コペンハーゲンが首位に浮上、最も住みやすい都市番付-ウィーン後退
Sanne Wass
- コペンハーゲンは、安定性、教育、インフラの分野で高評価
- 西欧都市の安定性スコアは低下-テロの脅威、暴動、犯罪など増加
2025年の世界で最も住みやすい都市番付でコペンハーゲンが1位に躍り出た。西欧の他の都市が治安懸念によって順位を落とす中、安定性、教育、インフラの各項目で高評価を得た。
エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が発表したランキングでは、オーストリアのウィーンは首位の座を明け渡した。24年に予定されていたテイラー・スウィフトさんのコンサートを前に爆破予告があり、さらに今年には市内の鉄道駅でテロ計画が発覚するなど、治安面での不安がスコア低下の要因となった。
一方、コペンハーゲンは前年と同じスコアを維持。域内の他都市が不安定化する中でもあまり影響を受けなかった。
このランキングは「住みやすさ」の一指標に過ぎず、環境衛生などの要因が含まれていないとの批判もある。また、都市を数値化することで、個人の価値観や人口層による体感の差を無視してしまうという指摘もある。
とはいえ、こうしたランキングは都市動向を俯瞰(ふかん)する上では有効だ。西欧の平均的安定性スコアは前年比で低下した。テロの脅威や暴動、犯罪、反ユダヤ主義的攻撃の増加が背景にある。24年に暴力的な極右デモが起きた英国のロンドン、マンチェスター、エディンバラは大きく順位を落とした。
カナダでもカルガリーやトロントが医療体制の逼迫(ひっぱく)によって順位を下げ、トップ10に残ったカナダの都市はバンクーバーのみとなった。
日本からは大阪が7位に入った。
EIUは、安定性、教育、インフラ、文化と環境、医療の5分野を基に、173都市を評価した。
原題:Copenhagen Bests Vienna in Global Ranking of Most Livable Cities(抜粋)
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