話題株ピックアップ【夕刊】(3):クボタ、ABCマート、タカラトミー

クボタ <日足> 「株探」多機能チャートより
■クボタ <6326>  1,731円  +76 円 (+4.6%)  本日終値  クボタ<6326>が大幅反発。石破茂首相が5日、コメ政策をめぐって増産に舵を切る意向を示したことで、トラクターやコンバイン、田植え機など農業機械国内トップの同社に思惑的な買いが向かったようだ。また、同じく農業機械大手の井関農機<6310>や、草刈り機や農薬散布機を手掛ける丸山製作所<6316>、肥料散布機や収穫機を手掛けるタカキタ<6325>なども買われた。

■エービーシー・マート <2670>  2,987.5円  +108 円 (+3.8%)  本日終値

 エービーシー・マート<2670>が反発。5日の取引終了後に発表した7月度売上高で、既存店売上高が前年同月比4.5%増と5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。猛暑が続いたことで夏物商品の需要が高まったことに加えて、6月下旬から行っていたサマーセールも寄与。商品別ではスポーツサンダルやTシャツが好調だった。なお、全店売上高は同4.2%増だった。

■タカラトミー <7867>  3,291円  +91 円 (+2.8%)  本日終値

 タカラトミー<7867>が3日ぶりに急反発。同社は5日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表した。売上高が前年同期比11.0%増の594億7900万円、最終利益が同35.3%増の33億9200万円となっており、業績を評価した買いが集まっている。4~6月期はトレーディングカードゲームが前年同期を大幅に上回った。ロングセラーブランド「デュエル・マスターズ」におけるVTuberグループ「にじさんじ」とのコラボ商品や、ディズニー公式トレーディングカードゲーム「ディズニー・ロルカナ・トレーディングカードゲーム」のシリーズ展開による幅広い顧客層の取り込みが奏功した。ミニカー玩具「トミカ」は日本・アジアを中心に伸びた。子会社のタカラトミーアーツは日本IPの世界での人気を背景に、「ぬいぐるみ」や「ガチャ」などでキャラクター商品を中心として幅広い人気を集めた。ポケモンアミューズメントマシンも堅調に推移した。

■世紀東急工業 <1898>  1,509円  +39 円 (+2.7%)  本日終値

 世紀東急工業<1898>は3日ぶりに反発。同社は5日取引終了後、第2四半期累計(4~9月)の連結業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の14億円から19億円(前年同期比25.9%増)に見直した。建設事業・舗装資材製造販売事業ともに原価低減などによる採算性が向上したことが寄与する。これを好感し同社株に買いが流入した。26年3月通期の業績予想は据え置いた。なお、第1四半期(4~6月)の同利益は前年同期比2.4倍の5億9800万円だった。

■マルハニチロ <1333>  3,280円  +80 円 (+2.5%)  本日終値

 マルハニチロ<1333>が大幅続伸。5日の取引終了後に26年3月期の連結業績予想について、営業利益を270億円から300億円(前期比1.3%減)へ上方修正したことが好感された。売上高は1兆800億円(同0.1%増)の従来見通しを据え置いたものの、第1四半期において、水産資源セグメントにおける北米スケソウダラの相場好転、コスト削減策の推進による収益改善や漁業の操業効率改善などが奏功。また、食材流通セグメントの欧州事業及び加工食品セグメントのペットフード事業(タイ)などの好調もあり、営業利益が第1四半期として経営統合以降の最高益となったことが要因としている。また、第2四半期以降も好調が続くと見込むことも織り込んだ。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高2635億9700万円(前年同期比2.6%増)、営業利益94億2800万円(同23.1%増)だった。

■ワールド <3612>  2,869円  +66 円 (+2.4%)  本日終値

 ワールド<3612>が3日ぶりに反発し年初来高値を更新。5日の取引終了後に発表した7月度の国内小売事業の月次売上概況で、既存店売上高が前年同月比0.5%増となり、小幅ながら2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。夏らしい天候で高気温に恵まれたことから、店舗販路では夏物商品がセールを中心に好調となり、特に猛暑に対応したレスキュー系商品や他社とコラボしたキャラクター企画商品が好評だった。また、EC販路では自社販路の「WOS」の会員向けキャンペーンや月後半のファイナルセールが支持を得て、プルオーバーやシャツなどの軽衣料を中心に大きく売り上げを伸ばした。

