『岸辺露伴』映画新作で高橋一生&飯豊まりえのアドリブシーン|シネマトゥデイ
荒木飛呂彦の人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフ「岸辺露伴は動かない」を実写化する映画の新作『岸辺露伴は動かない 懺悔室』(公開中)。実写シリーズならではの楽しみの一つが、高橋一生演じる主人公・岸辺露伴と、飯豊まりえ演じる担当編集・泉京香の掛け合い。足掛け5年にわたってメガホンをとった渡辺一貴監督が、露伴と京香の関係や新作で見られるアドリブの裏側を語った(※一部ネタバレあり)。
【画像】笑顔いっぱい!高橋一生&飯豊まりえ、撮りおろし<9枚>
相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力“ヘブンズ・ドアー”を備えた人気漫画家・岸辺露伴を主人公にした漫画「岸辺露伴は動かない」を実写化するシリーズの映画の新作となる本作。パリを舞台にした前作『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(2023)に続き、本作ではイタリア・ベネチアを舞台に、取材旅行にやってきた露伴が遭遇する恐ろしい体験が描かれる。
ADVERTISEMENT実写シリーズの全エピソードに登場しているのが、露伴の担当編集・泉京香。コミックでは「岸辺露伴は動かない」の「富豪村」「ホットサマー・マーサ」「ブルスケッタ」など数少ない登場だが、脚本家・小林靖子が参加した実写シリーズでは露伴の相棒的なポジションを担い、今やなくてはならない存在となっている。本作でも、ある男の告白を聞いたことから「幸せの絶頂の時に絶望を味わう」呪いに見舞われていく露伴に、思わぬ気付きを与える。
「シリーズが進むにつれて、京香のそうした役割が増えてきていますよね。“私だったら生きて絶望してほしい”というセリフも、すごく重い言葉なのに京香が言うと不思議と明るく聞こえるという。しかも、京香が意図せずに言ったことが露伴にとってヒントになるというのが大切で。露伴に対してこれはこうなんじゃないですかと言うんじゃなくて、京香の回路でポロッと言ったことが露伴に対して違う回路で響いていくっていうのが面白い構造だと思います」
いまや欠かせない存在となった露伴の相棒・京香渡辺監督と主演・高橋の縁は、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(2017)に始まり、ドラマ「岸辺露伴は動かない」シリーズ(2020~2024※計9エピソード)、単発ドラマ「雪国 -SNOW COUNTRY-」(2022)、映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』、そして本作を含めると約8年に及ぶ。そんな高橋について、本作で特に目を奪われたシーンを問うとこんな答えが返ってきた。
ADVERTISEMENT「毎回毎回素晴らしいですし、今回ももちろん随所で思いもしなかったお芝居をしてくださっていますが、強いて挙げるなら露伴と京香をワンカットで撮ったシーン。日が昇る直前の一番いい瞬間を狙って、もう少し本番を待とうかと思っていた時に、天空がいい状態になってきたので1発で撮ることになったんです。そこで一生さんがアドリブを入れてきて。飯豊さんもちゃんとそれを受けていて、あの瞬間でしか撮れないカットだったなと。京香が露伴にお守りを渡した時に“いらない”って言われるんだけど、イタリア語で“プレーゴ”(どうぞ)と食い下がる。あれは本番の時にしかやってないアドリブなんです。一生さんがテストの後で思いついたそうです。露伴と京香の絶妙な関係が垣間見える、素敵なシーンとなりました」
なお、本シーンでは露伴と京香が引きで映されているため、京香が露伴に渡したお守りは見えない。一体何を渡したのか、聞いてみると……。
「気になりますよね。あれは僕が現地で買ったもので、観光地で500円ぐらいで売られているようなキーホルダーです。この場面にアップで入れるのは粋じゃないと思ったので、それがどんなモノなのかは想像していただければ(笑)」
