吉田羊「結婚するものだと思ってました」 ジェーン・スーと結婚・出産、迎えたい最期を語り合う〈おしゃれクリップきょう出演〉
7日放送の「おしゃれクリップ」(日テレ系・午後10時)は、俳優・吉田羊がゲスト出演。高校時代からの親友が語る、末っ子気質な一面とは?そして、地元・久留米から届いた初めて知る母の言葉。幼稚園の先生だった亡き母から受け継ぐ「人を喜ばせたい思い」。俳優・大泉洋に「ずっと一緒に仕事したい」と絶賛される吉田羊について、特に読まれた対談記事を振り返る(この記事は「AERA dot.」に2021年5月22日に掲載されたものの再配信です。本文中の年齢、肩書等は当時のもの)。
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ジェーン・スーさんのエッセーを実写化したドラマ『生きるとか死ぬとか父親とか』で主演を務める吉田羊さんが、AERA 2021年5月24日号でスーさんと対談。結婚・出産、人生の最期について語り合った。
スー:結婚や出産とかって、頭をよぎったことはあります?
吉田:もちろんあります。するものだと思ってました。
スー:そうなんですよね、おかしいですよね(笑)。
吉田:なぜこうなったのかなって思う部分と、まあそりゃそうだなって思う部分があって(笑)。
スー:わかる。一言一句、同意。
吉田:仕事を一番優先してきたし、仕事が一番楽しかったから、まあこうなるよねって。私の、出産してみたい、子どもを持ちたいって思いには、どこかお芝居に通じているところがあった。
スー:役の幅を広げるために?
吉田:そう。最初は違ったと思うけれど、いつのまにか、母親役をやるときにどんな感情の変化があるんだろうっていう好奇心に変わっちゃったんです。それは不健全だなって感じて、子どもが欲しいって思わなくなった。
ドラマ「生きるとか死ぬとか父親とか」から、ジェーン・スーさんにあたる蒲原トキコを演じる吉田羊さん(左)、その父親・蒲原哲也役の國村隼さん (c)「生きるとか死ぬとか父親とか」製作委員会スー:私たちが子どもの頃って、普通に真面目に生きていれば絶対結婚できるし子どもも持てると思ってましたよね。で、一生懸命ドブ板選挙みたいに毎日頑張ってきたのに、あれ、こういう毎日を送っていると子どもを持てないんだ、って。気がついたら、そんなに欲しいとも思っていないし。仕事しながら3人産んでる人とか、ほんとすごいと思う。
吉田:ほんとそうですよ、女優やりながらよく母親できるなと思いますもん。女優って、心がものすごく消耗しますから。人にかまえなくなるというか。
スー:そうでしょうねえ。
吉田:スーさんは、どんな最期がいいなと思ってますか?
スー:仕切り屋なんで、ある程度自分で決めて終わりたいかな。
吉田:ドラマにも出てくる叔母さん、「ばあば」みたいに?
スー:そうそう。ホームに入るなら入る、お墓はこうする、って。
吉田:迷惑を掛けたくないって気持ちがあるってことですか?
スー:そうです。吉田さんは?
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吉田:私はね、死ぬまで笑っていたいんですよ。心だけは元気で、健康でいたいなって。物事をシリアスに考える癖があるので、もっと肩の力抜けばええやんと思うんですけど、なかなかそれができない。このままだと歯ぎしりしながら死んじゃうような気がして、笑っているためにはどうしたらいいんだろう?って。
スー:難しいですよね。
吉田:考えすぎたりします?
スー:しますします。たぶん、吉田さんも私も、自分に対する期待値が高すぎるんですよ。
吉田:ちゃんとしなきゃって?
スー:そう。自分におおらかな人のほうが、自尊感情が高いんですって。だから、自分に期待しないほうがいいんだなと思うけど、たぶん、私たちには無理で。
吉田:うん。無理だよね。
スー:どうしても自分で自分に期待して頑張っちゃう。
吉田:自分くらい、自分を信じてあげたいし(笑)。
スー:だから最後は、パリン!って歯を割って死ぬっていう。
吉田:あはははは! じゃあ、割れないように金歯入れます。
スー:そうそう。金歯なら、噛んでも噛んでも大丈夫!(笑)
ドラマ「生きるとか死ぬとか父親とか」から、ジェーン・スーさんにあたる蒲原トキコを演じる吉田羊さん、その父親・蒲原哲也役の國村隼さん (c)「生きるとか死ぬとか父親とか」製作委員会(構成/編集部・伏見美雪)
※AERA 2021年5月24日号より抜粋
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