世紀の大発見『オレキシン』とは?ラスカー賞・柳沢教授に聞く“睡眠”のあれこれ(テレビ朝日系(ANN))

脳に関わる研究の中では長らく“本流”と位置付けられていなかった『睡眠』の分野。歴史的な快挙となりました。 筑波大学 柳沢正史教授 「睡眠の基礎研究という研究領域そのものが、このような形で脚光を浴びることになったことを非常に喜んでいます。私の知る限り、本当の意味でのプレスティジアス(権威のある)な学術賞は、この領域にはおりてないと思います」 遡ること28年。当時、テキサス大学にいた柳沢さんは、動物の脳内から新たな物質を発見し『オレキシン』と名付けます。ただし、当初は睡眠ではなく、食欲と関係のある物質だと考えていました。 筑波大学 柳沢正史教授 「ラットの脳に新しく見つかった物質を注射すると、その直後たくさん食べることが分かりました。名前の『オレキシン』というのも、ギリシャ語の『オレキシス』が“食欲”という意味」 ところが、研究を進めるうち、オレキシンを欠乏させたマウスは突然、眠りに落ちることに気が付きます。そこから、オレキシンの欠乏が強い眠気を引き起こす睡眠障害『ナルコレプシー』の原因だと突き止めました。 今回のラスカー賞は、その成果に対してのもの。研究は、不眠症や過眠症の新しい治療薬の開発にもつながっています。 筑波大学 柳沢正史教授 「そんなことを最初から予測できるわけがない。30年近くかかっているわけで。研究というのはそういうもの。だから基礎研究の中でもそういう探索研究、どこへ行くかよく分からないでやるような研究が、日本だけでなく世界的にディスカレッジ(軽視)されていて、それが続くと何も起こらなくなります」 (Q.今回の受賞がどんな変化をもたらすことを期待するか) 「睡眠は単に脳が休んでいるだけでなく、非常に重要なことが睡眠中に起こっている。専門家の常識と市井の慣習があまりにもかけ離れている。それを何とかギャップを埋めていきたい」 会見を終え、部屋に戻った柳沢さん。こんなことを聞いてみました。 筑波大学 柳沢正史教授 (Q.受賞決まって昨日は寝られた)「普通に寝られましたよ。寝ていないとダメなんです。自分の脳のパフォーマンスが低下するのが分かるので、それを自覚するのが大事。自覚すれば日本人の睡眠不足は解消されると思う」

テレビ朝日系(ANN)
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