ADVERTISEMENTちなみに、本作で露伴がサングラスをかけた姿を見せているが、このサングラスには露伴の祖母の形見という裏設定があるという。
「あのサングラスは『ルーヴル』で青春期の露伴のエピソードに登場した、露伴のおばあちゃん(白石加代子)がかけていたものです。形見として大切に使っているのでしょう。『ルーヴル』でもつけているシーンがいくつかありましたが、取材旅行などに行く時につけているというイメージです」
『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』では露伴が命を奪われかけた“黒い絵”を見てもピンピンしていたり、ある意味、無敵の陽のオーラで露伴を驚かせてきた京香。本作もまた、二人の名コンビぶりにワクワクさせられること必至だ。(取材・文:編集部 石井百合子)
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俳優の今田美桜が主演を務める連続テレビ小説「あんぱん」(NHK総合・月~土、午前8時~ほか ※土曜は1週間の振り返り)は、6月2日から第10週「生きろ」が放送。あらすじを紹介する。
【画像】なぜか乾パンの材料が運ばれ憲兵が来て…第45回振り返り
草吉(阿部サダヲ)が朝田家を去っていった。のぶ(今田)は、釜次(吉田鋼太郎)から草吉のつらい戦争の記憶を聞いて言葉を失う。その後、戦争はさらに激化し、小麦粉が配給になったことで朝田パンは閉めざるを得なくなる。
ADVERTISEMENTそんな中、次郎(中島歩)が航海から戻ってくる。しかし、楽しい時間も束の間、次郎はカメラをのぶに預けてまた旅立ってしまう。一方、嵩(北村匠海)は東京の製薬会社に勤めて一年が過ぎようとしていた。
朝ドラ112作目の「あんぱん」は、「アンパンマン」の生みの親・やなせたかしさんと妻・暢さんの夫婦をモデルとしたオリジナル作品。激動の時代にさまざまな苦難を乗り越え、やがてアンパンマンを生み出していく二人の愛と勇気の物語を描く。脚本は「花子とアン」「Doctor-X 外科医・大門未知子」などの中園ミホ。RADWIMPSの主題歌「賜物」がドラマを彩り、語りを林田理沙アナウンサーが担当する。(清水一)
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35周年SPで放送される「ロッカー」「BLACK ROOM」「美女缶」「夜汽車の男」「恋の記憶、止まらないで」 - (C)フジテレビ31日、「世にも奇妙な物語」の放送35周年を記念した、フジテレビ系・土曜プレミアム「世にも奇妙な物語35周年SP~伝説の名作 一夜限りの復活編~」(21時~23時10分)の放送を前に、シリーズに縁のある著名人による祝福コメントが公開された。
今回の35周年SPでは、ファンの中でも人気の高い過去作から「ロッカー」「BLACK ROOM」「美女缶」「夜汽車の男」「恋の記憶、止まらないで」など、5本の名作を放送。リアルタイム配信、見逃し配信もない、一夜限りの復活放送となる。タモリ演じるストーリーテラーの登場パートは、この放送のためだけに撮り下ろされた。
「世にも奇妙な物語」の黎明期に執筆し、今や「続・続・最後から二番目の恋」など多くの話題作を手掛ける脚本家・岡田惠和は「たくさんは参加できませんでしたが、共に同じ時代を生きた思いがあります」と感慨。また、2012年にシリーズ初の原作・脚本・出演の3役担当で脚本家デビューを果たしたバカリズムは「『世にも奇妙な物語』は、僕の脚本活動の原点です」と感謝する。
ADVERTISEMENTまた、「孤独のグルメ」の原作者で、「夜汽車の男」原作「夜行」の著者である久住昌之は、初オンエアの際は「正直、ちょっとがっかりしました」と打ち明ける一方で、時間が経過し「素直にこれはこれで面白いと思うようになりました。さらに大杉漣さんの演技がよくて『あの時こういうドラマになってよかったな』と思うようになりました。これはいつか書いておきたかった本心です」と振り返っている。
