【裁判で明るみになった「連続結婚詐欺」騒動】“シンママ偽装”女性が複数の男性を欺いた手口「白血病やがん患者という設定」「幼い息子になりすましてLINEで“パパになってほしい”」

長男になりすまして送っていたLINEの内容なども明らかに(写真:イメージマート)

 婚活サイトで獣医のシングルマザーと偽り、複数の中高年男性に結婚をチラつかせ、数千万円もの金を得ていた香川県善通寺市在住の女性の存在が明らかになった。嘘に気づいた男性の一人が民事訴訟を提起。ところが、損害賠償の支払いを命じる判決が出るや否や、女性は破産準備を始める。その一方で、今なお彼女を信じる他の男性たちからの送金を途絶えさせまいと“隠し口座”を作るなどしていた。複数の男性を欺いたその手口とは──。ノンフィクションライターの高橋ユキ氏が迫る。(前後編の後編)

 民事訴訟で400万円の支払いを命じられた翌2024年6月、被告人の谷口梓氏(44)は驚きの行動に出た。「返す金がない」として破産と免責を申し立てたのだ。同年2月から準備を進めていたという。

 これを受け、高松地裁丸亀支部は2025年2月に破産手続き開始決定を下し、管財人による調査が始まった。免責を平たく説明すれば「借金をチャラにしてほしい」という求めだ。つまり調査結果を受け裁判所が免責を認めれば、谷口氏はA氏への賠償金支払いを逃れることができる。

 ところが、管財人はまず、谷口氏が「別の高齢男性たちにも結婚を匂わせ多額の送金をさせていた」事実を掴む。

 谷口氏が申告した「債権者」にはA氏の他に3人の男性の名が記されていた。そのうちの1人であり、破産手続き開始決定の1か月後に急死したB氏が生前、谷口氏とこんなLINEを交わしていたことがわかっている。

B氏〈梓ちゃんみたいに若くて素敵な女性がB(LINEでは実名)みたいなお爺ちゃんとなんて、夢みたいな話しじゃもん〉

谷口氏〈夢じゃないから 現実のお話しだから〉

 B氏は70代の男性。谷口氏とは親子ほどの歳の差があるが「旦那様」と呼ばれていた。

B氏〈梓ちゃんとの元気な結婚生活を10年以上は、続けるよ(温泉マーク)いや、90歳までは、頑張るぞ〉

谷口氏〈旦那様(ハート)ダーリン(ハート) 振り込み たくさんしてくれて ありがとうございます〉

 保険の支払いや、息子の家庭教師代としてB氏に無心した際には、〈旦那様に頼るしかないですぅ〉とも送信。

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