「誰もが理性を失った」香港民主化デモの最前線を記録した映画「灰となっても」予告
香港民主化デモのドキュメンタリー映画「灰となっても」の予告編がYouTubeで解禁された。
2019年に大規模デモが発生した香港。「逃亡犯条例改正案の完全撤回」「普通選挙の導入」など5大要求を掲げた参加者たちは、香港の人口の3割を占める約200万人に膨れ上がった。2020年には反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法」が施行。この法律を補完する条例も施行され、香港社会では言論に対する締めつけが強まっているという。
監督・撮影・編集を務めたのは、同じく香港民主化デモを題材にしたドキュメンタリー映画「時代革命」を撮影した香港出身のアラン・ラウ。デモの前線でカメラを回したアラン・ラウは、香港の若い世代の勇敢さと恐れを知らない心、それに対する香港警察当局の冷酷さを記録した。原題「寧化飛灰」は「塵として朽ちるよりも、灰となっても燃え尽きるほうがいい」という意味。人生を無為に過ごすよりも、短くとも激しく生きるという覚悟を表している。
予告はアラン・ラウの「自分が何を撮っているのか分からなくなった。誰もが我を忘れ、誰もが理性を失っていた」という言葉から幕開け。1人のジャーナリストの視点を通して、香港民主化を求めるデモの混乱と最前線で闘う若者たちの姿、そして道を埋め尽くす人々の様子などが切り取られている。
映画「灰となっても」は6月28日より東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。
ドキュメンタリー映画「灰となっても」予告編
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