ABCテレビ「濱田祐太郎のブラリモウドク」が話題に。濱田祐太郎さんが示す「芸人とは何か」の答え #エキスパートトピ
ABCテレビの特別番組「濱田祐太郎のブラリモウドク」が14日に放送されました。目の見えないピン芸人・濱田祐太郎さんが街ブラロケをする内容で、放送中からSNSでも話題となり「ただただ面白い」「レギュラー化してほしい」などのコメントが多数投稿されました。濱田さんのパートナーを務めた「藤崎マーケット」のトキさんの心遣いにも注目が集まるなど、番組から生じた波紋が幾重にも広がっています。
ココがポイント
盲目の芸人・濱田祐太郎が『ブラリモウドク』で得た確信出典:QJWeb クイック・ジャパン ウェブ 2025/9/12(金)
(番組制作にあたったABCテレビの児玉裕佳さん)劇場で生まれているような笑いを初めて地上波で映像にできたんじゃないか出典:CREA WEB 2025/9/14(日)
全盲の芸人「濱田祐太郎」がR-1優勝後に抱え続けた葛藤 今だからこそ「見えないことも武器」と思えるようになった出典:AERA DIGITAL(アエラデジタル) 2025/5/6(火)
エキスパートの補足・見解
「芸人とは行く着くところオリジナリティー」。
あらゆる芸人さんから聞く言葉であり、この上なく体現しているのが濱田さんだと感じてきました。
「見えない」という問答無用のオリジナリティー。
熱海で食べ歩きや温泉を満喫する。ロケ番組としてはオーソドックスな内容です。ただ主語が濱田さんになると何もかもが変わる。
オーシャンビュー温泉を紹介されて一言。
「オレ、どこのビューでも一緒やねん!」
高さのある巨大すべり台で濱田さんがポツリ。
「いい景色だ」
他の誰にも言えません。
5月30日、濱田さんの主演舞台「盲目のお蕎麦剣士が巻き起こす新喜劇」を大阪・なんばグランド花月で観ました。
「見えない」からこそウケたおす濱田さんが、笑いと芝居の絶対的な力を持つ辻本茂雄さんと対峙し一歩も引かない。どんな作品のアクションシーンより心が震えました。その味わいが今回電波にも乗りました。
「見えない」があるからこそ規格外に面白く、数字にも結び付く。金儲けにもつながり「やるべき番組」から「やりたい番組」になる。
無論簡単なことではありませんが、反響の大きさがポテンシャルを有していることを物語ってもいます。そして、そこからの眺めは相当に「いい景色」のはずです。
立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」特別賞など受賞。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?。この連載と連動したYouTubeチャンネル「芸能記者・中西正男の正味の話」を展開中。原稿の裏話やよりリアルに説明する動画を日々アップ。
中西正男のここだけの話~直接見たこと聞いたことだけ伝えます~
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