【1億円の壁】ついに崩壊?最低税率30%に引上げへ!「億り人」日本にどれくらいいる?年間100億円以上を稼ぎ出す「スーパー億り人」も!(LIMO)

1/18 13:05 配信

新しい年を迎え、資産形成への意欲が一段と高まっている方も多いかもしれません。筆者はFPとして多くの方の家計相談を受けてきましたが、確定申告がはじまる今の時期は税金面で不安に感じる方も少なくありません。最近では「富裕層への増税」が自分の資産にどう影響するかという不安の声もよく耳にします。今回は最新の税制改正大綱と国税庁の統計から、ついにメスが入る「1億円の壁」と、日本をけん引する超高額所得者の意外な居住地について詳しく解説します。

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「1億円の壁」がついに崩壊?最低税率30%に引上げへ

政府は令和8年度の税制改正大綱で、非常に高い所得を得ている人の税負担を見直す方針を打ち出しました。背景にあるのは、「収入が多い人ほど、実際の税負担が軽くなってしまう」という、これまで指摘されてきた課題です。特に問題とされてきたのが、株式の売却益や配当などの割合が高い層では、所得が増えても税率があまり上がらない点でした。こうした不公平感を是正するため、今回の政府の改正大綱によれば、負担軽減のための特別控除額についても、現行の3億3000万円から1億6500万円へと引き下げる検討が進んでいます。これにより、これまで課税対象から外れていた所得層も、今後は適正な税負担を求められる可能性が高まっています。あわせて、この追加課税分に適用される計算上の税率も、現行の22.5%から30%へと引き上げられる方針が示されました。この「30%」という数字は、所得税と住民税を合わせた合計所得全体に対する負担率の「最低ライン」をより高く設定することを意味しています。●「1億円の壁」とは? なぜ問題になってきたのか日本の所得税は、所得が増えるほど税率が高くなる「累進課税」が基本です。しかし、財務省の分析では、所得が1億円を超えたあたりから、実際の税負担率が下がっていく傾向が確認されています。これがいわゆる「1億円の壁」です。理由はシンプルで、高額所得者ほど、給与ではなく株式の売却益や配当などの金融所得が収入の中心になりやすいからです。給与所得には最大45%の税率がかかる一方、株式譲渡益や配当は原則として約20%の分離課税が適用されます。

その結果、「たくさん稼いでいるのに、税率はそれほど高くない」という状況が生まれ、税負担の公平性という観点から長年、見直しが議論されてきました。

「億り人」日本にどれくらいいる?年間100億円以上を稼ぎ出す「スーパー億り人」も!

では、実際に日本には年間で1億円を超える「所得」を得ている人がどれくらいいるのでしょうか。一般的に「億り人」といえば資産1億円以上の人を指すことが多いですが、ここでは国税庁「令和6年度2直接税2-2所得階級別人員」をもとに、1年間の「稼ぎ(申告所得)」が1億円を超えている層の実態を見ていきます。確定申告者約2336万人のうち、所得1000万円超の層は約188万人(全体の8.0%)でした。さらに「年間所得1億円以上」に絞ると、合計で3万7988人にのぼります。 ・1億円超~2億円以下:2万4830人 ・2億円超~5億円以下:9444人 ・5億円超~10億円以下:2232人 ・10億円超~100億円以下:1427人 ・100億円超:67人

驚くべきは、年間100億円以上を稼ぎ出す「スーパー億り人」が日本に67名も存在しているという事実です。これは保有している「資産総額」の話ではなく、あくまで「1年間で得た所得」が100億円を超えているということです。昨今の株高やビジネスのグローバル化が、一部の層に圧倒的な富をもたらしていると考えられます。

「スーパー億り人」天下人を多く輩出してきた愛知県!日本をけん引する現代の覇者たち

億り人の住む場所を分析すると、愛知県の圧倒的な存在感が際立ちます。都道府県別の「所得1億円超」の人数では東京都がトップですが、注目すべきは所得100億円を超える「スーパー億り人」の数です。●100億円超の超高所得者「スーパー億り人」居住地ランキング 1.東京都:33名 2.愛知県:9名 3.神奈川県・大阪府:各5名 4.千葉県:4名

東京が33名と半数を占めるのはおおかた予想通りですが、愛知県は9名と、大阪府や神奈川県を抑えて全国2位となっています。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という「戦国三英傑」すべてを輩出し、日本の歴史を創り上げてきた愛知の地には、古くから天下を動かすエネルギーが満ち溢れているのでしょうか。製造業などのオーナー経営者が多い地域の特性が反映されているのかもしれません。

まとめにかえて

今回は最新の税制改正と、統計から見える「億り人」の実態について解説しました。「所得100億円なんて自分には関係ない」と感じるかもしれません。しかし、こうした超富裕層向けの増税議論は、いずれ私たちの身近な金融課税全体の見直しへとつながる「一石」になる可能性があります。愛知県のオーナー経営者たちのように、時代に合わせて資産の形を変え、賢く守っていく姿勢こそ、これからの不透明な時代には必要かもしれませんね。

まずは確定申告を通じて、自分の資産と税金の「現在地」を正しく把握することから始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

 ・自民党「「強い経済」への決断と実行・令和8年度与党税制改正大綱を決定」 ・内閣府「第19回 税制調査会(2022年10月18日)資料一覧・[総19-2]財務省参考資料(個人所得課税)」 ・財務省「令和8年度税制改正の大綱」 ・財務省「令和8年度税制改正の大綱の概要」

 ・国税庁「令和6年度2直接税2-2所得階級別人員」

村岸 理美

最終更新:1/18(日) 13:05

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