任天堂、「2025年3月期 決算説明会」の質疑応答」を公開

5月9日、任天堂は5月8日の「2025年3月期通期決算説明会」における質疑応答の要旨を、公式IRページにて公開した。

関連記事

任天堂、2025年3月期の決算を発表。2026年度の「ニンテンドースイッチ2」販売数量は1500万台、ソフトは4500万本を予想。2026年度連結業績予想は、63.1%増の1兆9000億円を見込む

同社は5月8日の決算説明会において、2026年度の「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチ2)」の予想販売台数を「1500万台」と発表していた。

この見通しについて古川社長は、「2017年3月に発売したNintendo Switchの発売から同年12月末までの約10か月間の販売台数と同等の水準を目指して設定したもの」だと説明した。

同社では、新型機「Nintendo Switch 2」は初代Switchより販売価格が高いため、早期普及のハードルがあると認識。初代ソフトがそのまま遊べる互換性を武器にプラットフォームの継続性を確保し、さらにソフト同梱版「マリオカート ワールド セット」などの投入によって初年度の普及スピードを高め、初代Switchと同等の立ち上げを狙う方針を示した。

また、「予想販売台数はハードウェアの生産能力の制限を受けて設定したものではない」と繰り返し説明。Nintendo Switch 2については、今後も相当数の生産出荷を計画し、生産体制の強化も進めているとのことだ。なお、米国における関税の状況や景気後退の可能性も、予想販売台数に影響を与えていないという。

体験会や国内抽選220万件など初動の勢いは高いものの、古川社長は「発売直後の勢いを年末商戦以降まで維持できるかが最初のハードル」と指摘。「当期は、予想販売数量として設定した目標を目指しつつ、直近の大きな需要にお応えすべく、生産体制の強化をすすめ、販売促進に注力することで、業績予想を上回るように努めます」と、質問に答えている。

関連記事

「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチ2)」マイニンテンドーストアの抽選販売への応募数は「約220万」と発表。第1回抽選では「相当数のお客様が当選しないことが想定されます」と告知。予想を大幅に上回る需要を受け、今後は生産体制を強化

また、米国の関税についても多くの質問が交わされている。業績予想における関税の前提については、日本、ベトナム、カンボジアなどに対しては10%、中国は145%という税率の前提で作成しているという。ハードウェアの生産は中国、ベトナム、カンボジアで行っており、北米向けのハードウェアはベトナムを中心に生産しているとのこと。

どの国・地域でも関税が課された場合は、「コストとして認識の上で価格に織り込むことを基本的な方針」としつつも、約8年ぶりの新ハードウェアの普及拡大も念頭においた上で、関税の前提が変わった場合には対応を検討していくとのことだ。

関連記事

Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチ2)米国での価格は449.99ドルに決定、発表時から据え置きに。延期されていた店頭予約が4月24日より開始へ。『マリオカート ワールド』などソフトの価格も変更なし。ただし周辺機器は一部値上げ

ライター

物心ついたころからFFとドラクエと共に育ち、The Elder Scrolls IV: オブリビオンで洋ゲーの沼にハマる。 ゲームのやりすぎでセミより長い地下生活を送っていたが、最近社会にリスポーンした。 ローグライクTCG「Slay the Spire」の有志翻訳者。 Twitter:@Gre_zzz

この記事に関するタグ

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

関連記事: