米政権がTikTokアカウント開設、トランプ氏「私はあなたの声」
8月19日、米ホワイトハウスは、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の公式アカウントを開設した。ホワイトハウスで14日撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
[ワシントン 19日 ロイター] - 米ホワイトハウスは19日、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の公式アカウントを開設した。米国ユーザーが1億7000万人を超えることを生かし、大統領の政策を広く伝える狙いだ。
公式アカウント「@whitehouse」は19日夕方に運用を開始した。最初の動画ではトランプ大統領が「私はあなた方の声だ」と述べ、キャプションには「米国よ、われわれは戻ってきた!」などと書かれていた。
トランプ氏は昨年の大統領選でTikTokが若者の支持獲得につながったとしている。その際に使用したアカウント「@realdonaldtrump」は1500万人超のフォロワーを持つ。
ホワイトハウスのレビット報道官はアカウント開設に当たり、「トランプ政権はトランプ大統領が米国民にもたらした歴史的な成功を可能な限り多くの視聴者に、また多くプラットフォームで伝えることにコミットしている」と説明した。
「トランプ大統領のメッセージは大統領選挙期間中、TikTokを席巻した。われわれはその成功に基づき、他の政権がこれまで行ったことのない方法でコミュニケーションを行うことに興奮している」と述べた。
ただ、米議会は中国政府が米国ユーザーのデータを入手する可能性を懸念している。トランプ氏はTikTok親会社で中国企業の字節跳動(バイトダンス)から米投資家が同アプリの米国事業を買収するための交渉を進めている。
過去の情報機関の評価では、TikTokは所有者が中国政府に肩入れしており、米国民に影響を与えるために利用される可能性があるとされた。
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