そのほか、「恋の記憶、止まらないで」の怪演が話題を呼んだ主演の斉藤由貴や、木村拓哉主演の「BLACK ROOM」を手掛けた石井克人監督など、キャスト、脚本家・監督家がそれぞれの思いを語っている。各著名人のコメントは以下の通り。(編集部・入倉功一)
脚本家
・岡田惠和:「瞬」(1992)、「ガード下の出来事」(1993)脚本 「35周年おめでとうございます。私はたくさんは参加できませんでしたが、共に同じ時代を生きた思いがあります。一時間三話のオムニバスなので、監督たちが一秒の尺を本気で奪いあっていたのを横目で見てなんだか笑っていました。少しでも尺がほしいから『前回一秒貸したから今回は返してもらう』とか本気で言いあっていて。私が書かせてもらったのは『ガード下の出来事』というタイトルで、話のオチが聞けない謎の男の話でした。『ハイヌーン』という玉置浩二さん出演作がとにかく衝撃的に面白くて、それを撮った演出の坂本太郎さんと組めて緊張したし、幸せでした。しかも菅原文太さんが主演、上野顕太郎さんの原作。すごいです。今でも好きな、いい想い出です。
これからもいつまでもドラマが続きますように祈っております。世界はいつだって奇妙ですから」
・バカリズム:「来世不動産」(2012)原作・脚本・出演 「35周年おめでとうございます。12年前、『来世不動産』で原作・脚本・出演をさせていただき、それがドラマの脚本の仕事をいただくきっかけとなりました。『世にも奇妙な物語』は、僕の脚本活動の原点です。もしあの時お声がけいただかなかったら、きっとその後も脚本を書くことはなかったと思います。これからも変わらず“奇妙な物語”を作り続け、40周年の際にもまたコメントさせていただけると嬉しいです」
ADVERTISEMENT・久住昌之:「夜汽車の男」(2002)原作 ーー今回復活放送される作品の想い
「初めてオンエアされたのを見た時は、正直、ちょっとがっかりしました。主人公の食のこだわりの『理由』が少年時代にさかのぼって描かれていたから。ボクはそういう『どうしてかというと』はマンガに一切描いてなかったので。だけど、時間が経つに従って『ドラマはマンガと違うから』という気持ちが強くなり、素直にこれはこれで面白いと思うようになりました。さらに大杉漣さんの演技がよくて『あの時こういうドラマになってよかったな』と思うようになりました。これはいつか書いておきたかった本心です」
ーー35周年を迎えた「奇妙」への想い 「ボクは短編ドラマが好きで、しかもそれがものすごく大変なこともわかるので、このシリーズが35年も続いたのはすごいと思う。ボクの描いてきたマンガも全て『世にも奇妙な物語』みたいなものです。ボクのキャリアの隣にずっとあった番組と言えます」
ーー視聴者のみなさまへ 「『夜汽車の男』はボクのデビュー作のドラマ化です。ここには『孤独のグルメ』の原点があると思います。どうぞよろしく」
・北川悦吏子:「ズンドコベロンチョ」(1991)脚本 「『世にも奇妙な物語』は私が、まだ連ドラデビュー前の20代の頃、本当にたくさん書かせてもらいました。『ズンドコベロンチョ』は今も語り継がれる名作(迷作?)になりました。 深夜から、ゴールデンに移行する頃に、たくさん書いた記憶です。立ち上がりから知っています。
このような長く続く番組が、これからもたくさん生まれることを期待します」
ADVERTISEMENTキャスト
・斉藤由貴:「恋の記憶、止まらないで」(2019)主演 ーー今回復活放送される作品の想い
「怖い役の方々が皆さんものすごく温和で優しくて朗らかだったので、『これがホラー撮影の内幕か…!』と感動した覚えがあります(笑)。なので、撮影は怖いというよりとても面白かったです」
ーー35周年を迎えた「世にも奇妙な物語」への想い 「一つのシリーズが35年の長きにわたって愛され支持されるのは本当に並大抵のことではありません。それほどまでに視聴者の方々の心を掴む、稀有な作品に参加でき、しかもこのように記念の企画に選ばれたことが本当に名誉です」
