FRBは安定した舵取りを、株価や政策の変動下でも-シカゴ連銀総裁

アンスティー・クリストファー

  • 「株式市場や政策発言の日常的な振れに反応するべきではない」
  • 経済データは景気が順調なことを示唆-NPRとのインタビュー

米シカゴ連銀のグールズビー総裁は、中央銀行当局者が日々の株価変動や経済政策発表に反応しないことが重要だとし、経済データは今のところ安定しているとの見方を示した。

  グールズビー氏は14日朝に放送された米公共ラジオNPRのインタビューで、「米金融当局の役割は、株式市場や政策発言の日常的な振れに反応するのではなく、安定した手綱を握り続けることだという点を忘れてはならない」と発言。「少なくとも順調に行っていることを示唆するデータが続いている」と述べた。

  不透明な環境への懸念から、消費者や企業が支出や投資の計画を手控えるリスクがあると同氏は指摘。先月は「見通しが非常に不透明」な状況だったと、詳細を示さずに話した。トランプ米大統領は4月2日、貿易相手国に対する大幅な関税を発表し、株式市場を動揺させた。トランプ氏はその後、それら関税の大部分を一時停止した。

  経済データを「われわれは依然として息を潜めて見守っている状態だ」とグールズビー氏。4月のような状況では「ある種の麻痺状態に陥ることもあるが、それが数値に表れるまでには時間がかかる」と説明した。

  「多くのノイズがある」が、「これを乗り越えることができれば、表面下には底堅いハードデータに裏付けられた経済がまだ存在していると感じている」と語った。

  その上で、「これほど短期的な変動が大きい中で、企業や中央銀行が長期的な事柄について性急に結論を出すことを期待するのは現実的ではない」と指摘。「非常に難しい環境だ」と続けた。

原題:Fed Must Be Steady Hand Amid Stock, Policy Moves, Goolsbee Says(抜粋)

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