ジャングルに潜む2,500年前の古代都市がレーダー技術で発見される

Image: Curioso.Photography / Shutterstock.com

2024年1月21日の記事を編集して再掲載しています。

現代の密林、2,500年前はそこは都市だった。

自動運転車やスマホに入ってるLiDAR(Light Detection and Ranging=光検出と測距)。レーザーを飛ばし、それが障害物に当たって跳ね返ってくる時間を測ることで、道路上の障害物からカメラの被写体まで、いろんな物との距離や立体的な形を把握できます。

LiDARは考古学でもその威力を発揮して、いろんな遺跡の発見や調査に役立ってます。最近南米エクアドルのアマゾン流域では、熱帯雨林の下に隠れた大規模な都市の遺跡が発見されました。

アマゾン流域に2,500年前の大規模遺跡

今回見つかった2,500年前の遺跡には、古い道で結ばれた6,000にも上るプラットフォーム(台状の建造物または土地)が埋まっています。土と植物に覆われているので人間には見えませんが、レーザーには見えるんです。

APによれば、この遺跡の一部の存在そのものは20年前から知られてはいたんですが、最近の調査でその規模が想定以上だったとわかったんです。この調査に基づく論文は、Scienceに掲載されています。

世界中で遺跡を発見するLiDAR

ここ数年、LiDARは空からの古代遺跡の発見に大活躍で、特に熱帯雨林地域など、土壌で覆われた土地で重宝されています。2021年には別の考古学チームが、3万平方マイル(約8万平方km、だいたい北海道くらいの広さ)に広がるメソアメリカ文明の遺跡500カ所をLiDARでマッピングしました。

同じく2021年、さらに別のチームが、メキシコのテオティワカンという古代都市をLiDARでスキャンし、都市形成の様子を研究しました。2018年にもティカルという古代都市の北方で、ピラミッドなどマヤ文明遺跡6万カ所がLiDARで発見されています。

1,000年前後続いた文明

今回Scienceに掲載された論文には、エクアドルのウパノ地域に点在する巨大プラットフォームや広場、街路や道路、農業用排水路などが報告されています。道路システムは「数十kmにも及び、異なる中心的都市部を結び、地域規模のネットワークを形成していた」とあります。この遺跡に人間がいた時期はかなり長く、紀元前500年ごろから、西暦300年〜600年ごろに及ぶと考えられています。

この論文共著者でフランス国立科学研究センターのAntoine Dorison氏は、APに対し「複数都市のネットワークには少なくとも1万人、多いときは3万人もの人が暮らしていた可能性がある」と語りました。

排水路があったのも不思議ではありません。ヨーロッパによる植民地化以前の時代、メソアメリカの人々は低湿地を農耕に使えるよう調整して暮らしていたのです。

LiDARは古代だけじゃなく、現代の地理分析にも役立っています。2023年5月に開催されたGeospatial World Forumでは、宇宙系スタートアップ企業が、衛星群を打ち上げて地球全体の3Dマップを作る計画を発表しました。とすると、あらゆる古代都市がLiDARの力で発見されていきそうです。

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