ーー視聴者のみなさまへ 「不条理、不可解、恐怖、はたまた、滑稽。人間の心の闇を、短い分数の物語の中で、そっと覗く体験を、どうぞお楽しみください。見逃し配信がないというのが、『世にも奇妙な物語』っぽいですし」
・大杉弘美:「夜汽車の男」主演:大杉漣夫人 「【さまざまな奇妙な物語】を生みだし続け35年、これからもそのエネルギーに期待いたします。 今回、大杉漣が最多出演と初めて知りました。おそらく大杉本人も(えっ? そうなんだ)と驚いて
いるかもしれません。『夜汽車の男』は独特な味わいがあります。気持ちをほころばせつつ、おたのしみいただければこの作品に関わられた多くの方々、そして大杉にとってとてもうれしいことだろうとおもいます」
ADVERTISEMENT監督
・石井克人:「BLACK ROOM」(2001)脚本・演出 ーー今回復活放送される作品の想い
「まず『世にも』の新作をとお声いただいた時、実は以前いた会社を独立しようかなと思っていた頃で、いくつか自主映画を書き溜めていて、そのうちの1本が『世にも』っぽかったので、タモリさんのシーンを付け加えて、すでに描き終えていた絵コンテを提出し、それが採用されました。その後、樹木希林さんの出演を交渉した際も面白く、久々のドラマ出演で、しかもシナリオが訳わからないのよ、と言っていまして、樹木さんがその時食事をしていた六本木のお店に呼ばれまして、隣でビール飲みながら『出てくださいよー』と言っていたのもいい思い出です、樹木さん曰く、脚本はよくわからないけど、娘さんが『出たほうがいいよ』と言ってくれたおかげで、出演してくれることになりました。ありがたいことです。オタク的な言い回しや、動き方がわからないのよー、とも言っていましたので、現場で僕がやりますから真似してくださいというと、ソレならやるわ! といってくださり、現場でも楽しく過ごしていただきました。志賀廣太郎さんも当時は、僕は演劇を教えてはいるけど、長めのドラマにはまだ出たことないから心配ですよーと言われていたのですが、CM制作で頻繁に出演していただいていたので、いつも通りで大丈夫ですよ志賀さん面白いから! と励ましつつの撮影でしたが、みなさん撮影が始まってしまえばノリノリで、現場の3日間を過ごしていました。特に木村さんの気合いは凄まじく、ずっと現場に居続けてナオキの芝居作りや掛け合いを楽しんでいました、ソレ以外に我修院さんの思い出も面白いのですが、これは作品視聴前だとネタバレになるのでやめておきます」
ーー35周年を迎えた「奇妙」への想い 「35年も続いているということで、すごい番組過ぎて、驚きしかないです、まだまだ続いてまた参加できたら嬉しいですね!」
ADVERTISEMENT--視聴者のみなさまへ 「奇妙な部屋で起こる密室劇です。楽しんで見ていただけたら幸いです!ありがとうございます、感謝しています!」
・鈴木雅之:「夜汽車の男」(2002)演出 「世にも奇妙な物語を立ち上げたころ 私たちは皆まだ若く 30歳前後の駆け出しのプロデューサー 演出 作家 でした 別の仕事おわりに毎日集まり ワイワイと何か月もかけてうわさのマキオの本をつくったのを思い出します それから35年も経ってしまった その35年 私も 数多くのドラマや映画をつくってきましたが その作品たちの原点は 間違いなく世にも奇妙な物語にあります 大切なことを ほとんど奇妙を作りながら学んだと言ってもいいでしょう そんな世にも奇妙な物語を私は 23本ぐらい撮っていると思いますが その中でも 夜汽車の男は 気に入ってる作品の一本です 世にも奇妙な物語のコンセプトに貴方の身近にというのがあり まさしく身近 世界観 ナンセンスの加減等々好みの要素がてんこ盛りでした 最近は少々世にも奇妙な物語から遠ざかってしまっていますが 私自身は 今でも世にも奇妙な物語を撮りたいと思っています 時代が変わると
