パックンでも「理解できない」母国アメリカ 冷笑的に見る中間選挙 [アメリカ中間選挙]:朝日新聞
インタビュー
「アメリカ人の僕でも、今のアメリカを理解できないんです」――。11月3日に迫る中間選挙を前に、タレントの「パックン」ことパトリック・ハーランさんはそう語ります。
共和党の牙城(がじょう)だった州まで揺れて激戦になる一方、それでもアメリカは大きく変わらないかもしれない。母国を見つめる複雑な心境を聞きました。
世界が注目する中間選挙。気になるあれこれについて、お伝えします。
「共和党の牙城」で激戦
――日本から不在者投票はしましたか?
実は今回、投票ができないかもしれません。母親が住むアメリカ南東部ノースカロライナ州に住所を移すはずだったのですが、手続きの不備が判明したからです。
ノースカロライナ州は伝統的には共和党が強く、連邦上院選を挙げると、民主党が最後に勝ったのは18年も前です。でも今回は激戦州になっています。僕は民主党の候補に投票するつもりだったので、大きな意味を持つ一票だったはずです。
――「共和党の牙城」とされてきた州でも激戦と報じられています。
一番驚くのは中部カンザス州。民主党候補が連邦上院選で最後に勝ったのは94年前です。戦前の時代からずっと共和党の牙城のカンザス州に、民主党の議員が生まれるかもしれないんです。すごくないですか?
「パックン」ことパトリック・ハーランさん=2022年9月7日、東京都中央区、岡田晃奈氏撮影――なぜそこまで、民主党に肩入れを?
今回の選挙は明らかに、トランプ政権2期目の前半2年の賛否を問うもの。僕はテレビ番組などでトランプ大統領を真っ向から批判するので「反トランプ」とよく言われますが、別にトランプ氏という人間に関しては無関心です。
「新たな戦争をしない」と大統領選で約束しておきながらイラン攻撃に踏み切り、数々の汚職疑惑にまみれ、独裁者に優しく、同盟国に厳しい。こういった大統領には誰であっても反対するわけです。
アメリカの軌道修正「半分あきらめている」
――バイデン氏がトランプ氏を破って初当選した2020年大統領選のインタビューでは、「跳びはねて喜んだり、泣いて悲しんだり。大きく感情を揺さぶられるのが大統領選」と話しておられました。では、中間選挙とは。
2020年当時、アメリカ大統領選について「感情を揺さぶられる」と話していたパックンこと、パトリック・ハーランさん=加藤諒撮影僕はアメリカについてどんどんシニカル(冷笑的)になっているから、前ほど感情の起伏が激しくありません。「もうアメリカ人の僕でもアメリカを理解できない」と思うんです。
議事堂乱入も含めて、あれだけのことをした人が有権者の支持を得て2024年に再選した瞬間から、アメリカの軌道修正を、半分諦めています。
――とはいえ、今回民主党が上下院で過半数を獲得すれば、風向きは変わるのでは。
民主党が勝ったとしても、ア…
この記事を書いた人
- 棚橋咲月
- 東京社会部|平和・憲法・沖縄・拉致
- 専門・関心分野
- 平和、沖縄
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