ルーマニア首相が辞任表明 やり直し大統領選、極右首位
ルーマニアで4日実施されたやり直しの大統領選第1回投票で、極右野党の欧州懐疑派シミオン候補が41%の得票率で首位となった。写真はアントネスク候補。4日撮影(2025年 ロイター/Andreea Campeanu)
[ブカレスト 5日 ロイター] - ルーマニアで4日実施されたやり直しの大統領選第1回投票で、極右野党の欧州懐疑派シミオン候補が41%の得票率で首位となった。連立政権の候補アントネスク氏は3位で決選投票に進めず、チョラク首相は5日、辞任を表明した。チョラク氏は、所属する中道左派・社会民主党の親欧州の連立からの離脱を表明した。
閣僚らは大統領決選投票後に新たな多数派が形成されるまで、暫定的に留任する。18日の決選投票では、シミオン氏と、無所属中道派で首都ブカレスト市長のダン氏が対決する。 もっと見る
2024年12月1日の議会選で社会民主党は最多議席を得たものの、シミオン氏のルーマニア人統一同盟と他の2つの極右勢力が合わせて議席の3分の1以上を獲得した。
社会民主党は、中道のリベラル政党と民族ハンガリー系民族政党と連立を組み、欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)の加盟国として西側寄りの路線を維持するため協力していた。
チョラク氏は党の会合後、記者団に「連立政権はもはや正当性を失った」とした上で、「いずれにせよ次期大統領は私を交代させるだろうという認識だ」と述べた。
ルーマニアはEU内で最大規模の財政赤字を抱えており、抜本的な財政改革を実施しない限り、投資適格級を下回る格付けとなる可能性がある。
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