「しょうが緑茶」は白内障や緑内障などの眼疾患のリスクを大幅に下げます!

テーマ:食と健康

生のしょうが(Ginger)にはジンゲロールという成分が多く、これには末梢血管を開いて発汗を促す作用などがあります。一方、生のしょうがを加熱乾燥すると、ジンゲロールの一部がショウガオールという成分に変化し、これには体幹部から末梢への血流を高めて冷えを改善したり、炎症を抑えたりする作用などがあります。10月10日が「目の愛護デー」ということで、テレビ愛知では2025年10月10日の午後5時~5時30分までの『5時スタ』という番組内で、食品医学研究所の平柳要所長の顔写真とともに、「しょうが緑茶」が白内障・緑内障・眼精疲労といった目の病気の予防に効果があるという内容の放映がなされます。なお、食品医学研究所の平柳要所長は2017年12月にサンマーク出版より『病気にならない!しょうが緑茶健康法』と題する本を出版しています。

しょうがに関して、広島大学での臨床比較試験(Nutrients, 2024, 16(16), 12pages)によると、眼精疲労や肩こりのある成人男女100名をしょうがエキスを摂るしょうが群とプラセボを摂る対照群にわけ、8週間後の症状を比べたところ、しょうがの摂取は比較的若い女性において末梢血流を増加させて眼精疲労や肩こりを軽減することが分かりました。また、韓国の慶熙(キョンヒ)大学校のマウス実験(J Nutr Biochem, 2025, 144)によると、加熱乾燥したしょうがに多く含まれる6-ショウガオールという成分が加齢黄斑変性などの加齢性眼疾患の予防に役立つと述べています。一方、緑茶(Green tea)にはフラボノイドのカテキン類が豊富に含まれており、特にその約4割を占めるエピガロカテキンガレート(EGCG)が様々な健康効果を発揮します。中国の浙江大学による疫学的調査(J Epidemiol, 2016, 26(11), 587-592)によると、一日に2杯以上緑茶を飲む人はまったく飲まない人に比べ、加齢性の白内障の発症リスクが0.55倍、つまり45%も低くなりました。また、イランのシラーズ医科大学の総説(Heliyon, 2024, 10(7), 16pages)によると、緑茶は眼表面的疾患(アレルギー性疾患・ドライアイ・翼状片・感染症)、白内障、緑内障、ぶどう膜炎、網膜疾患、視神経疾患といった様々な眼疾患に対する有望な補助療法となり得ると述べています。

このように、しょうが緑茶の習慣的摂取は様々な眼疾患の予防ないし治療補助として役立つ可能性がありますので、しょうが緑茶を毎日の食生活に取り入れてみては如何でしょうか?

平栁要プロは上毛新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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