日経平均は反発、主力株しっかり TSMC決算で半導体株が下げ渋る

 7月17日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比237円79銭高の3万9901円19銭と、反発して取引を終えた。2024年2月、都内の株価ボード前で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

[東京 17日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比237円79銭高の3万9901円19銭と、反発して取引を終えた。主力株の一角がしっかりで相場を押し上げたほか、半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の堅調な決算内容を受けて半導体関連銘柄に買い戻しが入り、指数を下支えした。日経平均は一時250円近く値上がりした。

日経平均は前営業日比171円安と軟調にスタートした後、下げ幅を縮小し、後場にはプラス転換した。指数寄与度の大きい銘柄の一角がしっかりで相場を支えたほか、TSMCの決算が伝わると半導体株が買い戻されて下げ幅を縮小し、指数を下支えした。日経平均は後場終盤に一時、247円高の3万9910円96銭まで上昇した。

TSMCが17日発表した第2・四半期決算は、純利益が60.7%急増し過去最高を記録した。市場予想を大幅に上回る結果となったが、米国の関税措置と台湾ドル高が今後の見通しに影を落とす可能性がある もっと見る

市場では「参議院選挙、金利動向、関税交渉など、この先どうなるか分からない材料が多く、相場の膠着感は強い状況」(山和証券の調査部部長・志田憲太郎氏)との声が聞かれた。目先については企業の決算発表が注目されるとし、関税交渉の進展が見えない中で業績の下方修正が相次げば「日経平均は下方向を試す動きになるだろう」(志田氏)との指摘があった。一方、海外勢の買いが続いているほか、企業の自社株買いが活発で需給環境は良いといい、下値の堅さも意識されやすいという。

TOPIXは0.72%高の2839.81ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.72%高の1461.50ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆0981億5200万円だった。東証33業種では、その他製品、サービス、医薬品など26業種が値上がり。鉱業、鉄鋼、石油・石炭製品など7業種は値下がりした。

新興株式市場では、グロース250指数が1.77%高の747.74ポイントと続伸した。

セブン&アイ・ホールディングス(3382.T), opens new tabは9%超安と大幅下落。カナダの小売大手アリマンタシォン・クシュタール(ATD.TO), opens new tabが17日、同社への買収提案を撤回したと発表し、嫌気する売りが先行した。

プライム市場の騰落数は、値上がり1172銘柄(72%)に対し、値下がりが374銘柄(23%)、変わらずが78銘柄(4%)だった。

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