日銀利上げで長期金利も上昇、影響は奨学金にも~進学で損しないための奨学金利用術とは #エキスパートトピ
19日、日本銀行は金融政策決定会合を開き、政策金利を現行の0.5%程度から0.75%程度に引き上げることを決めました。政策金利は、景気や物価を調節するために使います。日銀利上げは今後も続く、と見られています。
服部氏 「おそらく来年の半ばごろに0.25%を引き上げて今度は1%まで政策金利を引き上げるのではと予想。最終的に1.25%くらいまで日本銀行が政策金利の引き上げを続けるのではないか」
※テレビ朝日系(ANN)記事より
この日銀利上げで影響を受けるのが日本学生支援機構の第二種奨学金(有利子)です。
ココがポイント
日本銀行は、政策金利を30年ぶりの水準となる0.75%程度まで引き上げることを決めました。出典:テレビ朝日系(ANN) 2025/12/20(土)
利率の算定方法は、申込時に選択した後も貸与期間が終了する年度の一定期間まで変更することができます。出典:独立行政法人 日本学生支援機構
第二種奨学金利用者の8割程度が「固定方式」を選んでいる(中略)100組近くの保護者に伺った際も、ほとんどが固定方式出典:奨学金なるほど!相談所
エキスパートの補足・見解
日本学生支援機構の貸与型奨学金には、無利子の「第1種」と有利子の「第2種」があります。第二種奨学金は住宅ローンなどと大きく異なるのが利率の決定時期です。
一般的なローンは融資時点で利率が決まります。一方、貸与型奨学金は在学中には利息支払いがありません。貸与終了時点(ほとんどが卒業時点)で利率が決まります。つまり、来年4月大学入学者であれば、利率が決まるのは4年で大学を卒業する場合、2030年時点のものになります。
今後も利率が上がっていく場合、申し込み時点の利率よりも高くなる可能性は否定できません。
ただし、奨学金の利率は上限3%と定められておりどんなに金利が上昇しても3%超にはなりません。
奨学金を高校在学予約で申し込む場合、貸与終了時点の利率で固定するか、変動するか(5年に1回、見直し)選択します。
「奨学金なるほど!相談所」記事によれば固定方式が多数とのことで、筆者も同様の感触を得ています。
また、大学卒業前年までに方式の変更は可能です。締め切り時期は大学によって異なりますが10月~11月が多いようです。
「国の教育ローン」や民間金融機関の教育ローンは奨学金と異なり入学前に融資されるので使い分けることも重要です。
1975年札幌生まれ。北嶺高校、東洋大学社会学部卒業。編集プロダクションなどを経て2003年から現職。扱うテーマは大学を含む教育、ならびに就職・キャリアなど。 大学・就活などで何かあればメディア出演が急増しやすい。 就活・高校生進路などで大学・短大や高校での講演も多い。 ボランティアベースで就活生のエントリーシート添削も実施中。 主な著書に『就活まるごとガイド』(講談社)など累計35冊・68万部。 2026年春に『採用のバカヤロー!』を刊行予定。
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