米国株式市場=S&P・ナスダック最高値に迫る、利下げ観測が支援
米国株式市場は上昇し、S&P総合500種とナスダック総合は過去最高値に迫った。写真はニューヨーク証券取引所で2021年1月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)
[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米国株式市場は上昇し、S&P総合500種(.SPX), opens new tabとナスダック総合(.IXIC), opens new tabは過去最高値に迫った。イスラエルとイランの停戦が維持されているほか、一連の経済指標が連邦準備理事会(FRB)による年内の利下げを支持する内容となったことが背景。
幅広い銘柄に買いが入り、主要株価3指数はいずれも上昇。週間でもプラスを記録する見通しとなっている。
S&P500とナスダックは終値での史上最高値にあと一歩のところまで迫っている。
USバンク ・ ウェルス ・ マネジメント のシニア投資ディレクター、 ビル ・ノーシー氏は「2025年への利下げ前倒し観測が明らかに(市場の値動きの)大きな要因の一つだ。現在、年内3回の利下げが予想されている」と語った。
FRBは25日、グローバルなシステム上重要な銀行(GSIB)に適用する米国債などの低リスク資産保有に関する資本要件の緩和提案を公表した。 もっと見る
これを受けて銀行株がアウトパフォームした。S&P500の銀行株指数(.SPXBK), opens new tabは1.6%上昇した。
サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は26日、関税が大幅もしくは持続的なインフレの急上昇につながらない可能性を示す証拠が増えており、秋に利下げを実施することを正当化する一助になるという認識を示した。 もっと見る
CMEのフェドウオッチツールによると、金融市場では現在、7月の25ベーシスポイント(bp)利下げ確率が21%近く、今年最初の利下げが9月になる確率が75%以上織り込まれている。
FRBは先週、最新の経済予測を発表し、政策当局者が年末までに計0.5%ポイントの利下げを予想していることを明らかにした。
商務省が26日に発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)確報値は年率換算で前期比0.5%減と、の0.2%減から下方修正された。個人消費の大幅な下方修正を反映した。また、新規失業保険週間申請件数は数年ぶりの高水準に達し、労働市場に潜在的な亀裂が生じていることを示唆した。 もっと見る
一方、耐久財受注や中古住宅販売仮契約指数は予想以上に強い内容となった。
半導体大手マイクロン・テクノロジー(MU.O), opens new tabは25日夜に公表した第4・四半期(6─8月期)の売上高見通しが市場予想を上回ったものの、株価は1.0%下落した。 もっと見る
銅価格が3カ月ぶりの高値に上昇し、鉱業のフリーポート・マクモラン(FCX.N), opens new tabは6.8%、サザン・コッパー(SCCO.N), opens new tabは7.8%、それぞれ上昇した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を4.76対1の比率で上回った。ナスダックでも2.3対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は162億2000万株。直近20営業日の平均は181億株。
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります ※米国株式市場
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab