【大腸がん】ステージ4との共存か、徹底抗戦か?第4クールに突入した治療、戦いの中で気づいた「心の筋肉」強化の重要性(Wedge)|dメニューニュース
大腸がんの治療は、肉体的だけでなく精神的にも大きな試練を伴うものである。特に治療が進むにつれ、身体に刻まれる副作用や日常生活への影響は計り知れない。しかし、私にとってこの戦いの中で特に重要なのは、心の筋肉を強化することだと気づいた。心の筋肉が強くなることで、どんな逆境も乗り越える力となるからである。
治療の第4クールに入る際、医師から「治療のステップアップを考える必要があるかもしれない」と告げられた。1クールは3週間で抗癌治療が終わる。つまり既に9週間の治療が終わったが、第4クール以降も良い治療結果が続くとは限らないから、化学治療方法を強化する可能性があるのだ。だからこの言葉に胸が締め付けられる思いがしたが、私は自分の気持ちに正直でいることを決意した。肉体的な苦痛と向き合い、一歩ずつ進むことは、自分自身を見失わないための重要なステップである。日々の小さな進歩を大切にすることで、自分が前進していることを感じたいと思っている。
また、副作用が増す中で心の持ちようを考えることも重要だ。副作用には波があり、薬の影響で体重が減少したり、食欲がなくなったりと、何もかもが変わってしまうが、「普通の生活」に戻りたいという強い願望は変わらない。この願望が、厳しい治療を乗り越える原動力となっている。心の筋肉を鍛え、ポジティブな思考を維持することが必要であり、「普通の生活」への道のりは険しいが、自分を信じて一歩ずつ前進していく所存である。
(the_burtons/gettyimages)ステージ4との共存か、それとも徹底抗戦か?
がんの治療を続ける中で、「ステージ4との共存か、それとも徹底抗戦か?」というテーマを意識するようになった。
ステージ4とは末期がんの意味ではなく、がんの進行度を示す指標である。つまり「ステージ4」とは、がんが原発巣から他の臓器へ転移している状態を指すだけだ。
極端な言い方をすれば、癌として軽度の状態であっても、複数の臓器へ癌が転移している場合は「ステージ4」に分類されるのである。
だから、がん細胞は私の身体に深く根付いており、完全に取り去ることが難しいことは理解しているが、それが必ずしもネガティブな結果を意味するわけではない。気力が強ければ自己免疫力が援護してくれる。
主治医との対話は非常に重要である。がん細胞が本当に減っているのか、治療が効果を発揮しているのかを話し合うことで、自分自身の状態をより良く理解できるようになった。医師は私に、治療の段階や進捗状況について率直に教えてくれる。そして、治療が効果を示しているときには、その進歩を共に喜ぶことで、私はサバイバルする希望を持つことができる。
「ステージ4が私の人生を支配するのか、それとも私がその状況を受け入れ、共存するのか?」という問いは、私にとって非常に深い意味を持つ。この選択をすることで、がんとの関係をどのように築くかが決まる。徹底抗戦を望む方もいれば、共存を選ぶ人もいるが、どちらの選択にもそれぞれの価値がある。主治医との意見が一致していなくとも、心の中に希望を保持しながら、医師との信頼関係を築くことで、冷静に進むことができると信じている。
長期戦を見据えた戦略とは
がんとの戦いは長期戦であると考えるべきである。治療が一段落しても、これはマラソンのようなものであり、短距離走ではない。この認識を持つことで、私は生活習慣の改善を目指すようになった。食事、運動、趣味といった日常生活のさまざまな側面に意識を向けることが重要であり、栄養は体力を補強し、趣味はストレス発散に役立つ。
まず食事に関しては、がんに対する抵抗力を高める効果のある食品を選ぶよう努めている。抗酸化物質やビタミンを豊富に含む野菜や果物を中心に、バランスの取れた食生活を心がけることで、私の身体的健康をサポートし、精神的にも良い影響を与えることができると考えている。
次に運動についても、定期的に軽い運動をすることが心身の健康を保つ鍵であると認識している。ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で身体を動かすことは、精神的なストレスの軽減にもつながる。身体を動かすことで、自分に対する労わりの感情が芽生え、その結果、心の筋肉も強くなることを実感している。
最後に趣味についてである。私にとって趣味は単なる気分転換ではなく、生活に彩りを与えてくれる重要な要素である。絵を描くことや本を読むこと旅をすることは、心の豊かさを育む大切な時間であり、これらの要素を生活に取り入れることで、心身ともに充実感を感じ、がんとの戦いを続ける励みとなっている。