■ヨコオ <6800>  1,393円  -199 円 (-12.5%)  本日終値  東証プライム 下落率2位

 ヨコオ<6800>は大幅反落。この日昼ごろに4~6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比0.6%増の210億400万円、営業利益は同30.5%減の7億3400万円だった。車載用アンテナが軟調だった一方、半導体検査用ソケットやプローブカードなどの販売が伸び、売上高は前年同期並みを確保。一方、労務費の増加や事業構造改善費用の計上で利益は押し下げられた。大幅な減益となったことが嫌気され売られている。

■オークマ <6103>  3,680円  -375 円 (-9.3%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

 オークマ<6103>は大幅安。5日取引終了後に4~6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比1.5%減の446億4600万円、営業利益は同47.8%減の15億9900万円だった。工作機械需要が伸び悩むなか工場の操業度が本格回復に至らず、受注機の長納期化により売り上げ計上が後ずれしたことなどが響いた。通期で増収増益を見込んでいるだけに、四半期決算の内容をネガティブ視した売りが出ている。

■ニチレイ <2871>  1,662.5円  -164 円 (-9.0%)  本日終値  東証プライム 下落率4位

 ニチレイ<2871>は急落。約半年ぶりに年初来安値を更新した。5日取引終了後に4~6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比0.2%減の1707億6500万円、営業利益は同8.9%減の86億8800万円だった。売上高はグループ全体で前期並みを確保したものの、利益面では加工食品事業の減益が響いた。通期で大幅増益を見込んでいるだけに失望売りを誘ったようだ。

■メルカリ <4385>  2,155円  -160 円 (-6.9%)  本日終値  東証プライム 下落率7位

 メルカリ<4385>は大幅安で3日続落した。同社は5日の取引終了後、25年6月期の連結決算を発表。売上高は前の期比2.8%増の1926億3300万円、最終利益は同94.0%増の261億1400万円だった。大幅増益となったが、フリマ事業を手掛けるマーケットプレイス部門のGMV(流通総額)は同4%増にとどまった。期初の目標である10%前後の増加に対して未達となっており、成長性の鈍化を懸念した売りを促す要因となったようだ。26年6月期の売上高は2000億~2100億円(前期比3.8~9.0%増)、コア営業利益は280億~320億円(同1.5~16.1%増)を計画している。

■フォースタートアップス <7089>  2,051円  +400 円 (+24.2%) ストップ高   本日終値

 フォースタートアップス<7089>はストップ高。同社は5日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比28.9%増の11億1160万円、経常利益は同2.7倍の2億1100万円となった。大幅な増収増益となったほか、通期計画に対する経常利益の進捗率は33%と順調な滑り出しとなっており、好感されたようだ。人材紹介サービス事業が好調に推移し、単価も高水準を維持した。優秀人材の獲得競争が激化するなかで求人企業側で重要ポジションの契約手数料を引き上げる動きがあり、これを背景に同社の競争力が発揮され、受注高の増加につながった。

デコルテHD <7372>  434円  +80 円 (+22.6%) ストップ高   本日終値

 デコルテ・ホールディングス<7372>がストップ高の水準となる前営業日比80円高の434円に買われ、年初来高値を更新した。同社は5日の取引終了後、25年9月期第3四半期累計(24年10月~25年6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比8.4%増の46億5400万円、最終利益は同79.2%増の2億4200万円となった。最終利益は通期計画を上回っており、業績の上振れを期待した投資家の買いを誘った。フォトウェディングサービスでの撮影件数が伸長し、撮影単価も上昇した。コスト低減と減価償却費の減少による効果もあって、人員拡大による人件費の増加を補った。 ●ストップ高銘柄

 ソフトフロン <2321>  181円  +50 円 (+38.2%) ストップ高   本日終値

 堀田丸正 <8105>  113円  +30 円 (+36.1%) ストップ高   本日終値  協立情報通信 <3670>  2,264円  +400 円 (+21.5%) ストップ高   本日終値  など、12銘柄 ●ストップ安銘柄

 アルファクス <3814>  163円  -80 円 (-32.9%) ストップ安   本日終値

 イメージ情報開発 <3803>  2,000円  -500 円 (-20.0%) ストップ安   本日終値  など、2銘柄 株探ニュース

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