新しい奇妙の種が生まれます まだまだ 世にも 奇妙な 物語 を 楽しみましょう」
ADVERTISEMENT・筧昌也「美女缶」(2005)演出・脚本 ーー今回復活放送される作品の想い
「“美女缶”はこの春で放送からちょうど20年でした。自分の子どもが『成人式』を迎えた、おそらくそんな感慨です。しかも、その式は周年祭。黄金時間でハレの舞台。みなさんのお陰で今も愛されており、誇らしい想いです」
ーー35周年を迎えた「奇妙」への想い 「“奇妙”はトップクリエイターの登竜門。昔から憧れていました。『成人式』制作に至る前、他の企画が何本も通らない悔しい時期を経て、自身の映画のセルフリメイクをプロデューサーの皆さんから提案して頂きました。事実上、私の『地上波ドラマ』監督デビュー作になりました。まだ27歳。素人同然だった私に賭けてくださいました。映画版、奇妙版のスタッフ、キャストは勿論。評価してくださった全ての縁に感謝します。35周年おめでとうございます。これからもクリエイターに寄り添った登竜門として、奇妙な扉を開き続けて欲しいと思います」
ーー視聴者のみなさまへ 「“美女缶”はこの番組には珍しい『純粋な』ラブストーリーです。放送から20年、このドラマの鮮度がどうなっているか?是非、リアルタイムでこの物語を開封してください」
ADVERTISEMENT・岩田和行:「恋の記憶、止まらないで」(2019)演出 ーー今回復活放送される作品の想い
「数多くの作品の中から『恋の記憶、止まらないで』が選ばれたことを大変光栄に思います。この作品は、精神的にジワジワと追い詰められる怖さをいかに表現できるかをスタッフと共に追求しながら取り組みました。特に劇中で流れる40年ほど前の古い地方CMCは、滝が流れ落ちる森を舞台に選んだり、VHSテープの再生時に理想的なノイズが出るようにするなど、こだわりながら作りました。デッキ2台を繋げ、映像トラッキングのつまみを微妙にずらしつつテープを何度もコピーし、再生時も微妙な調整を施すことで、一時停止した際の気味の悪い映像のブレを生み出すことができました。CGでは作り出せない、アナログならではの生々しい怖さがある作品になっていますので、その辺りにも注目してご覧いただけますと幸いです」
ーー35周年を迎えた「奇妙」への想い 「“奇妙”は自由度が高く、新たな挑戦をさせてもらえる幸せを感じる一方で、演出家の個性が反映される部分も多いためプレッシャーも感じながら毎回奮闘しています。オムニバスという枠組みの中で、様々なスタッフが互いに切磋琢磨する環境があり、それが『奇妙』ならではの醍醐味であり、数々の魅力的な作品を生み出し35年続いてきた秘訣でもあると感じています。これからも、まずは40周年を目指し、視聴者の皆様に楽しんでいただける作品をお届けできるよう挑戦し続けていきたいと思います」
ADVERTISEMENTーー視聴者のみなさまへ 「歌手でもある斉藤由貴さんに主人公を繊細に演じていただいたことで、視聴者の方が感情移入しながらのめり込んで観られる作品になっていると思います。また、CMに登場するイチキ游子さんをはじめ、この作品ならではの個性的なキャスト陣や、唯一無二の独創的な諸橋さんの脚本、脳内に染みついて離れない配島さんの中毒性の高いメロディ、透明感溢れる斉藤さんの美しい歌声などなど、数多くの見どころがある作品となっております。ぜひご覧になってください!」(「配島」の「配」は草冠に配が正式表記)
・高丸雅隆:「世にも奇妙な物語35周年SP」プロデューサー 「“ロッカー”を今回放送するにあたり、権利者を探したところ、奇妙な世界に迷い込みそうになりましたが、なんとか皆様にお届けできることになりました。ぜひ、お楽しみください。
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特撮ドラマ「仮面ライダーガヴ」(テレビ朝日系)の第37話「忘れたことはない」が、6月1日午前9時から放送される。
【画像】ショウマたちが和菓子屋再生に挑む!第37話場面カット
