【注目された記事2025】なぜ若者は深夜に集まる?少年の非行が多発…新潟駅周辺のその後《新潟》(2025年12月27日掲載)|TeNY NEWS NNN

2025年に注目された記事を年末にあらためてお伝えしています。春以降、傷害事件など少年による犯罪が相次いだ新潟駅の周辺。なぜ少年たちは駅に集まるのか。この夏、集中警戒を続けてきた警察。新潟駅周辺の3か月を取材しました。そして駅近くの公衆トイレでは…。

8月上旬のとある週末。夜が深まってからもJR新潟駅の南口広場には若者を中心に多くの人の姿がありました。そのすぐそばには警察車両が……にぎやかな空間はどこかものものしい空気に包まれていました。その理由が夜間に新潟駅南口を中心に行われる少年たちによる非行です。新潟警察署 倉石浩之署長「少年たちの蝟集、飲酒、喫煙、少年たちの集団での万引きだとか暴行傷害事件も発生しています」

※蝟集……1か所に集まること

こちらは新潟駅を抱える新潟署管内の犯罪認知件数の推移です。ことし4月から急激に増加していて、7月は1月の倍以上になっていることがわかります。特に新潟駅周辺では、少年による集団万引きや暴行などの110番通報も。<記者リポート>

「新潟駅の南口広場です。男性はこちらの広場で寝ていたところを突然少年に殴られたということです」

「酔っぱらっていた」こう話す17歳の男子高校生はことし6月、ベンチで横になっていた20代男性を馬乗りになって殴ったとして逮捕。7月には警察官を突き飛ばしたとして15歳の男子中学生が……。16歳の女子高校生は10代の少女に殴る蹴るなどの暴行を加えたとして傷害の疑いで逮捕されました。少年による事件が相次いだことから警察はことし7月から新潟駅周辺の集中警戒を開始。7月下旬には警察や新潟市のボランティアなど総勢60人ほどで集中パトロールが行われました。なぜ、若者は深夜に集まるのか。集まってくる少年たちを知るという人に話を聞きました。<少年たちを知る人は>「平日に何もない時にアポもとらないで、集まったら誰かいるよね、友達誰かいるよね、みたいな感じでここに集まっているから。深夜2時、1時とかにオールで学校も行かないで、ここで酔いつぶれて終わるみたいな。17~8の子が集合場所みたいになっていて、とりあえずここにたまるみたいな。何もないから周りに」警察によると少年のグループは様々な地域・学校から集まり流動的なメンバーで構成されていたといいます。<少年たちを知る人は>「みんな言ってる、遊ぶ場所がない、行く場所がない、いったん集まろうみたいな。ただここみたいにだべって、しゃべることなくなったら解散みたいな」“行く場所がない”“駅前に行けば、誰かいる”

居場所を求めて深夜に集まる少年たちの犯罪を未然に防ごうと警察の警戒は続きました。

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