NY外為市場=ドル下落、11月CPIが予想下回る ユーロも弱含み

米ドル紙幣。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 18日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、米ドルが日本円とスイスフランに対して下落した。米インフレが予想を下回る伸びとなったことが背景。欧州中央銀行(ECB)が金利を据え置いたことを受けてユーロは軟化した。

ドル/円 は0.12%下落し155.50円、ドル/スイスフラン は0.14%安の0.79405フランとなった。

ステート・ストリートのシニア市場ストラテジスト、マービン・ロー氏は「これほどの差異が出ること自体が疑問であり、今回のデータが従来の統計議論にどこまで反映されるかは不透明だ」と述べた。

その上で、「期待が大きく変わらない理由の一つは、市場がすでに向こう12カ月以内に米連邦準備理事会(FRB)が中立金利にすると織り込んでいることだ。よりタカ派に傾くか、あるいは中立を下回らせるような不況を強く織り込まない限り、状況は変わらない」とした。

ユーロは不安定な値動きの中で下落した。

ECBは18日に開いた理事会で、政策金利を据え置くと決定した。最新の「スタッフ見通し」では、ユーロ圏経済についてやや明るい見方を示した。

これを受け、ユーロ/ドルは0.14%安の1.17240ドルとなった。

ドル指数は0.06%高の98.435だった。

英ポンドは0.09%高の1.33846ドル。

ただ、市場は追加利下げ予想を後ずれさせ、次回利下げ見通しは4月から6月に先送りされた。インベステックのFXトレーダー、トム・プリスコット氏は「金利市場は追加緩和の織り込みを縮小した。今後の決定が接戦になること、ベイリー総裁が『さらなる利下げ余地は限られる』と述べたことが理由だ。2026年に向けて市場が見通しを調整する中で、ポンドにはさらに上昇余地がある」と述べた。

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