「仮面ライダーガヴ」は、異世界からやってきた主人公・ショウマ(知念英和)が、お菓子を食べることで生まれる眷属(けんぞく)・ゴチゾウの力を借りて仮面ライダーに変身し、幸せな人間をさらおうとするモンスター“グラニュート”と戦いを繰り広げる作品。
ADVERTISEMENT寛人(今泉雄土哉)という少年が、自宅の和菓子屋を再生してほしいと「はぴぱれ」にやってきた。ショウマらは母親・玲奈(吉野実紗)が一人で経営する店を訪ねると、辛木田絆斗(日野友輔)にも協力を依頼する。
絆斗は寛人の亡き父でもある先代の職人に拾われたという職人・健二(吉岡睦雄)を取材。暗い過去があるらしい健二は、職人として自分を育ててくれた先代に感謝しているという。
ストマック家の三男・ジープ(古賀瑠)がショウマに襲いかかった。絆斗は二人の戦いに巻き込まれそうになった寛人を救おうとするが、その時、驚きの光景を目の当たりにする。(編集部・倉本拓弥)
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荒木飛呂彦の人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフ「岸辺露伴は動かない」を高橋一生主演で実写化するドラマ・映画シリーズに、足掛け5年にわたって人物デザイン監修として参加してきた柘植伊佐夫。シリーズの映画第2弾となる『岸辺露伴は動かない 懺悔室』が公開中だ。同作のキーワードとなる「幸運」にちなみ、柘植がこれまでの“幸運な出会い”を振り返った。
【動画】柘植伊佐夫、『岸辺露伴は動かない 懺悔室』衣装を語る
2023年5月に公開された映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』に続く本作は、漫画「岸辺露伴は動かない」の1話目「懺悔室」が原作。相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力“ヘブンズ・ドアー”を備えた人気漫画家・岸辺露伴(高橋) が、取材旅行に訪れたベネチアで遭遇する奇妙な事件の顛末が描かれる。物語は、露伴がベネチアの教会で仮面を被った男の恐ろしい懺悔を聞く場面から幕を開ける。その男は、過去に誤ってホームレスを殺してしまい、「幸せの絶頂の時絶望を味わう」呪いをかけられたのだという。それ以来、彼は恐ろしいまでの幸運に恵まれるが、決して絶頂を迎えないように幸福を少しずつ手放しながら生きるという宿命を背負うことになる。
ADVERTISEMENT「人物デザイン監修」として参加する柘植の仕事は、衣装のデザインのみならずヘアメイク、アクセサリーなど身に着けるものすべてをトータルでコーディネートすること。露伴を演じ る高橋とは、2020年のドラマ放送から始まった本シリーズのほか、単発ドラマ「雪国 -SNOW COUNTRY-」(2022・NHK)、単発ドラマ「ブラック・ジャック」(2024・テレビ朝日系)でも組んでおり、高橋からの信頼の厚さが窺えるが柘植自身はどう感じているのか。
「とてもありがたいですね。一生さんがどのように思われているかわかりませんけれど、僕はすごく創りやすいです。僕と一生さんは、いわば表裏一体。僕はキャラクターの外側を担当する立場で、一生さんは中側を受け持ち、作品を憑依させ、動的に表す立場。そうした関係においては、理屈抜きで何かが一致していないとうまくいかないと思います。その意味で、僕と一生さんの表したいことが、とても近いんじゃないかという風に感じます」
柘植伊佐夫による岸辺露伴のデザイン画そうしたタレントとの付き合いの長さは、デザインに影響するのかと問うと柘植は「あくまで作品ありき」と答える。
