「中国頼み」からの脱却が可能になる!? 南鳥島近海にレアアース泥発見!!

/ コラム

 EVのモーターなどに使われるレアアースは、中国がおもな原産国。中国の機嫌ひとつで供給が不足することもある物資だが、日本の南鳥島近海の海底で、レアアースを多量に含んだ泥の存在が確認されたという。レアアースの自給自足が実現か!?※本稿は2025年7月のものです文:角田伸幸/写真:スズキ ほか

初出:『ベストカー』2025年8月10日号

【画像ギャラリー】自国供給できればもう心配ナシ!? 中国のレアアース輸出規制で生産が一時的に停止したスズキ スイフト(16枚)

電気自動車のモーターなどにレアアースは不可欠。国内での採掘は希望の光となる

 EVのモーターなどに不可欠なレアアースは、中国が世界の7割もの生産量を牛耳る戦略物資だ。

 その影響は絶大で、例えば2025年5月、スズキが小型車「スイフト」の生産を一時停止したのも、中国によるレアアースの輸出規制が原因だったとされる。

 「レアアースをもっと安定的に手に入れたい」。そう願う日本にニュースが飛び込んできた。日本の最東端である南鳥島周辺の海底で、超高濃度のレアアース泥が発見されたのだ。

 驚くのは埋蔵量。なんと世界3位規模の1600万トン超で、中国が輸出規制をかける重希土類も豊富に含むという。

 しかし喜ぶのは早い。レアアースは採掘だけでなく、精錬も難しいのだ。この分野でも王者はやはり中国。世界シェアの9割超のレアアースは、中国で精錬されているという。

 とはいえ嘆いている暇はない。実はすでにオーストラリアやブラジルが、重希土類の分離・精錬にむけて動き出している。こうした国々と連携して南鳥島のレアアースが精錬できれば、中国の覇権を崩すこともできるだろう。今後の技術革新と国際協力に注目だ。

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