元警察署長が脱獄、殺人と強姦の罪で服役中に 米アーカンソー州

（ＣＮＮ） 米アーカンソー州の小さな町の警察署長を務めていた受刑者が２５日に脱獄し、当局によると現在も逃走している。この受刑者は殺人と強姦の罪で数十年にわたる刑期を務めていた。

グラント・ハーディン受刑者（５６）は２５日午後３時４０分前後、同州北部の州立刑務所から脱獄した。州矯正局によると同容疑者は、法執行機関の要員になりすまして脱獄を図ったようだ。これ以外に脱獄の経緯にまつわる情報は共有されていない。

州警察や保安官事務所など、州内の複数の機関が連携し、ハーディン受刑者の捜索に当たっている。

防犯カメラの映像には、ハーディン受刑者が黒いズボン、黒いＴシャツ、黒いベースボールキャップを着用し、防弾チョッキのようなものも着用している様子が映っている。同受刑者は箱と数本の木材を載せたカートを押しているように見える。ストーン郡保安官事務所によると、刑務所の通用門を通って脱獄したと当局はみている。

ハーディン容疑者は２０１７年から服役中。以前はミズーリ州境に近い小さな町、ゲートウェーの警察署長を務めており、法執行機関での経歴も持っていた。

この事件に関するドキュメンタリーによると、同受刑者はキャリアを通じて警察官、警察署長、郡保安官を歴任した。

アーカンソー州の刑務所記録と裁判所文書によると、ハーディン受刑者は第１級殺人罪で３０年、強姦罪２件で２５年の刑にそれぞれ服している。

アーカンソー州矯正局は最新の報道発表で、２５日の現地時間午後１１時３０分時点でハーディン受刑者の所在は依然不明だと述べた。ＣＮＮは同矯正局とアーカンソー州警察に捜索状況について問い合わせている。