「早くせえや!」早朝に怒号が響く…大阪の“中国朝市”で迷惑行為相次ぐ 駐車違反を一斉取り締まり
大阪にある本場さながらの「中国朝市」周辺で起きている迷惑行為を、警察が取り締まりました。一体何が。 「おい!何やってんねん!早くせえや!」 (警察) 「早くしますので、車の中で待っていてください」 「早くせえや!」 早朝の街に響く怒号。騒動の舞台は、中国食材を扱う朝市の周辺。本場・中国さながらの雰囲気で人気を博していますが…。 周辺の住民 「道全体に広がって、車も 中で後ろ開けたりしていて、通りにくくて邪魔」 人気の朝市の周辺で一体、何が起きているのでしょうか。平日は特段、何もない大阪府大東市の道路。しかし日曜日の早朝になると、その姿が一変します。 木村智子 記者 「午前5時です。まだ日が昇らないうちから多くの人がお店の前に集まっています」 店先には野菜が並び、歩道には多くの人や自転車が。実は、中国食材を扱う店が、毎週日曜日に朝市を開催しているのです。 利用客 (Q: “中国朝市”を何で知った?) 「友達から聞いて、中国の野菜とかを売っているからと。ちょっと珍しいから行ってみようかなと思って。中国語が飛び交っているから、『中国に来たのかな』という」 店先には、中国語が書かれた、日本では見慣れない商品がずらりと並んでいます。 福島達朗 記者 「たくさんの野菜が並んでいますね。奥ではお肉を焼いています」 本場・中国さながらの雰囲気を醸し出している朝市ですが、いま、その周辺で横行する違法な迷惑行為が、問題となっています。その一つが違法駐車です。 店の前の片側2車線の道路は駐車禁止ですが、朝市を訪れるために違法駐車する客らが後を絶たないのです。 周辺の住民 「道全体に広がって、車も 中で後ろ開けたりしていて、通りにくくて邪魔」 (Q: 無理やり通りにくくなっている? 「無理やり通る時もあるし、回り道する時もある」 さらに、もう一つ問題となっているのが、周辺の路上で違法に営業する露店です。警察によりますと、中国食材を扱う朝市には法的な問題はありませんが、その周辺では、約30年前から多くの露店が道路交通法に違反する無許可営業を行っていたとみられています。 15年前に読売テレビが取材した際には、歩道にずらりと並ぶ露店が。 安部広志 記者 「においがすごい。中国語ですか」 当時、露店には食料品やむき出しの肉。さらには、中国や韓国のDVDなども販売されていました。こうした露店は、当時より減少しているものの、今も地域住民を悩ませています。 周辺の住民 「 全然(店と)関係ないのに、野菜を売りに来たりとか、一昔前は『中国に行きませんか』と書かれたチラシみたいなものを配ってたり、(通るのは)ちょっと怖かったですね」 警察が指導を繰り返しても、なくならなかった違法行為。そんな中、24日…。 福島達朗 記者 「こちらの車は店に来るために違法に路上駐車していました。現在、警察が切符を切ろうとしています」 違法駐車で取り締まられたのは家族連れの男性です。助手席には店で買ったものか、袋に詰められた大量の食料品が。 違反した運転手 「初めてここに止まるから」 24日、警察が取り締まった違法駐車は合計7件です。その中には…。 (警察) 「ちょっと降りてもらっていいですか。ここでモノ売ってたでしょ?それもダメです」 「ここ、車いっぱいで邪魔。後ろに車来てるで」 (警察) 「歩道上で止めたらダメなんですよ」 路上で販売しようとしていたのか、車に大量の食料品を積んでいた男性。 「おい!何やってんねん!早くせえや!」 (警察) 「早くしますので、車の中で待っていてください」 「早くせえや!」 いら立ちを抑えられず、警察官に詰め寄る場面も見られました。記者が違法駐車の目的を問うと…。 (Q: ここには何で止めていたんですか?販売するために止めていたんですか?露店するために止めていたんですか?) 無言で走り去っていきました。朝市の周辺で横行する違法行為に店側は。 「僕らは何も注意とかはしていなくて、できる立場でもないですし。通る人の迷惑にならない程度にしてくれたらいいな ぐらいなんで、僕らは」 専門家は、近くの団地に中華系の人が多く住むようになったのが、朝市の始まりとみられるとした上で。 立命館大学・駒見一善 准教授 「彼らを何かを指導するのは、同胞や同じ文化圏の人たちからすると、 恨みを買ったりするかもしれないので、嫌だと思うんですね。できれば上手に、街の文化の中の一つだというような受け入れをしてくれる形になっていけば、一番きれいな形になるなと思いますね」 ルールやマナーを守ることが、様々な文化の人が一緒に気持ちよく暮らすことにつながります。