「女性活躍はやり過ぎ」が本音? Z世代の男性「保守化」の深層心理
多様性を尊重し、リベラルな志向が強いとされるZ世代でも、男性は「平等」を推進する取り組みを「やり過ぎだ」と感じる割合が上の世代と比べて多い――。
海外の調査で、日本を含む多くの国でそうした傾向が見られることが明らかになった。
若者の意識や行動に詳しい社会学者の藤田結子・東大准教授によると、近年の選挙でも若者は多様性やジェンダーといった争点より、経済政策を重視する傾向があるという。
若い男性は「保守化」しているのか。なぜ「平等」を志向しないのか。藤田教授に聞いた。
3月8日は国際女性デー。ジェンダー平等を目指す取り組みが進む一方で、女性への暴力はやまず、フェミニズムへの反発も顕在化しています。背景を考える記事を随時掲載します。 関連記事があります。
女性活躍は「不公平」
――ジェンダーなどの平等を目指す取り組みを「やり過ぎ」と感じる男性は若年層ほど多いという調査結果(詳細は記事末尾の<Z世代の意識調査>参照)があります。その背景には何があるのでしょうか。
◆Z世代の男性は、上の世代に比べると、女性に対して対等でありたいという人は増えています。実際、親世代よりもジェンダー平等が進んだ環境で生まれ育ってきました。
大学進学率の男女差も縮小し、男女でデートする時も「割り勘」は普通の感覚です。将来結婚しても夫婦が共働きするイメージを持っていますし、新卒の新入社員が男女半々の企業も出てきました。
企業の総合職に就職する女子学生も、今となっては全く珍しくありません。
小中高大の学生生活の中で、同世代の女性を見ているとすでに平等に見えるんですよ。
だからこそ、女性活躍やジェンダー平等といわれると「なぜ女性だけ優遇するのか」という感覚が生まれやすいのです。
<この後の内容は> ・Z世代と中高年世代の決定的な差 ・「平等のためのコスト」に反発 ・SNSが変えたコミュニケーション
・Z世代の男女で異なる人権感覚
――より上の世代とは違う感覚なのでしょうか。
◆上の世代の男性は…