日経平均は続落、半導体株安で 個別物色は活発
[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比457円96銭安の4万0998円27銭と、続落して取引を終えた。指数寄与度の高い半導体関連株に利益確定売りが出たほか、前週大きく上昇した銀行株も軟調だった。決算発表など個別材料を手掛かりにした物色は活発だった。
日経平均は前営業日比59円高と小幅高でスタートしたものの、すぐにマイナス圏に転じ下げ幅を広げた。決算を嫌気した売りや利益確定に押され主力の半導体関連銘柄が安く、指数を押し下げた。後場中盤には一時458円安の4万0997円87銭まで下落したが、後半にかけては4万1000円台でもみ合いとなった。
一方、新興株市場は底堅く推移したほか、プライム市場では4割超の銘柄が値上がりするなど、相場全体が崩れる動きにはならなかった。
フィリップ証券のアナリスト・笹木和弘氏は「半導体関連はAI(人工知能)向けは堅調だが、それ以外のところは不振な銘柄もあり、選別が進みそうだ。前週大幅上昇した反動の利益確定売りも出ている」と指摘した。目先の日経平均については「市場環境自体は悪くないので、決算が悪くなければしっかりした推移が続きそうだ」とみているが、政局の不透明感が高い点には注意が必要だという。
TOPIXは0.72%安の2930.73ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.72%安の1508.37ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆0501億5900万円だった。東証33業種では、輸送用機器、精密機器、繊維製品など8業種が値上がり。銀行、情報・通信、倉庫・運輸関連など25業種は値下がりした。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.05%高の762.70ポイントと、小幅に5日続伸した。
プライム市場の騰落数は、値上がり695銘柄(42%)に対し、値下がりが860銘柄(52%)、変わらずが70銘柄(4%)だった。
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