【↑】日経平均 大引け| 大幅続伸、押し目買いで切り返し高値引け (8月28日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価 始値  42308.14 高値  42828.79 安値  42299.79 大引け 42828.79(前日比 +308.52 、 +0.73% ) 売買高  18億7924万株 (東証プライム概算) 売買代金 4兆6545億円 (東証プライム概算) ----------------------------------------------------------------- ■本日のポイント  1.決算発表のエヌビディアは時間外で下落  2.AI半導体巡る悲観広がらず安心感  3.安寄り後に切り返し高値引け  4.赤沢再生相の訪米取り止めで動揺も  5.大手商社株が後場に強含む ■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比147ドル高と続伸した。エヌビディア<NVDA>の決算を控え様子見も、米長期金利の低下が企業業績を下支えするとの見方から買いが優勢となった。

 東京市場では、決算発表を行ったエヌビディアが時間外取引で下落したことを受けて日経平均株価は、主力ハイテク株で売りが先行したものの、押し目買い意欲を支えとして頑強さを発揮した。

 エヌビディアが発表した25年5~7月期の決算は売上高と調整後1株利益が市場予想を上回った。8~10月期の業績見通しはAI半導体「H20」の中国向け出荷による影響を織り込まない形で開示。ジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、中国市場でのAI半導体「ブラックウェル」の投入は現実的に可能だ、などと述べた。同社の事業環境に対する過度な悲観が広がるまでには至らず、イベントを波乱なく通過したことによる安心感が株式市場で台頭した。日経平均は前日比200円超安で寄り付き、朝方は赤沢亮正経済再生相が予定していた訪米を取り止めると報じられ動揺も走ったが、安寄り後は不安定な動きを見せながらも次第に押し目買いに支えられる形となった。ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社の米バークシャー・ハサウェイ<BRK.B>による三菱商事<8058>の買い増しが明らかになったことで、大手商社株が後場に強含んだ。

 個別では三菱商のほか、売買代金首位となったソフトバンクグループ<9984>が値を飛ばし、フジクラ<5803>とサンリオ<8136>が頑強。アドバンテスト<6857>やディスコ<6146>、レーザーテック<6920>が堅調に推移し、東京電力ホールディングス<9501>やソシオネクスト<6526>がしっかり。日本郵政<6178>やSOMPOホールディングス<8630>、INPEX<1605>が株価水準を切り上げ、JX金属<5016>が高く、不二製油<2607>や大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、芝浦メカトロニクス<6590>が急伸した。

 半面、ファナック<6954>やNEC<6701>、富士通<6702>が軟調。ファーストリテイリング<9983>が冴えない展開となり、セブン&アイ・ホールディングス<3382>やダイキン工業<6367>、良品計画<7453>が値を下げたほか、アステリア<3853>や電算システムホールディングス<4072>、ブイキューブ<3681>が大幅安となった。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はSBG <9984>、アドテスト <6857>、東エレク <8035>、フジクラ <5803>、TDK <6762>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約220円。

 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、ダイキン <6367>、コナミG <9766>、ファナック <6954>、良品計画 <7453>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約49円。  東証33業種のうち上昇は29業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)非鉄金属、(3)証券・商品、(4)保険業、(5)石油・石炭。一方、下落は4業種のみで下落率の上位から(1)小売業、(2)繊維製品、(3)精密機器、(4)空運業。 ■個別材料株

△セーラー広告 <2156> [東証S]

 M&A推進へ証券会社と覚書を締結。

△フロンテオ <2158> [東証G]

 信金中央 <8421> にAIソリューションの提供開始。 △日本和装 <2499> [東証S]  25年12月期配当予想を増額修正。

△不二製油 <2607> [東証P]

 28年3月期事業利益目標450億円とする新中期計画を策定。

△GCジョイコ <6249> [東証S]

 米投資顧問会社が5%超の大株主に浮上。

△コンヴァノ <6574> [東証G]

 中期計画の修正とビットコインの購入決議を発表。

△芝浦電子 <6957> [東証S]

 台湾ヤゲオ「経産省との協議整い当局承認見通し」と開示。

△イクヨ <7273> [東証S]

 業務提携先の米社割当増資を引き受けへ。

△エアロエッジ <7409> [東証G]

 航空機エンジン向け新材料の量産投資を発表。

△SOMPO <8630> [東証P]

 米アスペンを約5195億円で買収。

▼DyDo <2590> [東証P]

 26年1月期最終赤字転落予想で失望売り。

▼ナガイレーベ <7447> [東証P]

 配当権利落ちで手仕舞い売りが優勢に。

 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)大阪チタ <5726>、(2)不二製油 <2607>、(3)芝浦 <6590>、(4)日ヒュム <5262>、(5)HUグループ <4544>、(6)愛知鋼 <5482>、(7)邦チタ <5727>、(8)ヤマタネ <9305>、(9)Aクリエイト <8798>、(10)野村マイクロ <6254>。

 値下がり率上位10傑は(1)アステリア <3853>、(2)電算システム <4072>、(3)ブイキューブ <3681>、(4)DyDo <2590>、(5)ナガイレーベ <7447>、(6)ヒトコムHD <4433>、(7)エーアイテイ <9381>、(8)ニコン <7731>、(9)東洋エンジ <6330>、(10)ユニチカ <3103>。 【大引け】  日経平均は前日比308.52円(0.73%)高の4万2828.79円。TOPIXは前日比20.04(0.65%)高の3089.78。出来高は概算で18億7924万株。東証プライムの値上がり銘柄数は916、値下がり銘柄数は631となった。東証グロース250指数は776.06ポイント(2.62ポイント安)。 [2025年8月28日] 株探ニュース

関連記事: