米にウクライナ支援の意思欠如とゼレンスキー氏、2日間の攻撃で78人死亡 交渉団9日訪米
ウクライナのゼレンスキー大統領。8日、プリルキで撮影。REUTERS/Valentyn Ogirenko
Yuliia Dysa Max Hunder[キーウ 8日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は8日、米国はロシアとウクライナの停戦仲介を模索する一方で、ロシアとの経済関係を追求していると指摘し、ウクライナを支援する意思がないと非難した。ロシアのミサイル攻撃能力を弱めるため、米スペースXの衛星通信サービス「スターリンク」へのアクセス拡大を求めた。ウクライナの交渉団が協議のため9日と10日に訪米すると明らかにした。 関係者によると、米国とウクライナは9日に米フロリダ州マイアミで実務者協議を行う見込み。欧州や北大西洋条約機構(NATO)の当局者も参加する予定という。ロシアは、プーチン大統領の誕生日に当たる7日から8日にかけて、ウクライナ各地をミサイルと無人機で攻撃した。ゼレンスキー氏は8日夕、 2日間の攻撃で計78人が死亡、215人が負傷したと述べた。 同氏は、ロシアの弾道ミサイル発射台をたたくため、スターリンクへのアクセス拡大を求める自身の要請を受け入れるよう、米国に強く求めた。「ウクライナにスターリンクを開放してもらいたい。イランへの対応の際には開放した。私は率直に訴えてきた。ウクライナにスターリンクを提供し、われわれが自国の空を守り、制空権を確保するのを支援してほしい。そうすればプーチン大統領は交渉のテーブルに着くだろう」とした。ルビオ米国務長官は8日、ロシアとウクライナの戦争は危険な膠着状態に陥っていると指摘し、米国は紛争終結に向けた取り組みを継続すると述べた。一方、ロイターは、プーチン大統領の特使であるドミトリエフ氏やトランプ米大統領の娘婿クシュナー氏を含む米ロ高官が、ロシアの欧州向けガスパイプライン事業「ノルドストリーム」に米投資家を参画させる案について協議したと関係者の話を引用して伝えた。ゼレンスキー氏は、「真実や誠実さはどこにあるのか。何が膠着状態なのか。意思の欠如ではないか」とし、「一方でロシアと将来の経済プロジェクトについて協議しておきながら、他方で外交的な膠着状態に陥っていると言うことはできない」と述べた。<東部でバス攻撃>ロシア軍は8日、ウクライナ東部ドネツク州クラマトルスクで民間バス2台が攻撃した。ウクライナ当局によると33人が死亡し数十人が負傷した。ドネツク州知事は「ロシア軍は意図的に民間人を標的にしている。乗客で満員のバスは、1回の攻撃で可能な限り多くの人々を殺害できるため、彼らにとって格好の標的だ」とメッセージアプリ「テレグラム」で述べた。その後、新たな無人機攻撃が2人死亡し、死者は計35人となった。
首都キーウでも攻撃で4人が死亡した。