ADVERTISEMENT「僕自身、どちらかというと水臭いタイプなので、なあなあになるようなことがあまりないんですね。おそらく一生さんもそういうタイプなんじゃないかなという気がします。僕らは作品に献身する立場にあって、自分自身がサクリファイス(犠牲)ともいえると思うんです。そのような作品への距離感 が、一生さんと僕はすごく似ているような気がして。もちろん、付き合いの長さから話しやすいし、とても響き合っています。初めて会う方よりもコミュニケーションをとりやすいということはあるかもしれませんが、一方ではクオリティーに付き合いの長さは関係ないとも思います。初めてお会いする方であっても作品に対する礼儀正しさがある方はリスペクトできますし、良い結果を残せるものですから」
『岸辺露伴は動かない 懺悔室』では劇中、露伴が男の懺悔を聞いたことから自身も幸運 に“襲われる”こととなるが、柘植にとって「幸運を感じたエピソードは?」と問うとこんな答えが返ってきた。
「“出会い”がその一つだと言えると思います。ただ、それは僕が招いたというよりは引き寄せられていった感覚です。この『岸辺露伴』シリーズでも、一生さんには(渡辺)一貴さんとの出会いがあって。僕と一貴さんは大河ドラマ『龍馬伝』(2010)、『平清盛』(2012)でご一緒して、一貴さんと出会ったのは『龍馬伝』のチーフ演出を務められた大友啓史監督とのご縁があり、その『龍馬伝』の前には福山雅治さんとの出会いがあり……。そんなことはそうそうないはずで、本当に幸運だったと思います。ご縁が、すべて人によってリレーされているんだと思うんですよね」
ADVERTISEMENTもとはヘアメイクアーティストから出発した柘植の経歴を遡ると、そうそうたる顔ぶれとのつながりがみられる。ヘア・スタイリストのヴィダル・サッスーン、現代美術家のマシュー・バーニー、 ミュージシャンのビョーク、映画監督のレオス・カラックス。国内でも映画監督の庵野秀明、滝田洋二郎、塚本晋也、三池崇史、武内英樹、デザイナー・プロデューサーの山本寛斎、写真家の篠山紀信……。それらもごく一部だ。
「人生観が一変するようなたくさんの出会いがありました。例えば、マシュー・バーニー。モノづくりにおいて、クリエイターであれば誰だって真面目にコツコツ積み重ねていくことが必要だと考えるでしょうし、実際にそうしていると思うんですけど、彼の場合はその究極という感じで。今では時間外労働などに対して問題視されると思いますが、芸術ってコンプライアンスに当てはめきれない領域ってあると思うんです。バーニーは、コンセプチュアル(概念的)なリーダーシップというものがすごく強くて。アメリカでのことでしたが、(2008年頃)当時はコンプライアンスの意識もまだ低かったせいもあるかもしれませんが、どれだけの労力がかかるとしてもみな彼についていったんですよね。精神の純度、実際の行動としての頑張り、そういうものが集まって初めて作品として昇華するんだと。そうした経験も僕の血肉になっています。 山本寛斎さん、篠山紀信さんもすごく好きでした。亡くなってからなおさらその巨大さを痛感して、薫陶を受けていたんだなと感じることがあります」
ADVERTISEMENT 柘植伊佐夫数々の幸運な出会いを経た柘植だが、「そこに打算があってはならない」という持論がある。
「幸運というものは、自分が作品に真摯に向き合っている中で出会う人が連れてきてくれるものだと思うし、思惑はない方がいいと思うんですよね。例えば、この人と付き合えば得になるみたいな打算が働くことって、なきにしもあらずじゃないですか。でもそんな思い通りになるのは稀というか、ほとんどないと思っていて。僕の場合、作品やプロジェクトに向き合う時にはいつも“今回はこの人とこういうことをやっていこう”“思ったような成果は出ないかもしれないけれど、一生懸命やっていれば、いつか必ず大きな形になって現れるはず”だと考えるようにしています。成果を求めるのではなく、その時々の縁を楽しむというスタンスですね」
そんな柘植の著書「美人」が発売されたばかり。柘植が「美しさ」の基準を追求した同書には映像・演劇人50名のインタビューも収録されており、彼が築き上げてきた人脈を一望できる。 (取材・文:編集部 石井百合子)
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