話題株ピックアップ【夕刊】(1):IGポート、タイミー、日清オイリオ

IGポート <日足> 「株探」多機能チャートより
■IGポート <3791>  2,271円  +400 円 (+21.4%) ストップ高   本日終値  IGポート<3791>がストップ高。同社とサンリオ<8136>は17日の取引終了後、資本・業務提携すると発表した。IGポートはサンリオを割当予定先として、自己株式の処分を行うほか、IGポートの石川光久社長と石川氏の資産管理会社が保有する株式の一部を市場外の相対取引でサンリオに売却する。サンリオによる株式取得総額は約17億6000万円で、IGポート株の保有比率は4.98%となる見通し。IGポート株に対しては、サンリオによる出資をサプライズ視した買いが集まった。サンリオはIGポートへの資本参加により、サンリオが保有するキャラクターIPについて、IGポートの映像制作機能やネットワークを活用する方針。日本市場だけでなく北米・欧州を中心とした海外市場でのIP認知度の更なる向上を図る。IGポートの制作作品に登場するキャラクターに関しては、サンリオの事業基盤を活用し、商品化・ゲーム化などを通じたメディアミックス展開を進め、新たな事業機会を創出する。両社で新規IPの創出にも取り組む。

■タイミー <215A>  1,933円  +165 円 (+9.3%)  本日終値

 タイミー<215A>が急伸し年初来高値を更新した。モルガン・スタンレーMUFG証券が17日、タイミーの目標株価を2200円から2300円に増額修正した。投資判断は「オーバーウェート」を継続する。低調だった飲食向けが底打ちの状況となり、物流向けの受入れ負荷軽減プロジェクトなど短期の利益拡大につながる施策が相次いで講じられていると指摘。IPOからおよそ1年となり、バリュエーションは安定してきたとしたうえで、適用バリュエーションを見直し目標株価を引き上げた。介護やホテル向けも着実に拡大していると評価している。

■日清オイリオグループ <2602>  5,090円  +400 円 (+8.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

 日清オイリオグループ<2602>が急反発。17日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を250万株(自己株式を除く発行済み株数の7.67%)、または100億円としており、取得期間は6月18日から来年3月31日まで。東京証券取引所における市場買い付けのほか、50万株を上限に自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買い付けにより取得。また、これにより取得する自社株すべてを26年4月30日付で消却するとあわせて発表している。なお、18日午前10時には、同日朝のToSTNeT-3により43万5300株を20億4155万円で取得したと発表した。

■Speee <4499>  2,793円  +186 円 (+7.1%) 一時ストップ高   本日終値

 Speee<4499>が一時ストップ高。米連邦議会上院が現地時間17日、法定通貨と連動する暗号資産であるステーブルコインの規制に関する「ジーニアス法案」を可決した。法案は下院に送られることとなるが、今後規制の枠組みが整えば、ステーブルコインの普及拡大につながると期待されている。スピーは子会社のDatachainがステーブルコインを活用した送金インフラなど実用化に向けた開発に携わっており、関連銘柄として物色人気化した。海外メディアによると、法制化にあたりドル連動型のステーブルコインはドルや短期国債といった流動性の高い資産の裏付けが必要となるという。

■NEXT 原油ブル <2038>  1,645円  +100 円 (+6.5%)  本日終値

 NEXT NOTES ドバイ原油先物 ダブル・ブル ETN<2038>やWTI原油価格連動型上場投信<1671>など原油関連のETNやETFが急伸をみせた。個別株でも原油市況の動向と株価連動性の高いINPEX<1605>や石油資源開発<1662>が強含みの展開となった。イスラエルとイランの軍事衝突で米国が介入を匂わせるなど中東での地政学リスクが再び意識されるなか、原油価格が再び急速に水準を切り上げており、前日のWTI原油先物価格は3ドル超の上昇で1バレル=74ドル台まで上昇した。これを受けて、株式市場でも関連銘柄を物色する動きが活発化している。

