話題株ピックアップ【昼刊】:ディスコ、イオンファン、ナブテスコ

ディスコ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ディスコ <6146>  36,830円  +2,280 円 (+6.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位  ディスコ<6146>が大幅高で続伸、3万6000円台を回復した。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>をはじめ半導体関連株が買いを集め、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3%あまりの大幅上昇を示した。足もと外国為替市場で1ドル=145円近辺まで円安が進んだこともあり、東京市場でも半導体主力銘柄への買いが続いている。そのなか、前日はアドバンテスト<6857>が記録的な売買代金をこなし急騰を演じたが、アドテストと同じAI半導体向け製造装置で需要獲得を進めているディスコも、相対的な出遅れ感から水準訂正狙いの実需買いが顕著となってきた。テクニカル的には5月14日の戻り高値3万7150円のクリアが当面の上値ターゲットとして意識されている。

■イオンファンタジー <4343>  2,771円  +170 円 (+6.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

 イオンファンタジー<4343>が続急伸した。同社は16日の取引終了後、5月度の売上概況を開示した。国内事業における既存店売上高は前年同月比13.7%増となり、増収基調を継続。増収率は4月の7.7%を上回り、2ケタの伸びとなった。業況を評価した買いが集まったようだ。曜日調整後の既存店売上高は11.2%増と同じく2ケタの伸びとなった。プライズ部門が好調を継続した。

■ナブテスコ <6268>  2,447.5円  +114 円 (+4.9%)  11:30現在

 ナブテスコ<6268>は大幅高。SMBC日興証券が16日付で投資評価を「2」から「1」へ、目標株価を2500円から3100円へ引き上げたことが買い材料視されている。同証券によると、防衛・航空を含むトランスポートソリューション(TRS)事業が利益の牽引役になるとみている。不透明なマクロ環境下で増益確度が高い同事業に焦点を当てたいとし、事業再編や精密減速機の力強い回復で更に株価は上昇するだろうとしている。

■池田泉州HD <8714>  578円  +20 円 (+3.6%)  11:30現在

 池田泉州ホールディングス<8714>が大幅高で4日続伸し年初来高値を更新している。16日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、地方銀行を主な投資対象とする投資ファンド、ありあけキャピタル(東京都中央区)による株式保有割合が6.44%から7.52%に上昇したことが判明しており、これを受けて需給思惑的な買いが入っているようだ。保有目的は純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこととしており、報告義務発生日は6月9日としている。

■マクセル <6810>  1,780円  +15 円 (+0.9%)  11:30現在

 マクセル<6810>が続伸している。16日の取引終了後、村田製作所<6981>及びその完全子会社である東北村田製作所と、マイクロ一次電池事業を譲り受ける株式譲渡契約を締結したと発表しており、好材料視されている。村田製が100%出資により新会社を設立し、村田製及び東北村田製のマイクロ一次電池事業を移管したうえで、マクセルが26年3月期中に新会社の株式を100%取得する。新会社株式取得に係る対価は80億円だが、承継日時点の承継棚卸資産簿価などにより価格調整が発生する可能性があるという。今回の事業譲受により、マクセルでは年間約100億円規模の増収効果を見込むほか、現在展開するエネルギー事業とのシナジーを含めて更なる事業拡大を目指す。なお、26年3月期業績への影響は軽微としている。

■カルタHD <3688>  1,931円  +400 円 (+26.1%) ストップ高買い気配   11:30現在

 CARTA HOLDINGS<3688>はストップ高の1931円水準でカイ気配となっている。日本電信電話<9432>子会社のNTTドコモが16日の取引終了後、同社の非公開化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格2100円にサヤ寄せする格好となっている。カルタHDの親会社である電通グループ<4324>以外の株主が持つ46.9%の株式を取得する。その後、少数株主から株式併合を通じたスクイーズアウト(強制買い取り)手続きやドコモと電通グループの合弁子会社との株式交換などにより、ドコモがカルタHD株式の51.0%以上を保有するようにする。TOBの買付予定数は1192万8855株(下限342万5400株、上限設定なし)で、8月下旬をメドに買い付けを開始する予定。TOB成立後、カルタHD株は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は同社株を16日付で監理銘柄(確認中)に指定している。なお、カルタHDはTOBに関して賛同の意見を表明している。

■中野冷機 <6411>  6,850円  +1,000 円 (+17.1%) ストップ高買い気配   11:30現在

 中野冷機<6411>がカイ気配のまま上昇。同社は16日の取引終了後、三菱商事<8058>系のファンド運営会社である丸の内キャピタルが特別目的会社(SPC)を通じ、中野冷に対して非公開化を目的として株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した、買付価格は1株7900円で、中野冷の株価はこれにサヤ寄せする動きとなっている。買付予定数の下限は167万7200株(所有割合33.48%)で、上限は設定しない。買付期間は6月17日から7月29日まで。TOB成立後、所定の手続きを経て、中野冷の株式は上場廃止となる見通し。丸の内キャピタルは新興国市場への事業展開などを支援する構え。中野冷はTOBに対し賛同の意見を表明した。東京証券取引所は16日、中野冷を監理銘柄(確認中)に指定している。

■Terra Drone <278A>  5,290円  -500 円 (-8.6%)  11:30現在

 Terra Drone<278A>は3日続落。16日取引終了後に2~4月期連結決算を発表し、売上高は9億4800万円(前年同期9億4600万円)、最終損益は1億4900万円の赤字(同8400万円の赤字)となった。最終赤字での着地が売り材料視されている。主力のドローンソリューション部門が堅調だったものの、販管費の増加や為替差損の計上などが損益面で重荷となった。会社側では、概ね期初の想定に近い水準としている。

