【来週の円相場】下落圧力強い、自民党総裁選警戒や米金利上昇で
山中英典
来週の円相場は下落圧力の強い展開が見込まれる。自民党総裁選を巡る警戒感や米長期金利の上昇基調を背景に、ドル買い・円売りが優勢になりそうだ。
◎あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジスト
- 米連邦公開市場委員会(FOMC)が終わり米利下げ期待は一段落している、米金利はあまり低下しないとみられドル・円は底堅く推移しそうだ
- ドル・円は149円から上の水準は米利下げ、日本の利上げ期待で重くなるだろう。日銀金融政策決定会合については2人の反対票もあった
- 自民党総裁選挙が最大の注目材料で、特に小泉進次郎氏や高市早苗氏の政策の中身を確認することになる。高市氏が利上げを求めない発言をすると円安が進みそうだ
- 予想レンジは1ドル=145-150円
◎みなと銀行の苅谷将吾ストラテジスト
- ドル・円は高市氏の政策期待でややしっかりの展開か
- 自民党総裁選候補の討論会があり、高市氏が優勢になるかそれ以外の候補者が優勢になるかが一番の注目点
- 週初に米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言機会があり、年内利下げについてどのように見ているかも注目される
- FRB内で年2回利下げについて意見が分かれており、米個人消費支出(PCE)デフレーターが加速するとドル買い要因となる可能性がある
- 予想レンジは1ドル=146-150円
週間予想
(ブルームバーグ為替レート予想モデル)
145円55銭-149円19銭 1週間物予想変動率 8.35% 1週間物リスクリバーサル 0.47%の円コールオーバー来週の主な予定
- 22日:自民党総裁選が告示
- 23日:自民総裁選立候補者の共同記者会見
- 25日:日銀金融政策決定会合議事要旨(7月30・31日分)
- 26日:9月の東京都区部消費者物価指数(CPI)
- 26日:8月の米PCE価格指数
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