米はしか感染者、5年ぶりに1000人突破 再流行の転換点と警鐘も

 米国のはしか症例数が5年ぶりに1000件を突破し、史上最悪規模の流行となっている。写真は2月25日、テキサス州セミノールで撮影(2025年 ロイター/Sebastian Rocandio)

[9日 ロイター] - 米国のはしか症例数が5年ぶりに1000件を突破し、史上最悪規模の流行となっている。

10日に発表された米疾病対策センター(CDC)の統計によると、9日時点で31の管轄区域で1001件の症例が報告された。

この数字には流行の中心地であるテキサス州の最新データは反映されておらず、同州では症例数が7件増の計709件となった。

米国ではしかの根絶が宣言されてから25年が経過しているが、研究者らは再び流行する転換点に達していると警告する。前回感染者数が1000人を超えたのは、2019年の1274人。

ジョンズ・ホプキンス・メディシンの感染予防担当シニアディレクター、リサ・マラガキス氏は「この数字は時間の経過とともに増加し続けないとしても、少なくともなお横ばいが続くリスクがあると考えている」と述べた。

テキサス州で発生した流行では子ども2人が死亡し、数百人が感染。キリスト教の一派メノナイトのコミュニティーを中心に、ニューメキシコ、オクラホマ、カンザスなど近隣州にも拡大している。

CDCによると、今年感染した人の13%が入院し、これまでに3人の死亡が確認されている。

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