【虎将トーク】阪神・藤川監督、佐藤輝の打順繰り上げ「考えてみましょう」自身の現役時代は「成績を追うことはしなかった」
阪神が1日、甲子園で全体練習。2日のヤクルト戦(甲子園)を前にした藤川球児監督(45)の主な一問一答は以下の通り。
ーー2日はレギュラーシーズン最終戦、ファンに良い報告をする機会
「報告? たぶんないでしょ。でも、ここからは最終戦になって、クライマックスシリーズは、またチケットを手に入れることも大変だろうから、明日で最後ですからね、良い一日になればいいですね」
ーータイトルが懸かった村上も良い形で終われればいい
「そうね。村上がタイトルが懸かっていて、タイトルが懸かっている選手が何人かいるので、休みたい選手が休めないということがあるかな、とは思いますけど。できればな、と。贅沢な悩みかもしれないですね。タイトルを狙う選手があまりにも多かったので。進みたい方向と、進まなければいけないこと、やらなければいけないことが混在しているので、それなりに」
ーー以前に「勢い」を話していたが、2日の試合で出したい
「明日ですか? 明日はもう、最後から勢いはなかなか出ませんから。選手たちが、明日は原口のそういった日でもありますから。ゲームは村上で始まるけど、明日のゲームの一日というのは、原口と、一年間応援してくださったリーグ優勝に導いてくださったファンの方々に、レギュラーシーズン最後でありますから、いろいろなところが入り交じった一日になるのではないかと思いますね」
ーー佐藤輝に40本塁打が懸かる
「達成できればいいし、できなければ、また来年以降の糧となりますから。50発を打っても満足しないでしょうし、現役を辞めるまで必死にやっていくからこそ、今年は今の数字で。ゴールはないですね。そんな小さなことをゴールと思ってほしくないですね」
ーー40本塁打、100打点の壁を乗り越えて来季へつながる部分も
「それはあるんじゃないですかね。各バッターの方はみんな言いますけど、OPSとかもありますし、指標というモノは少しずつ変化が出てきているし。打率メーンではなくなっていたりね、その辺りもありますから、もちろん超えられればいいでしょうけど、どちらにしろね、また明日がある、次の日がありますから、ずっとやっていくことは一緒じゃないですか」
ーー監督の現役時代は
「僕は数字は捨てましたね。継続することはあまり、しなかったです。ゴールがない方が楽しいので。ただ選手によると思います。僕は途中でやめましたね。チーム順位がBクラスになった時に、Bクラスで成績を残しても意味がないと思ったので、やめたと言いますか、成績を追うことはしなかったです。自分も看板選手だったし、その中で個人成績が出ることで、ということは本望じゃなかったですね。自分は当時、勝つためにやることが好きだったから」
(さらに続けて)
「ただ、この立場になると勝つためじゃなくて、自分たちの成績のためにやってほしいとも思うから。選手たちに勝つために潰れてほしくないとは思うので、だから数字は大事なのかもね。だから今、頭が両方になるからね。これ、ちょっと難しいね。ファンの方の期待に応えようとして、彼もこの何試合かホームランにこだわりはあったかもしれないし。そういうモノが打線の流れを難しくさせるから。優勝をした後は、彼は彼で大変だったんじゃないですか」
ーー佐藤輝の数字を考えて打順を多く回せるように考えたりは
「その方がいいんですかね」
ーー打順を上げて初回から打順が周るようにするとか
「それもありだね。野球の形を壊すということですよね。そうなると村上の勝ちも懸かっているし。まあ、その辺りは自分が決めることですから。それでうまく回るのかどうか考えてみましょう。1番に入ってね。消化試合とはいえ、僕たちは次があるので、みなさんがたくさんのことを希望されると思いますけど、まずはやるべきことをはっきりとさせなければ、チームが壊れますから。そこなんですよ。だからウチはいい状態で一年間終えることができたので。その形が壊れてしまうと、チームではなくなるので、〝個人軍〟に走ると非常に危険になってしまいますから。その辺りを考えてみましょう」