岡田俊哉投手 引退セレモニー:チームデータ
大きな怪我を乗り越えドラゴンズ一筋16年、先発、中継ぎ、抑えと様々な場面で登板、活躍を見せた左腕、岡田俊哉投手が今季で引退を決め、9月20日の東京ヤクルトスワローズ戦でラスト登板、引退セレモニーが行われました。
2009年のドラフト会議で1位指名を受け入団、2013年3月30日の横浜DeNAベイスターズ戦(ナゴヤドーム)でプロ初登板、2回を投げ無失点に抑えました。4月3日の阪神タイガース戦(京セラドーム)でプロ初勝利を挙げると、この年は66試合に登板し7勝5敗2セーブ15ホールドの成績を収めました。 2014年4月9日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で自身5回目の先発登板、7回を4安打2失点に抑える投球で先発初勝利、2015、16年と2年連続で50試合以上に登板、主にリリーフとして活躍し2019年には自己最多の13セーブを挙げました。
2023年にサイドスローへ転向、春季キャンプで順調に調整を進めていましたが2月22日の楽天との練習試合で右足の大腿骨を骨折、長期の離脱を余儀なくされてしまいます、2024年から育成契約となりますが1年2か月後の4月20日のウエスタン・リーグ公式戦、オリックス戦で復帰登板を果たしました。
そして2025年4月30日に支配下登録、入団時につけていた背番号「11」のユニホーム姿で5月4日の広島戦(マツダスタジアム)で3年ぶりの1軍マウンドに立ちました。
左手の血行障害や右足の骨折など苦難を乗り越え復活を果たしてきた左腕が16年のプロ野球人生に幕を下ろします。
最後の登板となった9月20日の東京ヤクルトスワローズ戦で岡田投手は先発として登板し村上選手と対戦、144キロの直球で見逃し三振にとり現役最後の投球を終えると、マウンドに集まったナインと握手を交わし井上監督、二番手で登板した髙橋宏投手と抱き合いグラウンドを後にしました。
セレモニーでは大島選手、柳投手、家族、そしてゲストとしてドームを訪れた智辯学園和歌山高校野球部の名誉監督、高嶋仁氏から花束を受け取りました。 最後のあいさつを終えるとナインから胴上げされ、声援に応えながらグラウンドを1周しました。
頭が真っ白なので書いてきた紙を読ませてください。 16年前ドラゴンズのユニホームに袖を通し、私のプロ野球生活はスタートしました。
先輩たちに追いつきたい、どうすれば同じ舞台で戦えるか、16年間自分なりに必死にもがき、考え、やってきました。
うれしかった記憶もあります、どん底を味わい苦しかった記憶もあります、いつどんなときも僕の背中を押してくださったドラゴンズファンの皆様、ファンの皆様の声援は本当にすごい力があります、本当にありがとうございました。 そして今日、このバンテリンドームであたたかいドラゴンズファンの皆様の前でユニホームを脱げること、幸せに思います。
これまで支えてくださった監督、コーチ、一緒に戦ったチームメイト、今日まで体の管理をしてくれたトレーニングコーチ、トレーナー、練習のサポートをしてくださったチームスタッフ、全ての方々のおかげで16年間現役を続けることができました、本当にありがとうございます。
この場を借りて改めて感謝を伝えさせてください。 小学校二年生から野球を始め、野球中心の生活になり、苦労や迷惑をたくさんかけたと思いますが、好きな野球をめいっぱいやらせてもらい、プロに行きたい自分の意思を尊重してくれた両親、本当に感謝しています、ありがとうございました。
プロへの背中を押してくださった高嶋先生、大学進学を希望していた僕にお前はプロで勝負しろと言ってくださいました、あの言葉がなければ今の僕はいません、プロの世界の厳しさやプレッシャーに打ち勝ってこれたのは厳しくも愛情ある指導をしてくださった先生のおかげです、本当にありがとうございました。
16年間一番近くで支えてくれた妻、ここ数年は大きな怪我もあり、僕以上に大変だったと思います、でもいつも前向きな言葉をかけてくれて僕は前を向くことができました、感謝の気持ちでいっぱいです、本当にありがとう。 3人の子供たちへ、いつもパパの応援してくれてありがとう、みんなの笑顔がパパの活力になっていました、これからはパパがみんなを応援する番です、それぞれ夢、目標を持ち一緒に頑張っていきましょう。
そして、あの大怪我から再び支配下登録してくれた井上監督はじめ、復帰させるためにサポートしてくださった方々、待ってますといつも声をかけてくれたファンの皆様、僕をまたバンテリンドームのマウンドに立たせていただき本当にありがとうございました。 あの歓声は一生忘れません。
最後になりますが、本日このような素晴らしい引退セレモニーを開催してくださった中日ドラゴンズ関係者の皆様、またお付き合いくださいましたスワローズ関係者の皆様、最後まで残っていただきましたドラゴンズファン、スワローズファンの皆様に心より感謝申し上げます。 いい時も悪い時も全部含めて幸せなプロ野球人生でした。16年間、本当にありがとうございました。