ)材を使用した航空エンジン用タービンブレードを量産。チタンアルミ材は軽量化による燃費向上が期待でき、航空エンジン部品への適用が拡大傾向にある。なお、7月20日から24日まで英国で開催される「ファンボロー国際航空ショー 2026」に出展予定であり、同社への関心が高まる可能性もある。株価は75日線に上値を抑えられているが、25日線が支持線として機能しており、押し目狙いのスタンスとなろう。◆ギフティグループ <590A> [東証P]
インターネット上で電子チケットを贈れる「eギフト」の発行から流通・決済までを一気通貫で提供するプラットフォーム事業を国内外で展開する。足元でデジタルギフトの法人・自治体需要は非常に旺盛。M&Aによるグループ拡大に伴い、7月より経営管理(持株会社)と事業執行(ギフティ等の各子会社)を分離し、迅速な意思決定とガバナンスの強化を図る。株価は底値圏からのリバウンドに期待したい。◆ローム <6963> [東証P]
パワー半導体とアナログICを主力とする大手半導体メーカー。従来のシリコン製に比べ電力損失を劇的に抑えられる次世代材料「SiC」の量産化で世界をリードしており、開発・設計からウエハ製造、パッケージングまでを自社一貫で行う体制(IDM)を強みとする。株価は上向きで推移する13週線を支持線とした上昇トレンドを継続しており、押し目狙いのスタンスで臨みたい。◆NIPPON EXPRESS ホールディングス <9147> [東証P]
総合物流大手。航空・海上フォワーディング、トラック陸送、鉄道利用運送、倉庫・ITソリューションを一元管理する「End to End」のロジスティクスを提供。世界50カ国以上に広がる自社ネットワークが最大の武器。買収した欧州物流大手カーゴ・パートナーグループとのシナジーを深化させ、2028年度までに海外売上収益を1兆2000億円(売上比率40%)まで引き上げる戦略を掲げる。株価は上向きで推移する13週線が支持線として機能している。◆ホンダ <7267> [東証P]
二輪事業で世界首位。四輪車や発電機、ポンプ、そして船外機(マリン事業)などのパワープロダクツ事業を展開。四輪事業の再構築に向けてコスト体質の改善、開発効率の向上、重点地域への経営資源集中による商品ラインアップ拡充に取り組む。2027年に次世代ハイブリッドモデルを投入し、2029年度までにグローバルで15車種を展開する計画である。株価は5月11日につけた1238円を安値にリバウンドを強めている。13週線を支持線に変えた後、26週・52週線もクリアしており、チャートはシグナル好転を示している。 2026年7月3日 記 (次回は7月18日に更新予定) 株探ニュース