前場に注目すべき3つのポイント~押し目待ち狙いの買い意欲は強い~

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
19日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ■押し目待ち狙いの買い意欲は強い ■岡野バル、25/9上方修正 営業利益 9.20億円←5.28億円 ■前場の注目材料:いすゞ自、UDトラックスと国内販売統合で100億円改善、業務効率向上 ■押し目待ち狙いの買い意欲は強い 19日の日本株市場は、やや売りが先行することになりそうだが、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。18日の米国市場は、NYダウが44ドル安、ナスダックは25ポイント高だった。イスラエルとイランの軍事衝突を巡り、イランが接触してきたことをトランプ米大統領が明らかにすると、外交的解決への期待に買戻しの動きが先行した。 米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り政策金利据え置きを決定、金融当局者が依然年2回の利下げ予想を維持したため利下げ期待に伴う買いが強まった。ただし、パウエルFRB議長が会見で、今後数カ月のインフレを想定していると警告すると、金利上昇を嫌気しダウは売りに転じた。シカゴ日経225先物は大阪比210円安の38640円。円相場は1ドル=144円90銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。FOMCは予想通りの内容だったこともあり、イベント通過による押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。ただし、連日の強い値動きによって短期的な過熱感も警戒されていることもあり、積極的な上値追いの動きは期待しづらいところだろう。先物主導によるインデックス買いによって指数は押し上げられる可能性はありそうだが、出来高は膨らみづらいと考えられる。 また、イラン攻撃への米軍関与の可能性による地政学リスクへの警戒がくすぶっている。関連する報道によって大きく振らされる可能性もあるため、外部要因に振らされにくい銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きに向かわせやすい面はありそうだ。もっとも、米国ではエヌビディアなど半導体株の一角が買われており、足もとでリバウンド基調を強めてきている値がさハイテク株の底堅さがみられるようだと、日経平均型主導による上昇が意識されやすいだろう。まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいところである。 日経平均株価は今週の上昇で上値抵抗線として機能していた52週線を上放れてきており、売り方の買い戻しの動きが強まりやすい。短期的な過熱感は警戒されるものの、積極的な買いというよりは、売り方の買い戻しが中心と考えられる。短期的な調整局面においては冷静に押し目を拾いたいところだろう。 ■岡野バル、25/9上方修正 営業利益 9.20億円←5.28億円

岡野バル<6492>は2025年9月期業績予想の修正を発表。売上高は64.02億円から69.28億円、営業利益を5.28億円から9.20億円に上方修正した。第2四半期における業績は、福島第一原子力発電所の廃炉関連作業や柏崎刈羽原子力発電所6号機・7号機、女川原子力発電所3号機における工事が想定よりも大幅に進捗した結果、売上高は期初の予想を上回る見込み。

■前場の注目材料 ・日経平均株価は上昇(38885.15、+348.41) ・ナスダック総合指数は上昇(19546.27、+25.18) ・SOX指数は上昇(5251.02、+27.38) ・VIX指数は低下(20.14、-1.46) ・米原油先物相場は上昇(73.50、+0.23) ・活発な自社株買い

・いすゞ自<7202>UDトラックスと国内販売統合で100億円改善、業務効率向上

・三菱電機<6503>製造業特化の言語モデル開発 ・NTT<9432>阪神都市圏の渋滞予測、阪神高速道路などと、経路検索実証 ・豊田通商<8015>車載電池材供給網を強化、マレーシア銅箔製造社に出資 ・長瀬産業<8012>名古屋大学発新興に出資、がん尿検査サービスで健康寿命延伸 ・ダイセル<4202>長瀬産業と協業、混合・撹拌工程解析を促進 ・ノリタケ<5331>韓社とパワー半導体用の銀接合材開発、長期常温保管達成 ・リケンNPR<6209>日清オイリオGなどと既存バスを水素エンジンに、27年度以降転換実証 ・スズキ<7269>インドで鉄道輸送拡大、マネサール工場に引き込み線敷設 ・三浦工業<6005>松山にアンモニア船用ボイラ開発設備 ・鈴茂器工<6405>社長・谷口徹氏、すしロボ、北米伸ばす ・リガクHD<268A>ラマン分析装置、危険物質を非接触検出 ・グリッド<5582>四国電向け電力需給立案システムに年間計画機能 ・NSSOL<2327>インドネシア社を買収、統合業務ソフト事業拡充 ・FDK<6955>太陽光カーポートのパワコンレス実証に参画 ・太平洋セメント<5233>大分に混合セメント設備、年80万トン供給 ・高砂熱学工業<1969>明和工業と水素蓄電、ソーラーカーポート活用 ・三機工業<1961>産業空調で攻勢、次世代電池製造ライン対応、極低露点室を稼働 ・中外製薬<4519>NECとがん治療薬剤AI予測、作業時間を半減 ☆前場のイベントスケジュール <国内> ・特になし <海外> ・07:45 NZ・1-3月期国内総生産(予想:前年比-0.8%、前回:-1.1%) ・10:30 豪・5月失業率(4月:4.1%) 《ST》

 提供:フィスコ

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