育てやすい多肉植物10選。お手入れのコツを植物のプロが解説
お部屋にグリーンがあるだけで、空間がぐっと自分らしく、居心地のいい「我が家」らしくなるものです。自然の美しさに癒やされるだけでなく、植物には気分をリフレッシュさせ、心身ともに健やかにしてくれる効果もあります。そうはいっても、いわゆる「枯らしがち」な方にとって、植物を育てるのはなかなか勇気がいること。「自分には無理かも」と諦めてしまっている方も多いのではないでしょうか。そんな方の心強い味方が、多肉植物です。ぷっくりとした葉や茎、根に水分を蓄える性質をもつ多肉植物は、少々お世話を忘れてしまっても枯れにくいため、植物を育てる自信がない方にはうってつけの選択肢。また、種類も非常に豊富で、どんなインテリアにもしっくりとなじんでくれます。
「多肉植物は、手軽に緑を楽しみたい方にとって最高の選択肢です。日当たりのよい場所さえあれば、室内でも元気に育ちますよ」と語るのは、デビッド・アーベ。彼はパートナーのエイダン・ロビンソンと共に、オハイオ州で植物のデザインやコンサルティングを手がける会社を運営しています。今回は、そんな植物のプロである2人に、多肉植物を長く楽しむための基本的なコツと、おすすめの多肉植物を伺いました。
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植物の健康状態は、かけた手間と時間に比例します。これからご紹介する多肉植物たちを育てるうえでのポイントについて、アーベとロビンソンにアドバイスをもらいました。
多肉植物を育てる最大のメリットは、水なしで数週間は耐えられるという点です。水やりを日々のルーティンに組み込む余裕がなかったり、旅行で家を空けることが多い方にはまさに理想的。
「土の種類や鉢にもよりますが、ほとんどの多肉植物は3〜5週間に1回、つまり月に1度程度の水やりで十分です」とアーベは言います。
「私はいつも、水のやりすぎよりは『少なすぎる』くらいを心がけるようすすめています。水を与える前に、土が芯まで完全に乾いていることを必ず確認してください。また、気温が下がる冬場は、さらに回数を減らしても大丈夫です」
水はそれほど必要ありませんが、その代わりに日光は欠かせません。
ロビンソンはこうアドバイスします。「室内で育てるなら、家の中でいちばん日当たりのよい窓辺に置いてあげてください。また、15〜24℃前後の暖かい環境を好みます」
「土は、水はけのよいザラザラとした多肉植物・サボテン専用の培養土を使ってください。鉢は必ず底に穴が開いているものを選び、深すぎないものにしましょう」とアーベは推奨しています。
「多肉植物は、土が湿ったままの状態や『根がずっと水に浸かっていること』を嫌います。根腐れの原因になってしまうからです」
これらはホームセンターなどで、手頃な価格で豊富に販売されています。また1つの大きな鉢に複数の多肉植物を寄せ植えするのも素敵です。その場合も、すべての株にしっかり日光が当たるように気をつけてください。
もちろんです。むしろ、屋外の方が元気に育つこともあります。
「暖かい時期は屋外に出し、寒くなったら室内に入れるという育て方をする人も多いですよ」とロビンソンは説明します。
「そうすることで、外の暑さや湿度を存分に体験させつつ、1年の一部は室内でインテリアとして楽しむことができます」
アロエベラ
今回のリストのなかでも、おそらく最も有名な多肉植物がこちら。スッと上に伸びるスマートな姿のアロエは、どんなお部屋のアクセントとしても最適です。
「手入れが簡単なだけでなく、見た目も美しい。さらに、肌のケアや消化器系の健康維持に役立つメリットも備えているんです」とロビンソンは解説します。
つまり、育てる楽しみだけでなく、必要に応じて葉をカットし、その中の果肉を癒やしの成分として活用できるのも、アロエならではの大きな魅力です。
カネノナルキ
アロエベラと並んで、日本の家庭でも古くから親しまれているのがこの植物。非常に丈夫で、木の幹のような力強い茎が目を引きます。
アーベは「まさに定番中の定番ですね。成長がゆっくりで乾燥にも強く、初めて植物を育てる方にはうってつけの一鉢です」と太鼓判を押します。
ブラックプリンス
エケベリアの仲間は、どれを選んでも間違いありません。お部屋にパッと彩りを添えてくれますし、何よりお手入れが簡単です。
アーベはこう語ります。「ロゼット状に広がる見事な葉が魅力のこの植物は、ファンが多い一品です。特に、美しい花を咲かせて目を楽しませてくれるのも、人気の理由の1つですね」
ビアホップ(新玉つづり)
「日当たりのよい窓辺に吊るして飾るなら、これがいち押しです」とロビンソンはすすめます。「青みがかったグリーンの葉と、垂れ下がるように伸びる茎が特徴的で、コレクションに加えればお部屋の雰囲気がぐっと豊かになりますよ」
ただし、成長すると茎の長さが90cmほどにまで達することもあります。本来のポテンシャルを存分に発揮できるよう、十分なスペースを確保してあげてください。
デザートローズ(唐印・とういん)
「パドルプラント(うちわのような植物)」とも呼ばれるこの植物は、パンケーキのように平らな葉が特徴。角ばった形の多い多肉植物の寄せ植えに加えると、独特の存在感を放ちます。
ロビンソンはこう付け加えます。「日光をたっぷり浴びると、葉の先端がポッと赤く色づくのも魅力の1つです」
コダカラソウ(子宝弁慶草・こだからべんけいそう)
「葉の縁に小さな子株(赤ちゃん)をたくさんつくる」性質があるため、株を増やすのは驚くほど簡単です。
「室内でのガーデニングを一歩進めて、育った子株を別の鉢に植え替えてみたい」という方には、まさにうってつけの入門植物といえます。
セネキオ・スタペリフォルミス(鉄錫杖・てっしゃくじょう)
この植物は「ピックル・プラント」とも呼ばれ、その名の通りピクルスのような独特の模様と質感を窓辺の鉢植えに添えてくれます。
アーベはこう解説します。
「上に向かって育てることもできれば、つるのように下へ垂らすこともできるため、お部屋にアクセントを加えたい時にぴったりの観葉植物です」
サンスベリア(トラノオ)
多肉植物と聞くと、小さくてぷっくりした姿を想像するかもしれませんが、実はこのサンスベリアも水分を蓄える性質をもつ多肉植物の仲間です。
ロビンソンは「驚くほど手がかからない植物です」とその育てやすさを強調。さらに、サイズが大きくても心配はいりません。株分けして別の鉢に植え替えることで、簡単に数を増やすことができるのも大きな魅力です。
タイガーズ・ジョー
お部屋の主役になるような、インパクトのある植物をお探しなら「タイガーズ・ジョー」がおすすめです。
アーベはこう語ります。「まるで虎が口を開けたようなトゲトゲした姿が特徴ですが、これには理由があります。この『牙』のようなトゲが、雨や露を効率よく株の根元へと導き、水分を吸収しやすくしているんです」
アフェランドラ・スクアロサ
非常に丈夫なハオルチアの仲間であるこの植物は、アロエに似たシャープな形と、名前の通り「シマウマ(ゼブラ)」のような白い縞模様が特徴です。
「とてもタフな植物ですよ」とロビンソン。また、成長してもコンパクトなままなので、他の多肉植物と一緒に植えてもスペースを奪い合うことがありません。寄せ植えのアクセントとしても理想的な一鉢です。
※この記事は一部抄訳しています。
from Veranda
Translation : Haruka Sugino