「5月を乗り切れるか」 シンナー不足で塗装業者は悲鳴 政府は「目詰まり」 現場は「在庫切れ」 深刻ナフサショック【大石邦彦解説】
■「5月を乗り切れるか」 シンナー不足で塗装業者は悲鳴 ナフサショックの波は、どこまで押し寄せているのか?私は、政府が「ある」と言ってはばからない「シンナー」の実情を調べた。 【写真を見る】「5月を乗り切れるか」 シンナー不足で塗装業者は悲鳴 政府は「目詰まり」 現場は「在庫切れ」 深刻ナフサショック【大石邦彦解説】 高市総理は4月16日の中東情勢関係閣僚会議で、「シンナーメーカーからの出荷量が回復、解消に向かいつつある」と胸を張っていた。しかし、現場から聞こえてくるのは「ない」との声。果たして、シンナーは平常通り流通しているのか? こうした石油製品の製造過程はよく川に例えられるが、まずは川下の塗装業者から取材した。外壁やサッシなどの塗装を手がけている丸武塗装(名古屋市西区)の現場に足を踏み入れると、シンナー独特の鼻をつく匂いがし、奥にはシンナーや塗料の一斗缶がズラリと並んでいた。 ■価格はイラン攻撃前の2倍… 消費に入荷が追いつかず まず、シンナーは3月に入って早々と入手が難しくなったという。しかも、注文しても入荷が遅れるため、消費に入荷が追いついていないという。 それもそのはず、シンナーは塗装する前に、建材などの表面の汚れや埃をとるために使用。吹き付けて塗装する際も、粘質性のある塗料をサラサラにして使うことでキレイに色も入るというが、この時も希釈に使われるのはシンナーなのだ。 吹き付け前と、吹き付ける時に使われるシンナーの消費量は1日数十リットル。入荷の遅れは、納品の遅れにも繋がってしまう。 価格はアメリカによるイラン攻撃前と比べて、2倍にまで跳ね上がっていた。仕入れ業者の在庫が切れているため、5月以降の入荷は予測がつかないという。 ■塗装業者は「入手難」卸売業者は「在庫切れ」 シンナー不足の声は、この業者だけなのか?全国2300の塗装業者が加盟する日本塗装工業会に聞くと、「シンナー不足は改善されていない。シンナー、塗料の確実な供給確保を国に要望したが、状況は変わっていない」と嘆いていた。 つまり、川下の塗装業者はやはり「入手難」で、やや川上に位置する卸売業者は「在庫切れ」という結果だった。