■トランスGG <2342>  213円  +50 円 (+30.7%) ストップ高   11:30現在

 トランスジェニックグループ<2342>は急騰。16日取引終了後、これまで開示を延期してきた25年3月期連結決算を発表し、売上高は130億500万円(前の期比0.6%減)、最終損益は10億8900万円の赤字(前の期400万円の黒字)だった。一方、続く26年3月期の売上高は135億円(前期比3.8%増)で、最終損益は4000万円の黒字に転換する見通しを示した。これが買い手掛かりとなっている。前期は主力の創薬支援事業で新規受注を獲得したものの、今期以降に完了する予定のものが多かったため売上高への貢献は限定的となった。損益面では減損損失や退職金制度導入に関する特別損失の計上などが響いた。今期は業績回復を見込む。配当予想は前期に続き無配とした。同社は子会社の一部職員による試験データの不正が判明し、この調査を行うため決算発表を延期していた。

■アセンテック <3565>  1,766円  +300 円 (+20.5%) ストップ高   11:30現在

 アセンテック<3565>はストップ高。16日取引終了後、オリックス<8591>から完全子会社化を目的としたTOBを受けたことを明らかにした。TOB価格の1株1680円にサヤ寄せする格好となっている。このTOBを行うことを目的として設立されたオリックスグループ傘下のOPI・18が公開買い付け者となる。買い付け予定数は1431万8978株(下限954万6000株、上限設定なし)、買い付け期間は6月17日から8月4日まで。TOB成立後にアセンテック株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は16日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。

■ライトアップ <6580>  2,208円  +170 円 (+8.3%)  11:30現在

 ライトアップ<6580>が大幅に4日続伸し、新値追いとなっている。同社はきょう、中小企業向け「人事7領域 AIエージェント構想」に着手すると発表しており、これが材料視されているようだ。この構想は、従業員の就労場面にあわせて人事領域を7つに分解し、それぞれに特化したAIエージェントとSaaSの開発・提供を段階的に進めるもの。第1弾として「採用」「面談」「育成」「定着」の4領域に対応するAIエージェント(開発済み)を提供するとしている。

■ピーバンドットコム <3559>  611円  +44 円 (+7.8%)  11:30現在

 ピーバンドットコム<3559>が急反騰、13%を超える上昇で645円まで駆け上がる場面があった。プリント基板のeコマースサイトを運営しているが、ここ最近の半導体関連株人気が波及し、投資資金の流入が顕著となっている。前週は同社が展開するセンサーのデモ機開発支援サービス「gene(ジーン)」を通じて、ローム<6963>が提供するオンデバイスAIソリューションのエコシステムパートナー契約を締結したことを発表し、物色人気に火がついた。3日連続ストップ高の後はストップ安を交えた急な調整を強いられるなど小型株特有の荒れた値動きとなっているが、ストップ高初日に開けたマド埋めまでの調整はないとみた短期筋が目先再攻勢をかけているもよう。急騰習性があり2月には結果的に長い上ヒゲ形成とはなったものの、連続ストップ高を交え899円まで急騰し短期間で株価を2.4倍化させた経緯がある。

■プロレド・パートナーズ <7034>  606円  +37 円 (+6.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位

 プロレド・パートナーズ<7034>がカイ気配スタートで大幅続伸。前週末につけた年初来高値580円を払拭し600円台に突入する勢いとなっている。企業向けにコスト管理支援(ローコスト戦略)などのコンサルティングを手掛けており、成果報酬型コンサルを軸に近年では固定報酬型にも傾注している。また、投資事業でも実績を重ねている。16日取引終了後、25年10月期中間期(24年11月~25年4月)の決算を発表、営業利益は前年同期比77%増の24億5100万円と急拡大し、通期計画の20億4200万円を大幅に超過した。これを材料視する買いを呼びこんでいる。

■ドリコム <3793>  569円  +31 円 (+5.8%)  11:30現在

 ドリコム<3793>が大幅続伸している。この日、配信中の3DダンジョンRPG「Wizardry Variants Daphne(ウィザードリィ ヴァリアンツ ダフネ)」について、中国の互愛互動(北京)科技(ワンダー・シネマズ・ゲームズ)とライセンス契約を締結したと発表しており、好材料視されている。「Wizardry Variants Daphne」は、「Wizardry」シリーズ完全新作の3DダンジョンRPG。今回のライセンス契約締結により、これまで配信されていなかった中国大陸での「Wizardry Variants Daphne」配信が期待されている。

■アイズ <5242>  1,844円  +88 円 (+5.0%)  11:30現在

 アイズ<5242>が大幅高で3日ぶりに反発している。16日の取引終了後、メタ・プラットフォームズ<META>が運営するSNS「Threads(スレッズ)」の広告支援サービスの提供を開始したと発表しており、好材料視されている。同社は、15年以上にわたり運用型広告の広告運用代行を行っており、今後、既存クライアントや新たな広告主向けにThreadsへの広告出稿を含めた支援体制を強化するとしている。 ●ストップ高銘柄

 マックハウス <7603>  535円  +320 円 (+148.8%) ストップ高   11:30現在

 モンスターラボ <5255>  245円  +50 円 (+25.6%) ストップ高買い気配   11:30現在  TENTIAL <325A>  6,090円  +1,000 円 (+19.6%) ストップ高買い気配   11:30現在  フォーシーズHD <3726>  1,020円  +150 円 (+17.2%) ストップ高買い気配   11:30現在  ビート <9399>  1,026円  +150 円 (+17.1%) ストップ高買い気配   11:30現在  など、11銘柄 ●ストップ安銘柄

 Synspective <290A>  1,104円  -300 円 (-21.4%) ストップ安   11:30現在

 以上、1銘柄 株探ニュース

関連記事: