米国株式市場=上昇、FRB当局者の利下げ発言を好感 テスラ急伸
米国株式市場は反発して取引を終えた。(2025年 ロイター/Mike Segar)
[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終えた。連邦準備理事会(FRB)のボウマン副議長の次回会合で利下げを支持するとの発言が、中東情勢の混乱激化を巡る不透明感を相殺した。
主要株価3指数は軒並み上昇。S&P一般消費財(.SPLRCD), opens new tabが上げをけん引した。米電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA.O), opens new tabが堅調に上げた。
インフラキャップのジェイ・ハットフィールド最高経営責任者(CEO)は「この上昇は少し意外だ。ある意味、米国の攻撃によって、同国が攻撃するかどうかという不確実性に終止符が打たれた。6月は株価が下落する時期とされているため、市場の動きは非常に強気だ」と語った。
FRBのボウマン副議長(金融監督担当), opens new tabはこの日、インフレ圧力が抑制されたままであれば、早ければ次回会合で利下げを支持したいという認識を示した。
また、シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は関税措置による経済への影響について、これまでのところ予想よりは軽微だったと述べた。 もっと見る
テスラは急伸。8.2%高で引けた。南部テキサス州オースティンで22日、テスラによるロボタクシー(自動運転タクシー)走行が予定通り始まったことが好感された。
イスラエルは米国の参戦後もイランへの空爆を継続。それでも、イランの報復措置にホルムズ海峡を通過する石油・ガスタンカーの通行を妨害する措置が含まれていなかったため、原油価格は下落した。イランは、重要な石油輸送ルートであるホルムズ海峡を閉鎖すると警告していた。
経済面では、S&Pグローバルが23日発表した6月の米購買担当者景気指数(PMI)が、アナリストの予想をやや上回るペースで経済が拡大していることを示した。 もっと見る
週内には国内総生産(GDP)統計や個人消費支出(PCE)の発表、パウエルFRB議長の議会証言が予定されており、目先の金融政策の行方を占う手がかりとして注目される。
S&P500の主要11セクターで下落したのは原油安が重荷となったエネルギー(.SPNY), opens new tabのみだった。
金融機関ノーザン・トラスト(NTRS.O), opens new tabは8.0%上昇。同業バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK.N), opens new tabが先週、ノーザン・トラストに対し合併への関心を示していたと米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が22日に報じた。 もっと見る
サーバー大手スーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI.O), opens new tabは9.8%下落。20億ドルの5年物転換社債の私募発行を発表した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.35対1の比率で上回った。ナスダックでも1.38対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は186億株。直近20営業日の平均は181億6000万株。
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります ※米国株式市場
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