■セリア <2782>  2,720円  +108 円 (+4.1%)  本日終値

 セリア<2782>が3日ぶりに急反発した。同社は17日の取引終了後、自社株TOB(公開買い付け)の実施を発表した。創業家の資産管理会社で同社株を33.41%保有するヒロコーポレーションが、現金化を目的に1256万7900株(所有割合16.70%)を売却する意向を示しており、自社株TOBを通じて株式の流動性などに対する影響を抑える。買付価格は1株2000円と、前日終値2612円を下回るディスカウントTOBとなる。セリアは取得した自社株の処分などの方針について、現時点では未定としているが、大規模な消却に踏み切った際には1株利益を押し上げる効果をもたらすことから、投資家の買いを誘う格好となったようだ。取得株式数の上限は1256万8000株で、取得総額の上限は251億3600万円。買付期間は6月18日から7月15日までとする。

■日本ビジネスシステムズ <5036>  1,505円  +45 円 (+3.1%)  本日終値

 日本ビジネスシステムズ<5036>が反発。17日の取引終了後、25年9月末日時点の株主から株主優待制度を新設すると発表しており、好材料視された。毎年3月末日及び9月末日時点で400株以上を保有する株主を対象に、株主限定の特設ウェブサイトで約5000種の商品と交換できる株主優待ポイントを保有株数に応じて1500~5万ポイント(年3000~10万ポイント)進呈する。

■プレイド <4165>  1,265円  +36 円 (+2.9%)  本日終値

 プレイド<4165>が大幅反発。午前9時ごろ、同社のCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」シリーズが、日本経済新聞社(東京都千代田区)のデジタルメディア「日経電子版」に採用されたと発表しており、好材料視された。「KARTE」は、ウェブサイトやアプリを利用する顧客の行動をリアルタイムに解析して一人ひとり可視化し、個々の顧客にあわせた自由なコミュニケーションをワンストップで実現するCXプラットフォーム。日経電子版では、新規会員獲得及び既存会員エンゲージメント向上の施策に課題を抱えていたことから、まず新規会員向け申し込みサイトに「KARTE」シリーズを導入し、サイトにおけるCX向上やLPO(ランディングページ最適化)に取り組み、今後は日経電子版本体でパーソナライゼーションの展開による会員エンゲージメント向上の可能性も視野に入れながら、サイトのCX向上による新規会員獲得の最大化を目指すとしている。

■文化シヤッター <5930>  2,366円  +64 円 (+2.8%)  本日終値

 文化シヤッター<5930>が4連騰。1990年以来の高値圏に浮上した。17日の取引終了後、英ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドが関東財務局に提出した変更報告書において、共同保有者である米ダルトン・インベストメンツなどが文化シヤタ株を買い増していたことが明らかになり、思惑視した買いを誘ったようだ。共同保有者のうちダルトンの保有割合は13.82%から14.81%に、米エヌエーブイエフ・セレクトの保有割合は1.39%から1.41%に上昇した。ニッポン・アクティブの保有割合は3.46%で変更はない。共同保有割合は18.66%から19.69%に上昇した。ニッポン・アクティブとエヌエーブイエフ・セレクトは保有目的の項目に「投資及び経営陣に対する経営の助言並びに状況に応じて重要提案行為等を行うこと」などと記載。ダルトンは、株価が過小評価されていることなどを理由に長期的に保有する方針を示しつつ、株主価値の向上に向けて「建設的な対話を行うことを求めていく可能性がある」としている。報告義務発生日は10日。

■東映 <9605>  5,050円  +95 円 (+1.9%)  本日終値

 東映<9605>が反発。17日の取引終了後、「T・ジョイ」「バルト」「ブルク」などのブランドでシネマコンプレックスを展開する子会社ティ・ジョイを簡易株式交換により完全子会社化すると発表しており、好材料視された。ティ・ジョイ株式1株に対して、東映株式47.2株を割り当て交付する。東映は現在、ティ・ジョイ株式の65.7%を保有しているが、完全子会社化することで映画事業の機動性と柔軟性を高め、事業上の連携強化やノウハウの共有などを通じたシナジーの創出により映像収益の最大化を図る。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。 株探ニュース

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