トヨタ、新たに就任した近健太社長のもとで2026年度入社式 2317名が参加し、中嶋副社長がGR GT3のエンジン音で歓迎

トヨタ自動車株式会社 事務本館で開催された2026年度入社式。4月1日から新たに社長に就任した近健太氏のもとで行なわれ、壇上には自動織機、センチュリークーペ、GR GT3を配置。中嶋裕樹副社長がGR GT3のV8サウンドで歓迎した

 トヨタ自動車は4月1日、本社事務本館において2026年度の入社式を開催した。2026年度の入社式参加者は2317名。前年度の2919名より減っているが、前年度はリモート参加もあったため。今年度はリモート参加を廃し、すべてリアル参加となっている。キャリア入社からのリアル参加は博士号取得者の8名のみだが、リアル参加の総数はリモート参加がなくなったため増える形になった。

 2026年度入社の採用実績は、新卒が2258名、キャリア/不定期が1263名で、計3521名となる。

4月1日からトヨタ自動車の社長に就任した近健太氏

 2026年度入社式であいさつを行なうのは、4月1日から社長に就任した近健太氏。佐藤恒治前社長は副会長として参加し、豊田章男会長らトヨタ自動車役員も列席のもとで行なわれた。

 昨年の入社式では本社事務本館前にさまざまなクルマが並べられていたが、2026年は壇上に豊田式木製人力織機、センチュリークーペ、GR GT3を展示。トヨタのオリジンと未来を感じさせるものとなっていた。

 近社長は、あいさつを「もっと勉強し、働いて、もっともっと自分自身を成長させてほしい」と結び、もっとクルマ好きになってほしいとの思いを込めて中嶋裕樹副社長によるGR GT3のエンジン始動を実施。新型V8エンジンのサウンドで社長に就任して初の入社式のあいさつを締めくくった。

 おはようございます。近です。

 みなさん、入社おめでとうございます。今日、この場には2317名の新入社員のみなさんが集まってくれました。

 多様な個性、強みを持った人たちが、これからのトヨタを担う仲間として加わってくれたことを、私は大変、心強く、そして頼もしく感じています。

 2026年は、トヨタの源流である豊田自動織機の創立から100年という節目の年です。100年という長い歴史の中で、私たちの先輩方は、さまざまな困難を克服し、挑戦を重ね、こんにちのトヨタを築いてまいりました。

 その歩みを支えてきた原点は何か。「誰かのために」という想いだと私は思っています。

 織機を発明した、豊田佐吉翁の原動力となったもの。それは、毎日夜なべして機織りをするお母さんを楽にしてあげたい。そういう「母への想い」でした。その「誰かのために」という想いは、100年たっても変わらない、トヨタが継承していくべき、最も大切な価値です。

 一方で、継承とは、ただ守ることだけではありません。受け継ぐべき想いを大切にしながら、時代に合わせて形を変え、よりよいものへと進化させていくことだと私は思っています。

 佐吉翁の想いを継承し、「日本の未来のために」、自動車産業に挑戦したのがトヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎さんです。

「ただ自動車をつくるのではない。日本人の頭と腕で、日本に自動車工業をつくらねばならない」。これがトヨタ自動車創業の原点です。お金も技術もなく、「日本人には自動車はつくれない」と言われた時代のことです。

 今日、壇上にはセンチュリーが飾られています。センチュリーは、豊田英二さんのもとクラウンやコロナなど数々の名車を世に送り出した、トヨタ初の主査・中村健也さんと若かりし日の豊田章一郎名誉会長が「日本ならではの最高級車をつくる」ことに挑戦したクルマです。そして、章一郎名誉会長が、生涯、「愛車」として乗り続けたクルマでもあります。

 昨年のジャパンモビリティショーで、豊田会長は「センチュリー」を新たなブランドとして立ち上げることを宣言しました。こちらの映像をご覧ください。

~豊田章男会長のジャパンモビリティショープレゼンテーション  「センチュリー。その名の由来は『明治100年』とも、『トヨタグループの創始者・豊田佐吉の生誕100年』とも言われておりますが、私は『次の100年』をつくるという意味に受け止めております。そして、センチュリーに刻まれた『鳳凰』のエンブレム。『鳳凰』とは、世界が平和な時代にのみ姿を見せる伝説の鳥です。センチュリーは単なる車名ではありません。世界の平和を心から願い、日本から『次の100年』をつくる挑戦。それこそがセンチュリーなのだと思います。章一郎なき後、これは、私自身の使命だと思いました」

センチュリークーペのプレゼンテーションも紹介

 もっといいクルマをつくり、クルマの未来を変えていく。そして、次の100年につなげていく。そのためには、私たち一人一人が自分自身を成長させることが必要です。

 私からみなさんへのエールを込めて、豊田章一郎名誉会長の言葉を贈りたいと思います。「新しいモノをつくるために知恵を絞り、汗をかき、時間を忘れて熱中する。その瞬間が極めて楽しい。苦心した末にモノができあがったとき、それを誰かが使って、喜んだり、助かったりしたとき、このうえない喜びと感動に包まれる。だから、もっと勉強し、働いて、もっと良いモノをつくろうと思う」。

 みなさんはこれから、それぞれの職場で仕事を始めます。不安を感じている人も多いと思います。それは、とても自然なことです。不安を感じるのは、真剣に向き合おうとしている証拠です。だから、無理に強く見せる必要はありません。トヨタには一生懸命がんばる人を助けてくれる職場があります。

 みなさんより先に悩み、失敗してきた上司や先輩たちがいます。一緒に励まし合い、支え合う仲間がいます。そうした中で、もっと勉強し、働いて、もっともっと自分自身を成長させてほしいと思います。

 最後に、もう一つだけ。私はクルマが大好きです。みなさんにも、もっとクルマを好きになってほしいと思っています。

 中嶋副社長、よろしくお願いします!

~中嶋裕樹副社長によるGR GT3のエンジン始動  みなさん、このクルマ、知ってますよね? このクルマは、GR GT3です。マスタードライバー モリゾウの強い想いのもと誕生した新しいレーシングカーです。かっこいいですよね?準備はよろしいでしょうか?

(ここで中嶋副社長がGR GT3のエンジンを始動し、V8サウンドで歓迎する)

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