NY市場サマリー(23日)ドル下落、株上昇・利回り低下
<為替> ドルが下落した。米連邦準備理事会(FRB)のボウマン副議長の利下げに関する発言や、米国によるイラン核施設攻撃に対するイランの反応は限定的なものになるとの期待が高まったことを受けた。
ドルは取引序盤、中東紛争の拡大を懸念して投資家がリスクの高いポジションを解消したことから一時上昇。ただ、米国のイラン核施設に対するイランの報復は限定的になるとの見方が高まったことがドルの圧力となった。
円は対ドルで0.09%安の146.22円。一時、5月13日以来の安値となる148.02円を付けた。
NY外為市場:
<債券> 米連邦準備理事会(FRB)のボウマン副議長がインフレ圧力が抑制された状態が続けば7月の次回会合で利下げを支持するとの認識を示したことを受け、国債利回りが低下した。 この日はイランが米国に対する報復としてカタールにある米軍基地を攻撃。市場では紛争の一段の拡大につながらないと受け止められ、地政学的な要因によるインフレ圧力に対する懸念は高まらなかった。 終盤の取引で10年債利回りは3.5ベーシスポイント(bp)低下の4.34%。一時は6bp以上低下していた。 2年債利回りは5.7bp低下の3.851%。
米金融・債券市場:
<株式> 上昇して取引を終えた。連邦準備理事会(FRB)のボウマン副議長の次回会合で利下げを支持するとの発言が、中東情勢の混乱激化を巡る不透明感を相殺した。
米国株式市場:
<金先物> 一段と緊迫化する中東情勢を背景に安全資産としての金が買われ、反発した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前週末比9.30ドル(0.27%)高の1オンス=3395.00ドル。
NY貴金属:
<米原油先物> 米軍による対イラン攻撃を受けた時間外取引での騰勢から一転、大幅下落した。 イランの報復対象が米軍基地にとどまり、ホルムズ海峡のタンカー通航に影響が出ていな いことを受け、利益確定の売りが台頭。この日から中心限月に繰り上がった米国産標準油 種WTI8月物の清算値(終値に相当)は、前週末比5.33ドル(7.22%)安の1 バレル=68.51ドルとなった。9月物は4.74ドル安の67.27ドル。
NYMEXエネルギー:
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