ピスタチオグリーンが腕時計の流行色、25年注目の最新モデル9選
ピスタチオグリーン、もしくはセージグリーンが今年、時計界で注目を集め、人々を魅了している。ピスタチオグリーンは米パントンが毎年選定する色彩の世界的トレンド「カラー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたことはないものの、人気が着実に高まりつつあるようだ。
この穏やかで自然を想起させる色合いは、かつて小型の時計にしか使われなかったが、最近は大型かつシンプルなモデルにまで広がり、ストラップや文字盤、ムーブメントの部品に至るまで、あらゆるものに取り入れられている。
スイスの時計ブランド、ノルケインの創業者兼最高経営責任者(CEO)、ベン・カッファー氏は「時計の世界では、色彩がこれまで以上に重要になり、人々の個性やスタイルを表現する手段になっている」とし、「今年の夏は、ミントグリーンとピスタチオグリーンが際立ったトレンドで、フレッシュでモダン、かつ気軽に身につけられるカラーだ」と述べている。
注目すべき最新モデルは以下の通り。
ウブロ「ビッグ・バン ウニコ ミントグリーンセラミック」
ウブロのカラーセラミックモデル最新作が、鮮やかなミントグリーンの「ビッグ・バン ウニコ」だ。セラミック製のケースとベゼルを備えた直径42ミリのこのモデルは、自社開発の自動巻きクロノグラフキャリバーを搭載し、スケルトンの文字盤にはミントグリーンの分目盛りやサブダイヤルなどが施されている。ラバーストラップも同色だ。価格は331万1000円。
パルミジャーニ・フルリエ「トンダ PF スケルトン スレートグリーン」
パルミジャーニ・フルリエの最新作「トンダ PF スケルトン」は自動巻きキャリバー「PF777」を搭載し、ブリッジやプレートなどの部品には近代建築の巨匠ル・コルビュジエのカラーパレットからインスピレーションを得た発光性のスレートグリーンを採用した。機械式時計に近代建築を見事に融合させたとも言えるこのモデルはスケルトン仕様で、ステンレススチール製ケースにプラチナ製ベゼルを組み合わせた。限定50本。価格は1068万1000円。
オリス「ビッグクラウン ポインターデイト」
1938年の発表以来、オリスの代表的なモデルとして親しまれてきた「ビッグクラウン ポインターデイト」の最新作は、モスグリーンの文字盤に光を放つ「スーパールミノバ」を塗布した針とインデックスを備える。40ミリのステンレススチール製ケースに自動巻きムーブメントを搭載し、10年保証付き。価格は鹿革ブレスレットが61万6000円、メタルブレスレットが64万9000円。
ノルケイン「ワイルドワン スケルトン 39ミリ ミント」
ノルケインの「ワイルドワン」は、限定400本のリミテッドエディション。独自の超軽量素材「ノルテック」を生かした39ミリケースを採用し、ケースサイドや文字盤の外周リング、針などにミントグリーンをあしらった。自動巻きのスケルトンムーブメントを搭載し、ミントグリーンのメッシュラバーストラップが組み合わされている。価格は93万5000円。
ブライトリング「スーパーオーシャン ヘリテージ 36」
新たにデザインを刷新しながらも、アイコニックな存在感を維持する「スーパーオーシャン ヘリテージ」コレクションに、ミントグリーンのサンレイ仕上げダイヤルを備えた36ミリのステンレススチールモデルが登場。セラミックインレイのベゼルに加え、ブレスレットはメッシュメタルとメッシュラバーの2タイプが用意された。200メートル防水性能を持ち、クロノメーター認定の機械式自動巻きムーブメントを搭載。価格はラバーブレスレットが77万円、メタルブレスレットが81万4000円。
ジラール・ペルゴ「ロレアート クロノグラフ アストンマーティン エディション」
高級車メーカーの英アストンマーティンとの協業によって誕生した新作「ロレアート」は、同社のライムグリーンの車体カラーから着想を得た。42ミリのケースに、15層もの塗装を重ねて実現した虹色に輝くグリーンダイヤルを備える。419個の部品からなる自動巻きクロノグラフムーブメントを搭載。価格は319万円。
ロレックス「オイスターパーペチュアル 41」
ロレックスが新たに発表した「オイスターパーペチュアル」の最新モデルは、41ミリサイズとしては初となるマット仕上げのピスタチオグリーンのラッカーダイヤルを採用。オイスタースチール製ケースに再設計されたフォルムと薄型クラスプ(ブレスレットの留め金部)を備え、ロレックス独自の基準「ロレックス高精度クロノメーター」を満たしている。価格は98万100円。
リシャール・ミル「RM 75-01 フライングトゥールビヨン サファイア」
リシャール・ミルの新作コレクションの一つ、「RM 75-01 フライングトゥールビヨン サファイア」は、海にインスパイアされた色彩を取り入れたサファイア製ケースが特徴。リューズおよび12時、3時、6時、9時のインデックスにはシーグリーンを配し、淡いグリーンのラバーストラップで仕上げている。サファイアケースに合わせて設計された機械式ムーブメントを搭載し、限定15本。参考価格は201万8000ドル(約2億9000万円)。
H.モーザー「エンデバー スモールセコンド ポップ」
H.モーザーが発表した「ポップ」コレクションの最新作では、天然石を用いることで色彩と奥行きを際立たせている。38ミリのステンレススチール製ケースに、本ひすいのメインダイヤルと、ピンクオパールのスモールセコンド用サブダイヤルを組み合わせたシンプルなモデル。自動巻きムーブメントを搭載。価格は税抜きで3万500スイス・フラン(約554万円)。トゥールビヨンモデル(写真)の価格は同7万5000フラン。
原題:This Unexpected Color Is Taking Over the World’s Hottest Watches(抜粋)