ご近所さんから『すだち』をたくさんいただいたので、自家製ポン酢を作ってみた

ご近所さんから、すだちをたくさんいただいた。「秋刀魚にかけて食べるぞ!」と楽しみにしていたのだが、あいにく今年(2026年)の水揚げ量は前年と比べて大幅に減っているらしい。昨年はスーパーの鮮魚コーナーを賑わせていたが、確かに今年はとんと見かけないまま。

完全に「秋刀魚+すだち」の舌になってワクワクしていただけに惜しいが、この高まった熱量をどこかへ注ぎ込まねば気が済まない。そうだ、ポン酢を作ろう。これだけすだちがあれば、きっと美味しい自家製ポン酢ができるに違いない。

ポン酢を寝かせている間に、もしかしたら立派な秋刀魚に出会えるかもしれないし。そんな淡い期待を抱きつつ、自家製ポン酢作りに初挑戦することにした。

・そもそもポン酢の「ポン」って? 

その前に、ポン酢のポンって一体何だろうか。今まで気にしたこともなかったが、音のような響きがする。気になって調べてみると、なんとオランダ語の「ポンス(pons)」に由来するらしい。知らなかった……! 

『日本国語大辞典』によれば、ポンスが濁ってポンズ、さらに酢をあててポン酢になったとのこと。もとは橙(だいだい)など、柑橘類の果汁を指す言葉だったそうだ。

予想外のおしゃれなルーツを知り、ポン酢が俄然(がぜん)魅力的な存在に思えてきた。これはなおさら気合を入れて作らねばなるまい。

その語源からもわかる通り、本来は果汁に酢を合わせたシンプルな調味料なのだろう。ミツカンの、黄色のラベルの瓶商品に、そのタイプがある。しかし今回チャレンジしたいのは、多くの人がポン酢と聞いて真っ先に思い浮かべるに違いない「味付けポン酢(ポン酢しょう油)」のほうだ。

柑橘類(今回はいただきものの「すだち」)、しょう油、みりん、かつお節、そして昆布。このあたりがあれば、作れるようだ。しょう油とアルコールを飛ばしたみりんに、絞ったすだち果汁を合わせ、かつお節と昆布を漬け込めば完成。とてもシンプルだが、問題はその比率である。

とは言え手作りだからこそ、この割合を自由に調整できるところが良い。記者は酸味が効いた味が好きなので、すだち汁をたっぷり使った配合にしたい。なにしろ、手元にはたくさんのすだちがある。

・大満足な仕上がり

そんな訳で、さっそく取り掛かろう。はじめてなので失敗を見越して、1~2回分の少量を目安にする。すだちは15個ほど絞って、種などを取り除いておく。みりんは大さじ3くらい、軽くレンチンしてアルコールを飛ばしておこう。

しょう油は愛用している九州の甘みのあるものを100mlちょっと。それらをすべて混ぜ合わせて、かつお節をひとつまみと、奇麗に拭き取った乾燥昆布を1片入れて、ひと晩冷蔵庫で寝かせてみた。次の日、かつお節をこして昆布を取り出せば、あっという間に完成だ。

さて、気になる味はというと……ややかつおの風味が強いが、しっかりとすだちの味と香りを楽しむことができて上々である。鼻から抜ける香りが心地良い。手軽でありながら、拘り抜いて生み出したような味わいになった。

試しに湯豆腐にかけてみると、予想通り相性は完璧。ご近所さんお手製の、すだちの出来が良いからだろう。キレがあり爽やかなポン酢しょう油と、まったりとした豆腐の組み合わせが抜群である。

今回は湯豆腐でいただいたが、鍋物はもちろん、ドレッシング代わりに使ってみるのも悪くない。また、このポン酢をたっぷりかけた秋刀魚を食べることも、まだ諦めきれない。

次回はもう少し量を増やし、加えてかつお節などの漬け時間を調整していけば、より一層好みに近い「自分のためだけの特別なポン酢」が出来上がりそうだ。今の時期だからこそできる、自家製ポン酢しょう油作り。またひとつ、秋ならではの楽しみが増えて大満足だ。

執筆:K.Masami Photo:RocketNews24.

▼自家製ポン酢、これはハマる……! かつお節の量が味の決め手かも

関連記事: