渡辺翔太「グループ活動をしていると、プライドにこだわらずにいるのは簡単なことじゃない」
「事故物件ゾク 恐い間取り」で、映画単独初主演を務めるSnow Man渡辺翔太。いちばん大きな笑みを見せたのはSnow Manのメンバーについて話すときだった。AERA 2025年7月28日号より。
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Snow Man12枚目のシングル「SERIOUS」は、映画「事故物件ゾク 恐い間取り」の主題歌。渡辺翔太は「自分でグループに曲を持ってこられたというのは、ひとつ、とても大きなことなので。やりがいを感じながら、グループに何か還元できればいいな」思いを明かした。
メインを張る渡辺の唯一無二の歌声とメロディーラインとが相まって、一度聴いたら忘れられない楽曲に仕上がっている。ホラー味のある振付やインパクトの強いミュージックビデオ(MV)も印象的だ。
「この曲も、何回打ち合わせしたかな?っていうぐらいで……曲が上がってきて、メロディーをこうしてください、歌詞はああしてください、っていうラリーを、何度も繰り返しましたね」
渡辺自身もかなり意見を出したのかと問うと、うれしげに、そして自慢げに破顔した。
嫉妬とかなく、素直に
「いや、そこがSnow Manのいいところで。僕主導であってもいいはずなんだけど、もう関係なく、横並びで。メンバー全員が映画の概要を見てくれて、こうしたほうがいいんじゃない?と意見を出しあって。みんなでこの1曲をいいものにする、っていう足並みが揃っている感じは素敵だなあ、と。
歌詞も、ホラーだから“渡辺くん目線”じゃなくて、“お化け目線”でも面白いんじゃない?みたいな案を目黒(蓮)が出してくれたり。映像だったら、こういうMVがいいんじゃない?ってラウールが提案してくれたり、ホラーに引っ張られすぎず、逆にちょっとポップにしても面白いんじゃないか、みたいな意見をほかのメンバーが出したり。誰のタイアップだろうが関係なく、みんなでいいものを作ろうという気持ちに、温度差がない。熱量が変わらないところが、ほんと、素敵なグループだなって思う」
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実際、Snow Manのメンバーは、「翔太、いい曲を持ってきてくれてありがとう」と、機会があるごとに表明している。
「そう。嫉妬とかなく、素直に喜んでくれる。その、わりと難しいことが、簡単にできているのが、いまのグループのいいところなのかなと思いますね。
仲がいい。というだけじゃなく、プラス、ちゃんと称えあうことができているっていうのが、いちばんでかいと思う。みんないい意味で、プライドがないというか。
グループ活動をしていると、プライドにこだわらずにいるのは、意外と簡単なことじゃない。それを簡単にできているから、みんなすごいな、って思いますね」
それが、Snow Manの魅力にもつながっている。
「うん。それがいまの活動の幅にも、ちゃんとつながっている気はしますね」
初の音楽フェスに出演
8月には、グループ初の出演となる音楽フェスティバル「SUMMER SONIC BANGKOK」の出演も決まっている。「フェス、はじめてですね」とうれしそうな渡辺に、アイデアはもうあるのか、「SERIOUS」の披露予定はあるか、訊いてみた。
「どうなんですかね? 日本じゃないし、フェスだし、僕らを知らないお客さんも観てくれるから、どういうパフォーマンスをするのがいいのかな?って。観てくれる人を喜ばせるだけじゃなくて、自己紹介というか、改めて知ってもらう機会というのもかなりの部分を占めているので、そう考えると選曲もけっこう変わってくるかな?と思います。
国によってやっぱり音楽の好みも全然違うから、それに合わせたいですね。日本の方はこういう曲が好きだけど、バンコクにいらっしゃる方はどういう音楽が好きなんだろう?っていう。いまのファンの方たちにはあんまり馴染みないけど、逆に、海外ではもしかしたらこの曲をやったほうがいいかも、みたいな違いもあるかもしれない。だからいま、試行錯誤中ですね。本当に何も決まっていない状態で、これから何を歌うかセットリストを組んで……まあでも、タイに詳しい向井(康二)がいるので、彼に頼りながら、決めていけばいいのかなと思っています」
(編集部・伏見美雪)
※AERA 2025年7月28日号より抜粋
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