ダイハツ斬新「ちいさな“観音開き”ワゴン」が凄い!「タント超え」の“背高”ボディに「パカッ」と開く“めちゃ広ッ空間”実現! メーカー初の「画期的パーツ」も魅力的! “収納たっぷり”な「デカデカ」に大注目!

 デカデカのボディサイズは、軽自動車規格いっぱいの全長3395mm×全幅1475mmに収めつつ、限られたサイズを有効活用するため、全高を1850mmとしました。

 室内高は1455mmに達し、当時の軽自動車としてはトップクラスの広さを実現しています。

 この圧倒的な高さは、広い室内空間で知られるダイハツの主力軽スーパーハイトワゴン「タント」と比べても際立つものです。

 タントの全高が1755mm(4WDモデルは1775mm)なのに対し、デカデカは95mmも高く設定。外観のインパクトだけでなく、実際の使い勝手でも差を感じられる仕上がりでした。

 その広さを生かし、大人が車内で立ったまま無理なく着替えられるほどの室内空間を確保することで、アウトドアやレジャーなど幅広い用途に対応できる実用性を備えていました。

 一方で、車高を高くすることだけを重視すると、走行性能に悪影響がでる可能性があります。全高が増すほど重心も高くなり、車体が不安定になりやすいためです。そこで、車体上部の軽量化によってこの問題への対策が図られました。

 ルーフパネルの板厚を最適化し、外板の一部に樹脂素材を使用することで、重心より上にある部分の重量を低減しています。

 その結果、タントより全高が95mm高いボディでありながら、重心の上昇を最小限に抑えることに成功しました。

 くわえて、足回りにも改良が施されています。フロントアブソーバーロッドとリアアブソーバーを大型化して剛性を高めたほか、ウレタン製バンプスプリングやスタビライザーを採用し、コーナリング時の車体の傾きを抑えています。

 こうした工夫により、背の高いボディでありながら安定感のある走行を実現しました。また、ダイハツ車として初めて空力フィンも取り入れられ、空気の流れを整えることで、直進時の安定性向上にもつなげています。

 ドライバーの視認性にも細かな工夫が施されています。アイポイントは1387mmに設定され、「ファインビジョン」と呼ばれる広々とした視界を実現。

 運転席に座った瞬間から視界の広さを実感でき、日常のドライブにおける安心感を高める設計となっています。

 また、左側のドアには前後2枚を同時に開け閉めできる観音開き構造を採用。開口部の上端も地上から1700mmと高く設定されており、乗り降りはもちろん、荷物の積み下ろしもスムーズに行えるよう工夫されていました。

 室内の広さを実現するうえで、荷室にも工夫が凝らされています。「ミラクルラゲージ」と呼ばれるラゲッジスペースには、約90Lのアンダートランクを設置。350ml缶24本入りのビールケースを2箱収納できる十分な容量を確保。

 さらに、ゆとりある室内高を活かし、ベビーカーを折り畳まずにそのまま縦置きできるのも特徴です。こうした点からも、実用性を重視した設計であることがうかがえます。

 リアシートの背面にはスライドレバーを備えており、荷室側からシート位置を調整できるようになっています。また、シート表皮には撥水加工を施したフルファブリック素材を採用。背面には塩化ビニール加工を施すことで、汚れや水分が付着してしまった場合でも対応しやすい仕様です。

 インパネ周辺の収納もこだわっており、助手席前には容量6.6Lの大容量トレイを設置し、一眼レフカメラやタブレットなど、比較的大きな荷物でも収納できます。

 このように、大小さまざまな収納スペースを車内の随所に設ける「ポケッテリア」の考え方は、普段の使い勝手を向上させる要素として高く評価されました。

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 このように実用性や居住性を重視したデカデカですが、公開直後から大きな反響を集め、実際の市販車開発へと発展していきました。

 そして2013年の出展から約1年後となる2014年11月、「ウェイク」の名で実質的な市販化を実現します。

 ウェイクは、全高が1835mmとなりデカデカよりわずかに低くなったほか、観音開き構造のドアも採用されませんでした。それでも、圧倒的な高さと広さを備えた室内空間には、デカデカが掲げた思想が色濃く受け継がれていました。なお後席のドアは、使い勝手の良い両側スライド式を採用しています。

 近年は軽スーパーハイトワゴンの競争が激しくなり、各メーカーが快適性や安全性能の向上にしのぎを削っています。そうした現在の市場につながる先駆けのひとつとして、このモデルは今なお振り返る価値のある1台と言えるでしょう。

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